怪物團―異形コレクション
評判
怪物團―異形コレクションの評価:
4.50/5点 レビュー 2件。 B ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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怪物團―異形コレクションの評価:
4.50/5点 レビュー 2件。 B ランク
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最初の方から、個人的に気に入ったものをあげていけば、
飛鳥部勝則「洞窟」は村落部で、性にまつわる土着的な恐怖を描いて秀逸。
朝松健「醜い空」お得意の歴史ホラー、清らかで高貴な尼がふと見せる表情が怖い。
編者の井上雅彦氏による「碧い花屋敷」は、前置の説明文にもあるように、昭和レトロな怪奇SF映画を意識して作られたもの。
化野燐「カナダマ」遺跡にまつわるホラー。古いものを粗末にするとバチが当たるということかも。
上田早夕里「夢見る葦笛」は無意識から精神を支配される恐怖、幻想SFの香りです。
倉坂鬼一郎と飯野文彦作品は、偶然どちらも牛に関する恐怖を扱ったものです。牛はおとなしい動物だと思うのですが、なぜか日本では恐怖の対象にもなっていたようで、地獄の獄卒が牛頭だったり、祇園社で祀られている祟り神の牛頭天王や、牛人間である”くだん”件”字の通り半分が人間で半分が牛という妖怪のようなものも伝えられていて、それらと同種の恐怖が描かれています。
入江敦彦「麗人宴」は異形コレクション収録前作の続編というべきもので、鉄輪の井戸にまつわるお話。由緒正しい京都弁の響きが怖いです。
最後に、真藤順丈「ボルヘスハウス909」の異様な迫力にやられました。
なお、この本が初版発行された2009年に怪奇小説、ドラマ、映画の大御所、田中文雄氏が亡くなられています。井上雅彦氏の追悼文も最後に添えられています。