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(短編集)
その日のまえに
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その日のまえにの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.34pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全309件 241~260 13/16ページ
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夏休みの宿題で読書感想文を書かなくてはならないから、本屋へ行って推薦図書だった、この本を買った。そして読んだ。 号泣だった。主人公と気持ちと私の気持ちとを照らし合わせずにはいられなかった。 今年3月、お母さんは天国に行った。癌だった。トシくんの気持ちが痛いほど分かった。 何かをしてやるには無力すぎる、でも何かをせずにはいられない。それが高校生という年頃なのかもしれない。くやしい。私にはお母さんを救えない。医者じゃないから。痛くて苦しがる母を前にしても泣きながら大丈夫大丈夫と言うことしかできない。なんて無力なんだろう。この本は私の気持ちを美しい文章で描き出してくれたみたいだった。もやもやした気持ちが少しだけすっきりしたように思う。 和美は「忘れてもいいよ」って言った。そこだけは私は共感できない。 お母さんは絶対そんな事言わない。私も絶対、何があっても忘れたくない。 どんなことがあっても忘れられない。これでいいと思う。 身近な人を失う経験が無い人は、なかなか共感できないのかもしれない。 だけど、身近な人を大切にしなきゃと思う気持ちが出ることが大切だと思う。 いい感想文が書けそうだ | ||||
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本を読んで久しぶりに涙しました・・・。 家族をはじめ、自分の大切な人の存在を軽んじていないであろうか? 本書を読み終えて、自分で反省してしまいました。 人の大切さはその人の「死」という悲しい局面を迎えて改めて気づくことがありますが、この本を読むことによってその忘れていた大切さを思い出すことができました。 本当に大切な人には日頃から感謝の意を込め、その人と共有できる時間を精一杯大切に過ごしたい、そう思いました。 | ||||
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本書は、今年の夏休み読書感想文課題図書の1冊である。しかし、高校生にこの本の持つ<重さ>が解るだろうか。<生>の景色しか見えないに日常が、非日常の<死>によって規定されているという事実を。 特に「その日のまえに」は、生命を共にした掛け替えのいない人の喪失を体験した人こそ、この小説の「事実」が理解るのではないか。誰もがいつか迎えなくてはならない<闇の世界>への旅たちとその不安。もがきあがいた末に死を受け入れると、人は「透明」になるという。 「その日のあとで」は『天の夕顔』(中河与一)の冒頭にある「つれづれと空ぞみらるる思うひと天降り来むものならなくに」(和泉式部)を連想させた。 改めて思う、人はなぜこんなにも苦しい生を生きなければならないのかと。なぜ、生物はこの地球上に発生したのかと。 | ||||
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2006年 本屋大賞 5位 自分自身や、自分にとって大切な人を失う「その日」。 この作品は、「その日のまえ」から「その日」までの本人や家族を描いた連作短編集である。 言葉にしてしまうとありがちのテーマであるが、読者に「悲しさ」だけではなく、何かを考えさせる、その筆力には感嘆させられた。 私に取って、人に薦めたくなる本は年間1〜2冊だが、この本は、自信を持ってお薦め出来る作品である。特に30代から40代のかたは感情移入しやすい作品と思うのでお薦めである。 なお、この作品に感銘を受けた方は、「流星ワゴン」もお薦め。 | ||||
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短編仕立てになっているが最後の「その日のまえに」「その日」「その日のあとに」で全体が繋がります。 重松作品で「送り火」を読んだときにも感じたが、彼のイメージングだけでここまで家族の「死」をとらえる事ができるのかと感心します。私が勉強不足なだけで作者の実体験から紡ぎだした言葉なのでしょうか。 いずれにせよ、考えさせられます。 最後の章での言葉は、ハッとさせられました。 | ||||
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エイジ、きみの友だちなど、いくつか前にも作品を読みました。 重松さんの作品は、描写が分かりやすく、悲しいお話も多いけど、読み終わったときにあったかくなる感じで大好きです。 この作品もそうでした。私は、まだ大切な人を亡くす悲しみに出会った事はありませんが、そんな私でも、それぞれのお話に出てきたひとの気持ちが、しみじみ伝わってきました。 とてもいい作品だったと思います。これからも、素敵な作品をいっぱい書いてほしいです。 | ||||
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愛する人が近く死んでしまう、というモチーフは、あんまりにも安易過ぎて(昔は「お涙頂戴モノ」と言って揶揄したものだ)好きじゃない。『その日のまえに』の帯を本屋で見たとき、重松清もこのモチーフを持ち出したか、とちょっとがっかりしたけれど、読んでみると「さすが重松清」と思わずにはおれなかった。重松清の、誠実で丁寧な筆致が、あまりにも有り勝ちなモチーフを、有り勝ちではあるけれど誰にとっても身近で真摯なモチーフなんだと胸に訴えかけてくる。 重松清の小説の言葉には嘘がない。老若男女どんな登場人物の言葉にも嘘がない。「こんなこと言わないだろう?」というような、リアリティに欠け、話に集中させなくなる白々しい言葉がない。例えば『ヒア・カムズ・ザ・サン』のトシくんの次の言葉。 「悪い癖というか、弱い性根というか、情けない根性というか、まともに向き合うとパニックになりそうなほど困った状況に陥ったら、考えるスイッチをオフにしてしまう。(中略)なにも見てない、なにも聞いてない、と自分に言い聞かせ、「なかったこと」にしてしまう。」 こういうふうに逃げ込んでしまう若さ。こんな風に説得力ある言葉で、このモチーフの物語を語られると、至るところで目が潤んでしまう。人が死ぬこと、人が死んだあとのこと、人が死んだ後のことを「その日のまえに」考えること、ひとつひとつ本当に丁寧に語られていて、「真剣に考えましょう」なんて言われなくても読んでいるだけで自ずと真剣に考えてしまう。本当にいい小説だと思う。 | ||||
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身近な人を亡くされた経験のある方は、ぜひ。 「人」が亡くなったとき、亡くなるとき、自分以外の周りの人はどんな感情を抱いているのか。 登場人物の心の動きが細やかに描かれているので、 「あぁ、あのとき、こんな風に感じていたのかなぁ…」 と、新しい発見をする事でしょう。 | ||||
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いずれもの短編も、若くして(10代〜40代で)死を宣告された人が登場し、本人や家族がどのようにして死に立ち向かっていくのか、死を受容していくのかを追っています。 「ひこうき雲」では、不治の難病にかかった小学校6年の女の子が、 「朝日のあたる家」では、夫を突然亡くした女性教師の10年後が、 「潮騒」では、癌を告知された中年男性のセンチメンタルジャーニーが、 「ヒア・カムズ・ザ・サン」では、女手一つで育ててくれた母の癌の告知 が描かれ、 「その日のまえに」「その日」「その日のあとで」 の最後の3連作では、やっと経済的に楽になった矢先に癌を告知された妻との最後の日々、遺された家族が日常生活にもどっていく様子が描かれています。 アマゾンに寄せられた感想には、 「こんなに泣けるとは思いませんでした」 「涙が止まらなくなって読み続けられなくなり、困りました」 という人もいれば、 「『死』を真っ向から直球で書かれても案外泣けません」 「全体的にちょっとあざといんだな、これが」 という人もいました。 私自身はどうだったかというと、涙を流すところまでは行きませんでした。 といって、本書を「あざとい」などと言うつもりはありません。本書に登場する主人公たちが真正面から死を受けとめ、悲しみと希望を家族と分かち合っている姿はココロにジーンと沁みます。しみじみとした感動を覚えました。 私が落涙まで至らなかったのは、きっと、肉親の死を迎えたことがなく、「親友の死を悲しんだ」という経験をしていない、という私自身の“臨死”経験によるものでしょう。 自分や家族が癌を告知されたらどうしよう、などと考えこんでしまいそうな方、「死」に対して不安やストレスのある人は、読まない方が良いかもしれません。 死に向き合った経験の少ない人にこそ読んでほしい本です。 | ||||
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生と死を描いた一つ一つの感動的な物語が最後に交差してゆく新鮮な感覚と、この本1冊を通して感じられる優しさと温かさに感動します。 | ||||
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とにかく涙しちゃいます。 「死」についての意味を いやおうなく考えさせられる本。 どう死ぬか、どう生きるか、 残される者は死んでいく人間にどう接していくか どのように考えていくべきか、 もう一度、「死」についてを 決して重過ぎず、 でもちゃんと見つめて感覚として 感じながら読める本です。 重松氏の素敵なところは こんな重いテーマを爽快感のあるタッチで 描いているところ。 おすすめ!! | ||||
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この本を読むのには、勇気がいった。 13年前… 「死」なんて想像できなかった頃。 『病名は教えないでね。頑張れなくなっちゃうから…』、と彼女は手術室に入っていった。 結婚記念日には10本の赤いバラをあげた。 『ありがとう!』の声はかぼそかった。 その1週間後、1年半の戦いは終わった。 《忘れてもいいよ》 この本のひと言は遠くから聞こえてきた気がした。この本を読んで良かった。 | ||||
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自分にも、家族にも、知人たちにも、必ず‘その日’は訪れる。突然やってくるかもしれないし、そうじゃないかもしれない。たぶん自分にも周りの人にもよくわからないまま‘その日’はやってきて、やがて薄れていくんだろう。頭では分かっているけれど、切なくなってしまう、そんな物語が詰まった一冊だった。 | ||||
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一見短編集と思えるのですが、それぞれのパートが繋がったひとつの小説ということが最後に分かります。 ”その日”について、本人と関係している人たちの気持ちの動きがとても細やかに丁寧に描かれています。それだけに読者にとても伝わってきます。 | ||||
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あえて辛口で言わせて頂きたい。これは重松清としては駄作だと思う。これが彼の死生観だといわれても、末期ガンをテーマに涙を誘うのは安易すぎると感じた。こうした死は、我々の周りに幾らでもある。しかも、こんなにゆったりとやって来ない死、もっと突然で、現実的で生々しい死がいくらでもある。身内の死とは、こんなに美しく、きれいなものではない(場合も多い)。こんなふうに受け容れられたら、どんなにいいかとは思うが、私には主人公たちの台詞の一つ一つが、うそ臭く、作り物に思えてならなかった。 確かに文章は巧みであるし、オムニバス形式の短編が最後でうまくまとまっているのは、構成としてよくできていると思う。 しかし、やはり流星ワゴン、疾走、ナイフなどを読んだときの「すごいなあ」という感想は抱けなかった。 ガンや白血病をテーマに、死に寄り添い、「ここで泣け!」というような最近の映画化されたような小説と同じようなものは書いてほしくないというのが正直な感想。 「死」のテーマが白々しく感じる私としては、本作の7つの短編の中で唯一涙が出たのは、「朝日のあたる家」だった。 | ||||
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生と死、出会いと別れ。この相反するものの持つ悲しさ。いつかは 来る。その日が。私たちはそれまで何ができるのだろう?この作品は 静かに問いかけてくる。たくさんの人の中から、なぜ自分が?なぜ 愛する家族が?そのことに答えてくれる者は誰もいない。その厳しく 悲しい現実が、読んでいる私に何度も本を閉じさせようとした。 そして、自分自身にも来る「その日」・・・。その事実が重く暗く のしかかってくる。あまりにもつらい話ばかりだった。 | ||||
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「泣かずにはいられない」と聞いて読み始めました。そう聞いてしまうと、ちょっとかまえてしまいますが、途中から涙が止まらなくなってしまいました。もし、自分だったら・・もし自分の母親だったら・・もし、自分の夫だったら・・と、それぞれの立場を身近な人に置き換えて考えてしまいました。自分だったら、こんなにキレイに身辺整理できるかしら。残されたひとに、感謝して死んでいけるかしら。 いろいろ考えていましたが、読み終わった後は、「一生懸命生きていこう」と思いました。 | ||||
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正直読書なんてぜんぜんしません。 30年以上生きてきて買ってまで読んだ本は3〜4冊位です。 父親の死もあって、ただなんとなく買って読んでみました。 読み終わってこんなに泣けるとは思いませんでした。 泣くなんてなんかちょっと抵抗があったし、恥ずかしかったし・・・ 色々思い出して、なんかちょっとうれしくなって書いてしまいました。 | ||||
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重松清は初めて読んでみました。癌年齢になってきた自分にとって、この話は人ごとではない。電車の中で読んでいて涙が止まらなくなって読み続けられなくなり、困りました。自分がこの主人公だったら、いったいどう行動するかということも考えさせられました。 | ||||
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もちろん、重松ワールド満載の連作短編集です。 しかし、読後感はいわゆる「小説を読み終わった時」と少々違います。 感動したり、突き動かされたりする小説は数あれど、 自分の人生の今迄や今後について、或いは家族について、 これほど考えさせられる小説には初めて出会った気がします。 死生観に関する「重松教」の金字塔です。 | ||||
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