■スポンサードリンク
(短編集)
その日のまえに
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
その日のまえにの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.34pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全309件 221~240 12/16ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
7編のオムニバスで、なんとなく、それぞれの話が、ラストのその日に絡んでくるカンジで 上手くできてます。 話も美しく、心温まるカンジもある。 けれど、人の死が題材なわりに、キレイにまとまりすぎて なんかテレビドラマでも見てる気分になる。 とくに、最後の「その日」3部作は、作りすぎで ドラマでも、かなりメロドラマで、なんか、げんなりしてしまった。 残される者、残していく者の、あらがえない事実にあらがう感情が もっとあってもいいかなーって思った。 この小説にかかれてる、穏やかさって、その後に訪れるものだと思う。 その静かな悲しみと穏やかさだけを、差し出されても もうひとつピンと来ないんです。 まぁ、でも。 ものすごく、よく出来てる。 他の話で出てくるひとの、絡みも絶妙だし くさいけど、おしゃれなカンジもあるし ・・・でも、泣けないんだよなぁ。この題材にして。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本には、様々な死が描かれている。その世界には死を迎える本人と、その周囲の人間というものが存在する。 人間は、ひとりで死ぬわけではないというある意味優しく、ある意味残酷な事実を、感じる。 周囲の人や愛する人の心の痛みを丁寧に描き出す話しがある。 本人の無念さを描き出す話しがある。病と闘う強い心を持つと決める話しがある。 筆者が描き出す5つの世界は、どれも強くて、とても美しい世界だ。 それらが組み合わさり、世界が交錯するように迎えるフィナーレーは、少しできすぎだが感動的。 人の死を考える時に、ぜひ読んでみて欲しい。 こういった文学に触れて育つ人は、人の命を大切にするようになると思う。 不覚にも何度も泣かされてしまったが、筆者のいつもの本と一緒で、泣いて嫌な気持ちにならない本だった。 お勧めします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「死」をテーマにした本では感動しない。 ましてや落涙することなどありえないと思っていた。 なぜなら、「死」は特別なことではなく、誰にでも訪れる。 死なない人間など存在しないからだ。 当たり前のこととして「死」を受け入れることが出来るから、 「死」をテーマにした本では感動したことがなかった。 そこで、本書である。 私は、情けなくも、通勤電車で本書を手にして、涙を流していた。 泣くために本書を手にしたのでは決してない。 それは不意に訪れたのだ。 231ページから232ページを読んでいたとき、 不覚にも涙してしまったのである。 なぜか。 それは、私にも子供がおり、 「遺される子供」に思い至ったからだろう。 このページに書かれている子供たちの姿は、少なくとも私にとってはいい意味でショックだった。 子供を持つ人が読めば、あなたの琴線に触れること間違いない。 しかし、重松清はうまい。 そして、本書は歴史的名作だと思う。 「その日」関連の章もいいが、「潮騒」だけでも十分満足させられるだけの名作である。 これから本書を手にする方は、心して読まれたい。 不意に揺さぶられますよ、心が。 文庫がでたら、それもきっと買うだろう。 「文庫のためのあとがき」を読むためだけに。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
私は結婚してないので、伴侶を失う悲しみや子どもへの想いはわかりません。 だけど年代は違っても、環境が違っても、 登場人物の誰かに、気付いたら自分を重ね合わせていました。 子どもの頃は、そんなつもりじゃなくても残酷なことを言って、 そのときはそれに気付かなくても、相手の反応だけが記憶に残り、後になってそれがわかり すごく後悔したこと。 死に向っていく(歳老いて行く)親にいつまでも幼い子どものように 甘えて泣いてばかりいてはいられないんだという気持ち。 大人になると、困ったときにお酒に逃げてしまって、 現実から逃避して、毎日をうまくやり過ごしているけれど、 子どもの頃は、悲しみから逃げる術を知らずに傷ついてしまう。 ・・・ 今の本音は、自分が幸せになって、みんなも幸せになるのが理想だけれど、 カッコつけでも、強がりでも、 自分が幸せになって欲しい人が、ラクになるような言葉が言えたらいいなと思います。 「死」に向き合うということだけでなく、いろいろ考えさせられれる小説でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
どの作品もすぐ傍に空気のように存在していた人や いつまでも続くと思っていた未来が「当たり前」ではないこと 限りあるものなのだということに気付かせてくれる作品だ。 大切な人に「死」が迫ったとき、できることなんてあるのだろうか。 「死」が迫ったとき、人はどんなことをしてほしいと願うのだろう。 私は何をしてあげたいと思うのだろう。 色々なことを考えて、頭がパンクしそうになった。 胸が張り裂けそうになった。 連作短編集のラストで、身近な人たちの死を経験したそれまでの作品の 登場人物たちが「その日」の後を迎えた人たちとして、登場する。 どんなに悲しくて泣き叫んでも、忘れられない痛みを経験しても 残っている人たちに「明日」は来るし、いつかは笑うようになる。 けれども「忘れてもいいよ」と言った奥さんの言葉を忘れられずにいる 夫のように、亡くなった人たちは、必ずどこかに痕跡を残す。 命はなくなっても、存在はなくならない。 そのことが残される人にとっての救いなんだろうな、と思った。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
癌になって死んでいく人達の生前の様子がリアルで、思わず自分に置き換えてしまう。こういう本を読むと自分の人生を思い返し、そしてこれから先の人生も考えさせられる。また、当たり前だが健康でいられることの有難みが分かる。でも内容が少しありきたりなので星4です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
死んでいく人と、残される人のことを描いた本。ほぼ1章ごとに話が完結していて、それぞれの語り手が同級生、幼馴染、夫、母親、妻の死を経験します。 誰にとっても死が避けられないのと同じように、愛する人との死に別れも避ける事できません。 “その日”は必ずやってきます。その日が来るまでに、死んでいく人と残される人は何を共有し、どんな思いを抱いていくのか。 ただ悲しいだけではなく、死が迫ることの意味を考えさせ、生きることの希望を持たせてくれるような本だと思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
涙を堪えるのが大変だった。生きるとは、死ぬとは、幸せとはなんなのか。そんなことが描かれた物語たち。だが、その答えはどこにも書かれていない。僕の読解力が無いから読み取れなかったのかも知れない。ただ、僕に分かるのは「昨日」があり「今日」があって「明日」があり、そのどれもがかけがえのないものだという事だけだ。それだけは、忘れないでおこう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
確かに泣けるし、良い話なのですが、 ちょっとうまく作りすぎなのでは……?? という印象を受けました。 正直、泣かそうとしている感じがあって、 物語に入り込めませんでした。 この作品だったら、同じ作家の「卒業」の方がいいです。 小説全体としては、★3.5くらいですが、 0.5マイナスで、★3つにしておきました。 でも、ヒア カムズ ザ サンは、おすすめです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
5つの物語が絡むオムニバス作品。ある日突然訪れる別れではなく、それぞれの進み方で辿り着く「その日」。それぞれが成長し迎える「その日のあと」に大切な人への本当のメッセージが届けられる。 ページをめくるごとに悲しみや苦しみ、寂しさが胸に伝わってくる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「ガン=必ず死」が強調されていて気がめいった。 また「その日の前」の和美はカツラの登場人物を馬鹿にしていた。 私も病気が原因で使用しているが、和美が笑ったことでこんな女さっさと死んじゃえと 思い、その後は読んでてしらけてしまいました。 カツラの人って泣けると言われている小説の中でさえも馬鹿にされるのですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
物語のすべてが"その日のまえに"にリンクして面白い 読みやすく、美しい作品だと思います。 死に関する小説ということで作品に対する感想は賛否両論ですが 身近な人の死を強く感じたことのある方には心に響く小説だと思います。 私自身、父が病で生死をさ迷った事もあり ヒア カムズ ザ サンでは 私は今トシ君と同じ年で、その時の自分と同じ考えに思わず泣きました。 あまり身近な人の死を感じたことのない方には ただのきれいごとにしか見れないのかも…です。 私はこの小説を大人になっても何度だって見返すと思います。 長文失礼しました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
いろいろなシチュエ−ションで、それぞれいろんなものを背負った人たちが、死に向かっている。 それをささえる人がいる。 人生を総括しようとする人がいる。 わだかまりを捨て、素直になった人がいる 妻の病を自分のせいだと嘆く人がいる。 そんな小説です。 短編集ですが、最後にすべての人生が交差し、号泣が待っている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
全部の短編で死をテーマにしていて、死の話だけに感動しやすいです。 初めの「ひこうき雲」が良かったです。自然に引き込まれて感動できました。 短編でありながら本全体で長編ともとれるようなかたちできれいにつなげてあって良かったです。 バランスがとれていてうまいなぁと関心しました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ストリーは5つです。ひこうき雲、朝日の当たる家、潮騒、ヒア・カムズ・ザ・サンそしてその日三部作です。いづれも死んだ人、死にゆく人への思慕からなっています。そして若き日の思い出の場所には海辺が選ばれています。日本人の寿命は男78歳、女87歳なのにどうしてこんなに多くの人が若死にするストリーばかりなのか違和感を覚えます。そりゃあ、悲劇に終わった方がカタストロフィがよく効くのかもしれませんが一寸安易では。最後の「その日」三部作も長くてくどい紙面稼ぎという感じもしました。でもスーッと読めますよ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
いくつかの「死」とその周りの人々を描いた物語。 今まで、私は映画や漫画、ドラマ、そして小説なんかで人の死というものを沢山見てきた。 でも、肉親や身近な人の死を体験したことがないので、人間が死ぬということが一体どんな感じなのか、実ははっきりとわからない。ただ、悲しい。ツライ。消えてしまう。そんな単語しか思い浮かばないのだ。そんな私が初めて人の死がこんなにも簡単で、あっけなく訪れてしまうものなのか…。と感じさせられてしまったのが、「その日の前に」だ。 うる覚えだが、こんな文章があった。 「今まで一緒に歩いていた人が、ふと気がつくと姿を消している。 まるで道に作られた落とし穴に落ちてしまったかのように…」 私はこの瞬間を想像して、あらためて「死」の悲しさを実感した。 人を愛そう。大切にしよう。そして、人の命を自分の命を大切にしよう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
いつも一緒にいる人が余命を宣告された時、その人が亡くなってしまった時、私は何をしてあげれば良いのか?どうすれば良いのか?いざ“その時”が訪れたら、その人の為に精一杯その人の望む事をしてあげられるのか、不安な気持ちになってしまう自分がいます。でも、この本を読んで色々考える事が出来て良かったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
死んでいく者、残される者。身近な人の死を綴った短編集。 普段、無意識に眼を背けている「人は皆死ぬ」という現実。それを死の宣告という形で突きつけられたとき、どう考え、行動するのか。 最愛の人、家族、友人、知人そして自分自身・・・ いつもそこにあるはずの「死」に向き合うとき、僕たちは呆然と立ちつくし、途方に暮れ、そして何かに気付く。 家族の繋がりを描かせたら並ぶ者のない重松氏の本作は、やがて自分や家族に訪れる「その日」を前にいかに生きるべきか、と問いかけてくる。 本書を読んで、静かに目前の死に向き合ってみることもたまには必要かもしれません。家族愛を信じる人には特におすすめ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
重松氏の著書は八割方は拝読させて頂いております。私と同世代ということもあり、『ビタミンF』(単にこれから読み始めただけですが)からのファンです。長編と短編(中篇もありますね)を書き分けている重松氏ですが、どちらもイイのもあればちょっとな?と首を傾げてしまうものもあります。評価星4つはかなりオマケの採点です。全編「死」をテーマにしているわけですが、技巧に走り過ぎてわざとらしさが露呈してしまう箇所が幾つも見えてしまいました。「さあ、ここで泣け!」みたいな作りです。これは大長編『疾走』、『流星ワゴン』の時にも感じた、重松ワールドの無理強いですね。私はそれをひっくるめて氏のファンですので、全体の完成度として星4つとしました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
学校の推薦図書ということで読んでみたのですが、すべての作品を通して泣けます。でもそれは当たり前です。死を扱っているものですから。小説で死を扱うのは非常に多いです。やっぱ書く側にとっては書きやすいですし。小説において、死っていうのは人をだれでも泣かせやすくすることができる、最大の武器です。でも、ただ悲しいだけの物語と感動する物語は勘違いされやすいけど、違います。この作品においては前者といえるでしょう。 確かに文章自体は独特の安定感があって読みやすかったです。でも、一度読んでしまうとなんだか後味が悪くて読もうという気がしません。この後味の悪さは、もし、この物語のことが、実際に自分に起きたらどうしようという不安です。私は怖くて途中で読むのを放棄してしまいました。 でも、いざという時の心の準備としてはいいかもしれません。想像力の激しい方、マイナス思考の方は読まないほうがいいです。ホント暗くなります・・・。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!