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ペテロの葬列
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ペテロの葬列の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全207件 101~120 6/11ページ
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私は、むしろこの結末を歓迎している。 お姫様と私立探偵の卵というアンバランスな夫婦が破局を 迎えるのは第一作と二作目で、これでもかとばかりに予言されているので 衝撃を受けるに値しない。というか、いつか離婚するという前提でなければ とても読み進む気にはなれなかったろう。 だってそうだろう?優しく初心で美しい妻、および彼女に付随する莫大な富と余暇と権力 そして日本でトップクラスの頭脳をもったアドバイザー兼パトロンを 棚ボタ式に手に入れた男が、何となく流されて暇つぶしに探偵の真似事を する様に、庶民たる読者が感情移入できるだろうか? 最初から「持っている」人ならば、「持っている」ことに起因する諸々の面倒事を引き受け 生きてきた厚みを感じさせるだろうが、主人公はそうではない。 作中終盤で主人公が、妻と妻が与えてくれた環境に 自分が甘えすぎていたと振り返るところは、読者の今までのツッコミそのものだ。 正直、健康食品や化粧品などのマルチ商法が題材になっているのは 少し古臭く感じられた。いまどきの大学生が引っかかるものだろうか?(老人はともかく) 今の子達は疑い深く、安易な希望を押し付ける大人を胡散臭い目で見るものだから。 しかしながら、人物描写も伏線のめぐらせ方も巧みで、 特に井出氏の歪み方や壊れ方は読んでいて面白かった。 挫折して卑屈になり、堕落し、最後に自爆する姿は人間の 弱さを全て体現しているかのようだが、どこか憎めない。最低なヤツだけど心酔する人を 喪って幼児のように泣きじゃくる姿に憐れみを感じる。情けない、良い悪役だと思った。 作中でわざわざ銘柄が明記されているワインのシャトー・ラトゥールについて、 何か意味があるのかと疑問に思って調べたところ、長期熟成に向いたワインだと 分かった。もしかしたらお姫様も探偵の卵も晩熟で、時間を経た後に美味しい関係に 戻るという未来を暗示ではないかと勝手に推測している。桃子ちゃんがいるので 二人の縁が切れることはまず無いし、主人公に探偵という道を示した北見氏も 夫人といったんは別れ、よりを戻しているではないか。ありえないことではない。 私立探偵が卵から孵り成長していく次回作を期待している。 | ||||
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ドラマの初回を見て最終回が気になったが、図書館では多数の待ち行列があって数か月先、待ちきれずに買いました。本は図書館に決めてましたが、これを機会に新作はアマゾンで買いたいと思います。 | ||||
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杉村三郎の描写が物語を進めて行く。ストーリー展開もリズミカル。テレビドラマで端折った部分も読み取れた。菜穂子の心理描写も圧巻。 | ||||
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謎解き終了までは、まあ、良かったと思いますよ。菜穂子と、橋本の関係をにおわせる伏線なんか、うまいなと思いました。でも、ラストはひどすぎる! 結局、菜穂子は、どこまでもわがままで、自分勝手で、それを正当化するお嬢様。今田氏も、ただの甘い父親。それに振り回された杉村。フィクションとはいえ、とても気分悪いです。 | ||||
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どう見ても新品同様の書籍でした。 内容に関しては賛否ありますが、個人的には納得できます。 | ||||
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ネタバレしますよ 三部作、読みました 皆さん、最後の最後でやられますよ ヤバイ方に… まあ小説の架空の人物なんでねぇ〜 奥さん脳内お花畑? 杉村は超ド級のM男? 娘も理解?→これが一番理解不能 会長も結局外腹娘に甘いだけ 橋本…只々アホだろ? まーどうなのかな? 宮部信者と昼ドラ奥様には受けるのかな? 他の人はどう思ったかわかりませんが、普通にムカつきましたよ 小説なのに | ||||
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とにかく長い。けどそれなりに読ませる筆力。 合う合わないはあるだろうけど、相変わらず一定以上のクオリティは保ってると思います。 「誰か」の単体作品なら世間ずれしてないほのぼの逆玉婿探偵ってのも面白いと思えたけど、 「名もなき毒」の家に対する扱いや姉の言葉から破綻の萌芽がちらちらと見え始め、 今作では、まぁやっぱりこうなったか、という感じ。 ただ、菜穂子の不倫に関しては必要だったかな?という印象。 三郎が窮屈な結婚生活を飛び出す甲斐性(これを甲斐性とは呼ばないかもしれないが)があればまだしも、 何だかんだでマスターや編集長などの理解者もいてそれなりに安住してしまってる手前、 話を進めるために安易な方向に作者が舵をきったのかな?と邪推してしまいました。 不倫相手が三郎以上にスキャンダルを気にするべき広報室の男、というのも違和感が。 時代物はいいけど、現代物のシリーズ作品には向いていない作家だと思う。 | ||||
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三部作の三作め。 ハリウッド映画さながらの展開で、息次ぐ間もなく展開する。そう、まさに最近のハリウッド映画。良くも悪くも。 まだまだこんな事では終わらないだろうなと思わされつつ、読み進め、最後の展開に唖然。これまで築き上げてきた三部作の世界を崩壊させ尽くして終わる。 悪意に騙され、翻弄され続けた作中人物達のみならず、この作品は読者をも最後に悪意を持って翻弄してみせる。 三部作全部、金を出して読んだ自分を騙したと、作者が嘲笑っている。 実に不愉快。不愉快の極み。 宮部氏とは訣別する。 | ||||
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若干ネタバレを含むかも 面白かったのに最後の最後で・・・という方が非常に多いのですが 私としては納得の行くというか、自然というか、な結末でした 宮部みゆき先生の作品は必ず読後になんともいえない気持ちを持たせます それがいいものであれ、悪いものであれ、何かが心に残ります。 それこそが先生の持ち味だと私は思います。 私としては、とても楽しめました ちなみに当方男性です この作品のラストは、男性はとても共感できないという方が多いようですが 私たちは杉村三郎ではありませんし、杉村氏にも思うところがあったのだと思います 宮部みゆき先生の魅力満載の作品と私は思います | ||||
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エンディングについては、途中から、そうなっても不思議ではない、と思っていたので、さほどの違和感はありませんでした。 ただもう、ここ何作かに共通していえることなのですが、登場人物たちの実在感がなさすぎます。 宮部みゆきの脳内だけで作り上げられた人物、 「そんな奴いるか!」 と突っ込みたくなる人が次々登場します。 ファンタジーならそれはそれで受け入れられるのですが、現代の社会問題をテーマとして書いている割に、限られた取材内容から、脳内に作り上げた印象を根拠に書いているため、現実から遊離してしまっているようです。世間知らずな作家だなあと、感じます。 最初の肝である、バスジャックの動機も、「そんな動機で、バスジャックといういう手段を選ぶか?」というものです。 とても細かい部分ですが、銀行出身で財務管理のスペシャリストが、エクセル使えないという描写があり、ありえなさに苦笑してしまいました。 登場人物たちが、やたらと長演説をするのも、うっとうしいです。 とはいえ、ストーリーテリングのスキルは確かに高いですし、作者の知悉した世界(下町のふつうの人々)を対象としたものには佳作も多いです。この作品も素通りせずについレビューを書いてしまうのも、そうはいっても、宮部ファンだからかもしれません。 | ||||
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「誰か」「名もなき毒」に続くシリーズ第三弾です。 主人公が巻き込まれてしまった事件とその真相を解くあたりはこれまでの宮部作品に比べると引き込まれない。 登場人物の描き方が浅く、胸に切実に迫っくるものがない。 始終、夢中になって作品に入り込めないもどかしさを感じながら読みました。 ですが、最後の50ページにとんでもない爆弾が用意されてました。 バスジャックもマルチ商法ももうどうでもいい!このラストに全部持っていかれます。 杉村が妻の菜穂子と結婚するために犠牲にしたものはあまりに大きい。 でも、そこまでしたのは菜穂子を愛していたから。 菜穂子がその大きさと、親の富に甘えて自分がぼんやり生きてきたことに気づいたのはこの人にとってはよかったかもしれない。 けど、だからといって彼女がしたこと・選択したことはなんか違う~。 杉村にとっても、読者にとっても、あまりにひどい。後味悪すぎ。 結局は菜穂子って自分のしたいことは絶対に100パー通す人。そこがお嬢様なんだよな~。 「これまでの生き方を見直し、大人になりたい」のならば、 父親のもとを離れて、家族3人でやってみるという方法だってある。 本格的に外で働いてみるという方法だってある。 なのにそこまでは気づけずに、身勝手な選択をするところに呆れてしまいます。 何だかんだいって、今のお金に不自由しない豊かな地位だけは絶対に捨てられない人なんだ。 最後の最後にこんな展開だなんてあまりに残念です。 これまでの2作を読んで、 杉村は菜穂子のために、娘の桃子のために、これまでの自分を捨ててこの家に入り、 その人生に納得してるかのように私は感じていたのですが、やはり本心では違ったのか・・・。 第4弾はあるのでしょうか?杉村さん、今後はどんな風に生きていくのだろう。 気になるけど、なーんかもう読まなくてもいいかも。 ほんとに探偵になっちゃう展開も違うと思うし・・・・なんだかなぁ。 | ||||
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杉村三郎シリーズの第3作です。 今回は社会派的な問題を取り扱っていて、大変興味を引かれました。 社会派小説は時に理屈っぽくなる傾向がありますが、 この本は偏りがなく、ストーリー展開に魅力があります。 宮部さんってホント、稀代のストーリーテラーなのだと納得しました。 | ||||
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TBSドラマ「ペテロの葬列」がそこそこ楽しめる作品だったので原作である本書を読みました。 読んだ感想はかなり期待はずれでした。 扱っている題材は現代でも大きな問題になっているマルチ商法や詐欺です。題材の選択は非常にタイムリーで当を得ていると思います。 しかしストーリーの展開に起伏がなく、非常に冗長でもどかしく感じます。私は宮部みゆき作品を読むのは初めてですが、この作者の作風であるのか社会の暗部を丁寧に、悪く言えばくどい感じで描写しています。また持って回った文章も気になりました。このような文章は柔らかい文体の美辞麗句という印象を持つ人もいるかもしれませんが、私は冗長でやや分かりにくい印象を持ちました。 本書は680ページ余りの分量がありますが、1/2〜1/3程度に短縮できるのではないかと思います。 TBSは本書のこの冗長なストーリーを、起伏に富んで視聴者を飽きさせないドラマに仕上げています。これはTBSドラマ制作者の手腕を称えたいと思います。 しかし本書でも良い点はありました。 それは今田コンツェルン会長の今多嘉親が娘婿である主人公の杉村三郎に語りかける言葉です。単に義父と娘婿という関係ではなく、人生の先輩から後輩への処世訓という印象でした。今多嘉親の言葉は私にとっても良い人生の警句となりました。 | ||||
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(ネタバレあります) 菜穂子がとうとう、本当の姿・底力を見せた巻だった。 最後のほうの50ページくらいの菜穂子無双状態に 最初あまりにも杉村さん可哀想・・と思ったけど、 完読後、しばらくたつと、あまりのやりたい放題に爽快感さえ覚える。 夢見る少女じゃいられない!っていきなり爆発しすぎw しょうがない、だって自分が菜穂子の立場だったらどうだろう。 経済力という世の中の大半の人が縛られ、生活が規制されている 力から菜穂子は元々自由だ。好きな仕事に生きようにも体が弱い。 夫はいい人だが他人の世話に追われてあまり家に帰ってこない。 暇だ。自分の事をお姫様と騎士のように、憧れ、慕ってくれる イケメン登場。しかも、自分の父の秘書。 条件がそろい過ぎ。 菜穂子は元々こういう人だった。恋多き女としてこれからも バンバンやりたい放題してほしい。その話も結構読みたい。 | ||||
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宮部みゆきの最近の作品は全く面白くなく、 「模倣犯」でこの作者に魅せられたファンの一人として悲しんでいたが この本は久々に面白かった(部類に入る)。 低評価の人は主にラストが気に入らないようですね。 そう感じる方はきっと性格が良い、善人な方々なのでしょう。 でも、これぞ宮部みゆきの真骨頂。 こうでなければいけませんよ。 そもそもこのシリ-ズが出た時から「こんなに恵まれた夫婦って、この作者らしくない」 と違和感がありありでした。 超金持ちで、優しく病弱な妻。 この菜穂子の描き方が「らしく」なかったんです。 全く人間の暗い部分が描かれていなく、宮部みゆき、どうした?と思っていたのが これでやっとスッキリしました。 金持ち、夫婦仲は円満。 そんな主人公じゃつまらないと思うんだけど、これが許せないとかいう方は心が清らかなんですねえ あと、昔の作品は主人公が足を使ってもっと行動していたのに、 まとめサイトでいとも簡単に情報を見てしまうのは安易な気がしましたが、時代なんでしょうね。 | ||||
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テレビで最終回見逃し、「読もう!」と思い買いました。こんなもんかな??? | ||||
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読むのはお止めなさい。貴重な時間の浪費になります。宮部みゆきは好きな作家だが、これだけは、ダメです。婿様三部作の最後(?)となる作品ですが、掉尾を飾れない本です。確かに前二作に比べ、スタートは大河ドラマさながらの壮大さを感じさせます。しかし、主人公達が「謎解き」を始める辺りから、凡庸になり、話を膨らませ過ぎて、方向性を見失います。そして良い表現ではありませんが、「ダッチロール」状態となり、そして、ラストは非常に通俗的な終わり方になっています。果たしてこれだけのページ数(685頁)が必要だったのか?という疑問が残ります。 推定年齢80代後半の、今田会長が「ビビる」なんて言葉を使うのも、不自然です。 TBSドラマをご覧になった方、やはり読むのはお勧めできません。ドラマの方がコンパクトに纏っていますし、あの流れであればラストも見ていて「ああ、洒落ているな」と感じられたと思います。 | ||||
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話は杉村がハイジャックに巻き込まれ,それを回想するところから始まる。 バスの中に閉じ込められていたとき窓から赤い自転車が見えた,という記憶である。 バスジャックの謎については,どんどんストーリーが展開して真相が解き明かされていく。 たくさんの登場人物を細かく書き込みながら真相に向かって収束するのは,さすがの宮部みゆきである。 しかし,この作品,バスジャックが一件落着しても,まだまだページが残っている。 杉村の記憶に残る「赤い自転車」の謎の分だ。 途中,色々な男女の形が描かれていくが,これらも思えば伏線。 で,ラストの衝撃的なセリフ「何度も寝ました」。 ・・・宮部さん,えげつないなぁ。 でも,だ。 杉村氏の人生は,籠の鳥のような,借りてきた猫のようないびつなものであったし, 逃避する夢想をしてしまうようであれば,リセットするというのもありだろうし, そのための展開の持って行き方として,杉村本人が悪人になってしまうよりは,まだよいか。 と善解。 前作の犯人像は異様にえげつなくて,とても疲れたが, 作者は最近こういう容赦ない路線なのかも知れない。 あるいは,夫婦の絆みたいなものに対する価値の置き方が, 世間の平均的感覚と少々違ってしまい, 少々やり過ぎた感じになってしまったのかも知れない。 ただ,作者としては,杉村という探偵役の主人公を思いついたときから, この夫婦の末路を決めていて, 本ストーリーの謎解きと併行させながら,もう一つの謎解きとして描く というのをやってみようと思っていたように感じる(ただの想像だけど)。 そして,全然違うふたつの謎解きを一つの物語に収めてしまう手腕は, やっぱり宮部みゆきだな,と思う。 | ||||
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菜穂子は好きなキャラクターじゃ無かったので、ほかの皆さんほどあのラストはショックじゃありませんでした。むしろこれでやっと杉村三郎が本格的に探偵業に本腰を入れるのかしらとワクワクさえしました。夫婦がああいうことになっても、三郎と菜穂子や今多嘉親とのかかわりは続くのでしょう。今後菜穂子がどういう存在になってゆくのか気になります。絶対に続編があると信じての意見です。 | ||||
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読み進めていくうちに「ペテロ」の意味が分かった。 内容としては、暗いものが多かった。 逆に、人間は回心できるものだと思えた。 途中は、作者らしく読み応えのあるものだった。 2度目のバスジャックは、行き過ぎだと感じた。 | ||||
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