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女たちの真実



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【この小説が収録されている参考書籍】
女たちの真実 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

女たちの真実の評価: 3.50/5点 レビュー 2件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.50pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

「家族とは」、「生きるとは」、「愛とは」

MWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞をはじめ、ミステリー関係の賞の12冠にかがやくローラ・リップマンのサスペンス長編である。

舞台は著者であるリップマンのフランチャイズでもあるメリーランド州ボルチモア。自動車の当て逃げ事故で捕まった女性が、「わたしは30年前に行方不明になった姉妹の、当時11才だった妹の方だ。」と告白するところからはじまる。確かに1975年に、サニーとヘザーのベサニー姉妹が、週末のショッピングモールで行方不明となり、事件は未解決のまま迷宮入りとなっていた。果たしてその女性は本当にヘザー・ベサニーなのか。だとしたら今まで30年間どうしていたのか。なぜ今頃になって名乗り出たのか。

ストーリーは、もろもろの謎を捜査するインファンテ刑事らを中心とした部と、事件発生と、子どもを失った両親や、どうやらヘザーらしい女性の失踪後の行動を綴った、1975年、1976年、1983年、1989年の部とが交互に描かれる。それらを読み進んでいってもいっても謎は深まるばかりでいっこうに物語の落ち着く先は分からない。そして、終末近くになって、ヘザーの母親がメキシコからやってきて、思いもかけぬどんでん返しが用意されていた。

私は、本書を謎解きが主体のパズラーのように、早く真相が知りたくて読み進んでいったが、読み終えて思うことは、確かに謎解きのスリルはあるものの、この長い物語のほんとうの主旨は、「家族とは」、「生きるとは」、そして「愛とは」どういうことなのかをひとりの女性を通してじっくり読者に訴えかけることだったのではないだろうかということである。
女たちの真実 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:女たちの真実 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4151716602

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