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好き好き大好き超愛してる。



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好き好き大好き超愛してる。の評価: 4.18/5点 レビュー 71件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.18pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全71件 21~40 2/4ページ
No.51:
(4pt)

好みがわかれそう

初めて舞城王太郎さんの作品を読みました。人の死を扱った小説などにあまり泣いた記憶もなく、その手の有名な作品をよんでも違和感を覚えていたため、この小説を買いました。読み出して始めは文章に句読点があまりなく書かれているため、読みにくかったのですが、どんどん進めていくと慣れてきて最後にはすごく読みやすい印象にかわりました。この文章に慣れるかそうでないかで別れそうな作品です。
内容は恋人の死をえがいているのですが、ただ悲しいとか苦しいとか涙を誘うような作品ではなく、もっと深くて当たり前だけど、当たり前すぎて考えもせずに過ぎていく気持ちだったり、時間だったりを当たり前に軽い文章でえがいてます。愛とは?という普遍的なテーマです。重苦しくなりそうなのに、私の読後感はとてもスッキリしていたのでびっくりしました。
読み終えて数日たちますが、ふとこの作品の文章が頭に浮かび考えるといったことを何回もくりかえしています。私にとってこの作品は、いつか自分に愛する人の死が訪れたときの1つの手がかりになり得る、そんな作品でした。
あまり好きではない表現もたたありましたが、この作品と出会えてよかったと思いました。
好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)より
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No.50:
(4pt)

愛とは、愛し過ぎるくらいでちょうどいい

小説家として物語を書く意味を自らに問う。飾り気のない文章が真に迫る力作。

【ここからネタバレ注意】
四つの物語の関連性に疑問を持っている人がいますが、序文を踏まえて読むと、ファンタジー要素を持った三つの物語は、柿緒の章に出てくる小説家 治の作品と考えるのが妥当だと思います。
そう仮定して読み返すと、また新しい感情が芽生えるので是非。
好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)より
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No.49:
(5pt)

恋愛小説だけでなく私小説のアンチテーゼでもある

表題の作品は『世界の中心で愛を叫ぶ』のような難病を扱って「泣ける」恋愛小説のアンチテーゼとして有名である.だが,いわゆる私小説のアンチテーゼでもある.私小説とは作者が直接経験した事柄を通して,作者の思いや主張を展開する小説だ.しかし,直接経験した事柄や直接感じた思いを書いても,それが本当に考えていることなのかそして本当に伝えたいことかはわからない.作中に現れる小説家が言った「僕が書きたいのは,実際に起こったことのそばに,その向こうに,何があったかなのだ」という発言は,まさにありのままに表現するといった私小説への皮肉であろう.
好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)より
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No.48:
(5pt)

びっくり仰天のラブ・ストーリー

「好き好き大好き超愛してる。」

芥川賞候補でありながら、審査委員の御大に毛嫌いされたというこのタイトル。売れないJ-POPでも使わないようなフレーズであるゆえ、舞城作品でなければ手にとることななかっただろう。読み終えてみれば、あら不思議。口ずさんでみたくなるほど、ぴったり、しっくりくるのである。

「愛は祈りだ。」で始まる饒舌な物語。死を目前にした恋人とのひととき、そしてその後を描いているのだが、苦しみ悲しみを超越した作品でる。

死後に送られてくる恋人からの手紙なんていう、洋画を思い起こさせるホロ苦さを折り込みつつ、夢の直し方を教えてくれるおじさん(ミスターシスター)が登場するファンタジーや、主人公が描く作中作のSF「ラリアット・ポイント11助けて用務員のサ駅さん!」はスペース・オペラをぶっこんでくる。

愛を高らかに謳いあげながら、全くクサくはない。支離滅裂なようで、一本筋がとおっている。この世にいない女の子への溢れんばかりの思いのたけ。

こりゃまた、びっくり仰天のラブ・ストーリーであった。
好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)より
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No.47:
(4pt)

(内容的には星5つです……)

まあ、間違いなく好き嫌いは別れるでしょ。

純粋に愛を描いたらこうなるんだろうなって意味で純愛小説。泣ける小説では無い。深いことは書いてない。難しいことも書いてない。ただただ当たり前の、誰でも持っている、だけど普通はわざわざ考えない愛についてをわざわざ書いた小説。その当たり前の内容をこれだけ読ませるマイジョーはやはり凄い。

まあ、石原の慎ちゃんの言うことはごもっともだろう。むしろ「ウンザリだ」って評価には愛さえ感じる。芥川賞を取っていい作品では無い。この作品の良さは、そういう良さじゃない。

セカチューへのアンチテーゼという話だが、同時に、物知り顔で小説批判をするカシコ様達へのメッセージでもあるのかもしれないと、個人的には感じた。寧ろその方が強い気がしないでもない。特に、「リアリティ」という言葉を勘違いした批判屋さんへの皮肉がかなり強い。

「ドリルホール〜」は文庫版に入ってないのね!ショック!ということで、星4。(確認せずに買った僕が悪いんですけどね!はっ!)
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No.46:
(4pt)

愛している、と言おう。。。

これは異次元の純愛小説だと思いました。

読めば読むほど、不思議なほど引き込まれていきます。

非日常を楽しめる方におすすめの一冊です。
好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)より
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No.45:
(4pt)

恋愛を舞城流にアレンジ

恋愛を巡る短編が集まった表題作と、殺人鬼にドライバで頭を刺されてメタ世界に飛んでいった話。
小説の中で小説を書く意義について語る「好き好き・・・」の話は、一般人と著者の対話を模しているのかな。
冷徹さとおぞましさの表現による純愛論なのかもしれない。
重層的な構造になっているとしても、自分は理解できていない。

恋人を病気で失う話が3つのパートに分かれて入っていて、結構好きだ。
小説を書く意義と恋愛を相手の死で終わらせることへの葛藤を絡めて書いていて、非常に挑戦的だと思う。

アダムとイブの話はSF好きにはすんなり入っていける部類の話だと思う。
好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)より
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No.44:
(5pt)

気に入らなかった方々へ(ネタバレ含む)

「真面目な顔してりゃ
真面目なんじゃねーんだぞ」

「宇宙人とか魔法とか、そういうもんが
表す何かが重要なんだよ」

主人公が亡き恋人の弟に言った台詞です。

この作品も正にそのように
書かれていると思います。

あえて、普遍性を外す表題、文の構成。

適当にわかりやすく、
「亡き君へ贈る物語り」とか
普通だと、付けたらいいものを、
この表題です。

こんな一発目で初めて舞城作品を
読む読者が、本作のプロットが
わかるわけがない。

宇宙人とか魔法とか、
そういうもんが表す何か。

3つの短編を読んで
どんな気持ちになりましたか。

それが恋人を失なった主人公が
伝えたい、そういうもんが表す何か、です。

俗に言う、メタファーてやつです。

間に挟まれる小説は、小説家である
主人公の作品であり、そこには、
恋人への想いが綴られています。

でも、微妙にわかりにくくしたり、
迫力を出すため、台詞を何も挟まず
連続で並べたりと、

なんか、ジャンルは違うんだけど、
この堂々とした、自由っぷりは
ロックだなぁ、と思います。

絶妙な外し方、筆力、構成。

よくよく読めば、
とても良い作品だと思います。

ドリルホールインマイブレインは、

正直、わからん。
好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)より
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No.43:
(2pt)

アマゾンのレビュー評価の高さに意外

@「好き好き大好き超愛してる」と、
A「ドリルホール・イン・マイ・ブレイン」が、収録されていて、その2作の間にはイラストギャラリーが挟まってます。
また、その2作は、フォントも紙も文字組も異なります。ストーリーに応じた体裁にしているという事なのでしょう。

@
芥川賞選考時の、
石原慎太郎の評価「題名そのものまでが『好き好き大好き超愛してる。』にいたっては、うんざりである。」のキャッチーさで、
読んだ人が結構いると思う。

で、私の感想も、上記の評価が、
とても的を得ていると思いました。

ワザと幼稚な文章にして、
舞城王太郎のスタイルである口語調で、
スピーディーに進む。

一つのメインストーリーはあるものの、
いくつかの章立てで、構成されていて、
劇中劇のように、
メインストーリーの主人公が書いているっぽい別の内容の小説が挟み込まれる構成。
(主人公の実体験と少し内容が似てるから、
多分書いてるだろうけれど、ってぐらいのリンク)

そのように、構成が少し複雑なのに、
そのストーリーも、
・板を挿入して、体の中の分裂するASMAと言うう虫を削除する話とか、
・男の子と女の子が、肋骨融合と言う方法で神と戦う話とか、

こっちが背景を想像して、
理解しようと努力する必要があるから、
疲れた。

もう少しリンクしていたり、
その劇中劇じゃなくちゃ分からない主人公の気持ちみたいなものが、もうちょっとキレイな言葉で書かれていて、作品全体として読むと全体像がわかるとかだと良いのに。

「美味しいシャワーヘッド」の方が良かった。

A脳が欠けてしまった中2の主人公のひとりごとなので、もちろん訳が分からないし、
エログロだし、頭がおかしくなりそうです。

阿修羅ガールの猟奇殺人者の独り言の章「ウンコパン三世」を思い出しました。

意図は分かるけれど、考えていることが幼稚で、かつ猟奇的で、気持ちが悪くて怖い。
好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)より
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No.42:
(4pt)

すごい

二つのお話が収録されていますが、どちらも軽快な語り口でテンポが良いですね。
表題作の「好き好き大好き超あいしてる」では話と話の間に全く別の短編が入るという謎構成になっていますが、
どれもユニークなものばかりで、題材的には重い話を必要以上に暗く感じさせないところも良かった。

「ドリルホール・イン・マイ・ブレイン」は個人的には癖が強すぎました。
好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)より
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No.41:
(5pt)

普通に感動した

読後感の余韻は素晴らしいですね。まだ残ってますよ(笑)。彼女が死んだ経験がないのに共感してしまう強烈な磁場を持った作品です。
他者がどう見ていようが自己満足のために彼女を愛し続けるというある種開き直りのような悟りの境地は誰しもが一度は経験した事があるのではないでしょうか?
技術的に歪な所はありますが(勿論狙ってやっている事は百も承知です)だからこそメッセージがストレートで生々しく、人の心を突き動かすのだと思います。一見変化球に見えますが、これは超ド級のストレートですよ。本当に、小難しい事を書いて「女ってこうなのよ」みたいなメッセージがドヤ顔とともに浮かぶ女流作家に見習ってもらいたいです(笑)。
好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)より
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No.40:
(4pt)

表題作は★5!

舞城さんの作品はじめてです。
表題作はすごくよかった!
お、これは!と思わされる文章や表現が多々あり、思わず書き写してしまいました。

柿緒1、2、3の間の明らかにフィクションぽい文章の必要性とか意味は謎。
いいアクセントになっているとは思いますが、これは何のためにあるんだ?とか順番に意味はあるのか?とか読み終えて考え込んでしまいました。
それがまたいい!

でもドリル〜の方は、わたしにはついていけない世界観。
他の方のレビューを読むと、舞城さんはこっちのが本領みたいなので、わたしには舞城作品やっぱり向いてないのかも…。

ということで★4で。
好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)より
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No.39:
(5pt)

脱帽。

本屋で偶然出会っていたら絶対に読む気にならなかった一冊。でも最初から最後までとことん楽しませていただきました。
とはいえブックカバーがないとちょっと公共の場で読みにくい・・・
好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)より
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No.38:
(3pt)

壮大な構想なんだけど。

表題作はみんなの大嫌いな「セカチュー」のアンチ・ノベルとして程良く機能しているとは思うんだけど、冒頭で綴る「世界愛」のスケールが大きい割に、そしてそれを「小説を書く」ことと結びつけて宣言する割に、それを1対1のキャラ通しのラブ・ストーリーに落としこんで結晶させることができてなかったように思う。

 カップリングの「ドリル・ホール・イン・マイ・ブレイン」は脳を欠損した主人公の大妄想話で、この人特有の暴走感溢れる文体が味わえる。主人公の脳内世界がそのまま「世界」になるというストーリー、戦闘アニメのパロディっぽい設定、幼稚な全能感とリビドーが全開な主人公の欲望等が、どこかアニメ・オタク的自閉世界の批評になっているようで、独特の構成力を感じますね。

 ただ、どちらの作品もやっぱりこの人が書きたかったような「愛」がスケールデカすぎて、ストーリーに収まりきっていないように思うので、星は三つに留めました。暴力的世界のどうしようもなさを書いた時の完成度は素晴らしいこの作家が「愛」を描ききれなかった理由の一つは、この作家が聡明過ぎるからではないかという気がします。彼が書きたいような大きな「愛」の難しさを知っているから描き切れないというか。
好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)より
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No.37:
(5pt)

なんという偶然

この本をほとんど読み終えそうになりながら、私は友人の舞台を観る為に電車に乗っていた。
読み始めてからずっと「すごいすごいホントにそう」と思いっぱなしで、この小説家を薦めてくれたメル友に感謝しっぱなしだった。

そして臨んだ演劇観覧。

演目はなんとこの「好き好き大好き超愛してる」だったのだ。タイトルが全く違ったので、受付でパンフレットを貰うまで知らずにいたのだ。

なんという偶然。

彼女もこの本に色々と思わされるところがあってどうしても舞台化したくて、いっぱい人を集めて実現させたんだそうだ。

この本を読む前から、自分の大事な人には出来るだけ自分の「好きだ」という気持ちを伝えるようにしてきた。自分が突然事故に遭ってしまうかもしれないし、逆の可能性だってあるから。そんなときにケンカしていたり、自分が相手をどれだけ好きかを伝えられていないなんて悲しすぎる。

この本を読んでより一層その気持ちが強まった。これからも、しつこいくらい相手に気持ちを伝えていこうと思う。
好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)より
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No.36:
(3pt)

こういうの、有りなのか

文章を書くにはある程度の決まりごとみたいなものがあると思っていたので、それを敢えて壊したような作品で芥川賞候補になっていることに、正直すこし驚いた。
たとえば?のあとは一スペース空けるとか、「」のあとは、特に会話が続くときは、改行したほうが読みやすいとか、状況描写とか、自然描写とかが多少はあることとか、そういったことを多少当たり前のように思っていたので、「ああ、こういったものも、ありなのか」と。
せかちゅーとかと関連してるらしいと、ここのレビューを見て知ったが、せかちゅー読んでないので、なんとも分からない。
ただ、不本意ながら、途中少し泣いてしまったのも確かだし、この作者、結構いい奴かもしれない。友達になりたいなあ、なんて思ったりもした。
だけど、変わった小説だった、というだけですぐに忘れてしまいそうなのも確かだし、いや、もっと他のものも読んでみたいな、とも思った。
結論、よく分からない。でも、嫌いじゃなかった。
好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)より
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No.35:
(5pt)

好き好き

彼女、(病人)に対する優しい眼差しがあった恋愛小説だと思いました。
アダムとイヴの話も今、思い返したら面白かった。
祈る 愛は祈り ストレートに表すこと、胸に、来た
好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)より
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No.34:
(5pt)

ネタバレします。

上の舞城王太郎にしては…の人の補足をします。
この小説は、小説の中に出てくる小説家がこの小説の中に短編小説的に収められている“小説”を書いている、という設定になっているのです。メタメタしてますが、これは【暗闇の中で子ども】でも使われていた手法ですね。舞城史的には特に新しい表現方法ではありません。
この小説はわたしはけっこう楽しめたのですが、やはり一般ウケはなかなかしにくい内容なのだと思います。あまりにも純文学的過ぎるというか…。
セカチューなんかがツボだった人にはこの小説は理解不能なことでしょう。
基本的に舞城の小説は人を激しく選びますからね。セカチューファンやケータイ小説好きを舞城は完全無視しています。それはまあ、それだけ舞城が小説に対して真剣に誠実に取り組んでいるということなのでしょうが。舞城は安易なセルアウトは絶対にやらない作家なのです。素晴らしいですね。
でも、作中に出てきたドイタカコの部分は完全に舞城の咄嗟の思い付きの描写にすぎず、はっきり言って純文学的にもミステリ的にも何の意味もないことでしょう。
こういうはちゃめちゃさかげんが舞城の魅力でもあったりするわけです。舞城はパンクな人ですからね。
好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)より
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No.33:
(4pt)

舞城王太郎にしてはあっさり。(いい意味で)

装丁がなんだかなあって思ったんだけど、それは評価には入れてないです。
えっと、舞城作品によくあることなのかも知れないけど、最初はよくわかんなかった!なんか短編集っぽいんだけど、その話のひとつひとつにどこか似てるなあって部分があって、けど全然違うくて。登場人物も舞台もめちゃくちゃで頭がごちゃごちゃになろうとしたとき、やっと僕は理解できた。
裏表紙のストーリー紹介の文のとこで、"「恋愛」と「小説」をめぐる恋愛小説。″と書かれていた意味がやっと理解できた。

これ話すとたぶんネタバレだから言わないんですけど、最初、ちょっとわけわかんなくて、なんか読みにくいなあって人も、少なからずいるかも知れないんですけど、ちょっと我慢してみて。
後からちゃんと、分かります。
おもしろい、やっぱ舞城王太郎でした。
好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)より
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No.32:
(4pt)

愛すること

第131回(2004年下半期)の芥川龍之介賞候補作となったんだけども、石原慎太郎に「タイトルを見ただけでうんざりした」と批判された作品。
ちなみに池澤夏樹・山田詠美などは強く推したらしい。
やるね、この二人。
さらにちなみに、この時芥川賞受賞したのが阿部和重『グランドフィナーレ』。

石原慎太郎が『好き好き大好き超愛してる。』を「タイトル見ただけでうんざりした」とか言うなら、『グランドフィナーレ』は、「ストーリーにうんざりした」って言えよとか思いながらも、今回は舞城のレビューなのでこの辺でやめとく。

芥川賞取ったら芥川賞を見直していたかもしれないけど、芥川賞とるタイプの作品じゃないって感じ。

セカチューに対するアンチテーゼ的な作品であって、タイトルにもあるように、とにかく「愛する」ということを真っ直ぐに描く。

「愛する」ってどういう事なんだろう。

昨今小説で表現される愛って言うのはどうも、「死」と結び付けなきゃ気がすまないみたいだ。

そんな表現以外にも、もちろん「愛」はあるんだぜ!

と舞城は叫ぶ。石原には届かないが。
好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:好き好き大好き超愛してる。 (講談社ノベルス)より
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