■スポンサードリンク
好き好き大好き超愛してる。
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
好き好き大好き超愛してる。の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.18pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全71件 61~71 4/4ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
上手いなぁ。こんな当たり前のことをストレートにぽんぽんぽんぽん描かれたら嫌でも心に響きます。それを書ける。というのがひとつの才能だろ。 相変わらず文体が非常に素晴らしい。多感な擬音、比喩。これからの時代を代表する作家だ。 世界の中心で愛を叫ぶのパロディ、というか、まっとうに向かっていった作品。作中、主人公は恋人の死をダイレクトに小説に書いて、恋人の弟にキレられる。 ここで、メタ化、というキーワードが出てくる。弟は「学校の友達がメタ化されていて俺のことを救えない」と言う。メタ化は一概に言えないが、ある一定の範囲内の共通理解、つまり、無意識にこうすればこうなってくれるという暗黙の了解、作中ではそんなふうに定義されている。世界の中心〜では、恋人が死ねば悲しい、泣く、その死をひきずる、という極めてありふれた共通理解の中で語られ(メタ化され)、リアリティの欠片もなく、文学的センスは著しく低い(だからヒットするわけかもしれないけど)。 この作品は、それを真っ向から批判した上で、じゃあ恋人が死んで何が悲しいの、ということを極めて直接的なメッセージの羅列でわかりやすく書いてくれている。だから、DEEP LOVEとか世界の中心〜を読んで泣いている人に本当に読んでもらいたい作品。ただし、構成に懲りすぎてせっかくのメッセージが拡散してしまったのが難か。ただ、この作品に芥川賞をやらなかったことで文壇の罪がまたひとつ増えたのは言うまでもない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本には小説が2作品収められている。 表題と同名の小説はまあシリアスな恋愛ものという感じ。 題名からしてもっとぶっとんでるかなあと期待が大きかったのでちょっとだけ期待はずれ。 短い断章の集まりで、そこに作者の小説観が盛り込まれているという印象。 愛を描くのにヒロインがいっぷう変わった不治の病で死ぬというのが陳腐な感じだが、類型的に書くというのが作者の狙いなのかもしれない。 もうひとつ掲載されている、「ドリルホール・イン・マイ・ブレイン」こちらのほうはすごかった。ぶっとびかげんが、である。 ヒーローもの+恋愛小説+官能小説(?)これがパロディというか、メタになっている。テンション高いままラストに突入。 文芸雑誌「ファウスト」創刊号のトップを飾った作品ということで、力がはいっているし、さすがという感想を持った。才能を感じます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「愛は祈りだ。僕は祈る。僕の好きな人たちに皆そろって幸せになってほしい。それぞれの願いを叶えてほしい。」この書き出しで持ってかれてしまいました。最高。惜しみない愛、別れ、それからの出来事を描いた断片的なストーリー。イイです、舞城王太郎氏。絵も好きだし。 何処が良いのか分からないし、何が良いとも説明できませんが、ただ良いと、好きであるという一番純粋な感覚が持てる作品でした。「煙か土」でハマり、「暗闇」、「世界は密室」などを楽しく読み、「山ん中」や「阿修羅ガール」をちょっと気に入らなかった自分ですが、コレや「みんな元気」の方がさらに楽しめました。テーマは基本的に「愛」です。「これからいろいろあるだろうし、あるけれど、愛されて起こるいろいろだから、きっと大丈夫。」(「みんな元気」より) 町田康氏と比較する向きがあるようですが、自分は町田氏の作品を殆ど受け付けないので、ちょっと違うような気もしました。 「ドリルホールインマイブレイン」は、「好き好き大好き超愛してる」よりも落ちます。まずまずといったところでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
愛とか自由とかそんなこっ恥ずかしいコトバを小説の中で見つけたときにはにそのすばらしさに共感しながらもいつもどっかちょっとだけ引いてしまうのが普通な僕なんだけど、マイジョー氏の語る「愛」については何でこんなにも「ああそうそう、そうだよねそのとおり、いいこというよマイジョー大好き」って無条件降伏になっちゃうのかなあ。と思った矢先、記憶のそこから浮かび上がるのはマイジョー氏のほかの作品であって、そこではマイジョー氏は「家族愛(それは近親憎悪をも含めた愛なのだ)」とか「友情(マジに阿呆だコイツ、とあきれながらも、なんかほっとけないんだよね)」とか「見知らぬ人との一瞬の親密な交流(ああ、コイツのこと何もしらんけど、今のコイツの気持ちはすげえわかるし、イイと思うなあ)」とか、さまざまな形の「愛」と「祈り」を語り・讃えてきたのであって、そんなマイジョー氏の「愛」の捉え方に、僕の頭蓋内会議はもう満場一致で賛成なのだった。 「そうだよね、クソみたいなこといろいろあるし俺たちはみんな弱いしみんなどっか馬鹿で、まったくこの世は地獄そのものだけど、でも一人ひとり愛だけは持てるし、それはきっとすごくいいことだよね、そのおかげで少しハッピーなこともたまにあるんだからなあ」みたいな、でもちょっとジジくさい?けどいいじゃん、それがマジに真剣100パーな実感なんだからさ。 で、ふと気づけばこの投げやりであけすけな文章の雰囲気がもうマイジョーの粗悪な物まねみたいになってておわっなんだこりゃって遅まきにおどろいたりするのだけどそれがまた感動したってことの証左なのかなあそうだろうねきっと、などと考えているのもまた面白かったりするのでした。ピース。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
少し陳腐というか、ありていにいえば「こんな愛ありえない!」といいたくなってしまう、 でも、それでも好ましく思わざるをえない「愛」が随所にあふれています。本編の間にサブストーリーが挟まれ、それらすべていきなりはじまっていきなり終わる感を受けるので読み手を選ぶタイプではありますが ストーリーがSFだったとしても現代モノだったとしても関係のない単なる「言葉」が、ストンと落ちてくるのでいろいろな人によんでもらいたい一冊です。 私はタイトルと、オビの「愛は祈りだ。僕は祈る。僕の好きな人たちに皆そろって幸せになってほしい。」という言葉でこの本を買いました。 陳腐でありえない「愛の言葉」にストンと落とされるのも、たまにはいいのでは。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
表題作は芥川賞の候補にもなっていますが, 芥川賞を受賞しなかったことには頷けます。読み手をかなり限定する小説です。まず,ストーリーというものを期待して小説を読む方に本作は 「絶対に」お勧めできません。小説作法にうるさい方にもお勧めではないです。気の狂ったように人が好きになれる現役の方むけの1冊。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
スピードとパワーの溢れた独自の文体で突っ走っている恋愛小説です!!中篇で読みやすく、主人公である小説家の、小説内小説も面白い!著者の一文一語一句の表現をぜひ堪能してもらいたいです。巷に溢れたよくある恋愛小説に飽きている人も飽きていない人も、恋愛小説が好きな人もそうでない人も、もうほんと読んでみてください | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「日本近代文学の終わり」と巷間囁かれている。 「近代文学」なるものは終わった(かもしれない)。しかし、終わったからこそ、その廃墟から、新たな言葉を求めて、あるいは新たな文学を求めて模索している作家は、それほど多くはないけれど、存在する。 そのひとりが、舞城王太郎である。 近代文学が終わったあとで、「小説とはなにか?」を問い、そして現在の小説の状況(たとえば某ベストセラー作品およびその消費のされかた)に対する彼なりの解答を提出したのが、本作品である。 タイトルにひかれて読んでみるもよし、装丁にひかれるもよし、とにかく読んでみてほしい。 きっと、なにかを見つけるから。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
デビュー時から読者の顔色を伺う事無く、独自の疾走を続けている舞城王太郎だが、その作品の根底には常に様々な形の「愛」が書かれている。 タイトルからして直球勝負な今作は、愛ゆえの喜び苦しみをさらけ出していて、世界の縮図を、恋人たちの世界を覗き込んだ気持ちになる。また、舞城自身の描いたカラーイラストも掲載されていて、より深く内容に引き込まれる気がした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
愛とは何か。物語とは何か。小説とは何か。批評とは何か。 今やその意味さえもが薄れてきてしまっているそれらの問いに対して、世界の中心で愛をさけぶを皮肉る形で、あるいは東浩紀の評論に応える形で、あるいは自身の小説に言及する形で、舞城王太郎なりの回答を示している。 どれかにでも興味がある人は読んでみてください。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
有名な本の帯に有名な人の手によって書かれた「泣きながら一気に読みました」。 この本(正確には二編のうちの表題作)はそんな感じで読みました。 号泣はしていません。実際の涙は流してさえいません。 だから安易に泣ける作品だなんて言えません。それでも実際の涙と同質か類似のものが心ん中で流れたのです。祈ること、愛すること、小説を書くということ。簡単に消化して理解したくないとなぜか思いました。 作品そのまま、あまり考えず飲み込んで、あとは読後、ふとした時なんかに 勝手に消化したり、でかいまま飲み込んだせいでのどにつまりそうになったのが 気になってもう1回じっくり読んだりしてみたいんです。読み終えましたが、まだ作品世界の外に出ることができていません。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!