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バスカヴィル家の犬
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【この小説が収録されている参考書籍】
バスカヴィル家の犬の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全96件 81~96 5/5ページ
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化け物のような犬を相手にホームズが戦う本書は、ミステリーというよりは怪異譚と言った方がよいだろう。 バスカヴィル家には200年前の当主が犬の化け物に殺されたという伝説があり、そのバスカヴィル家の当主が真夜中に散歩に出て変死し、その近くには途方もない大きな犬の足跡が残されていたという本書、荒涼にして陰鬱な風景を背景に、脱獄した凶悪犯の潜伏、夜ごと不気味な声が聞こえてきたりと、雰囲気の描写には味わい深いものがあるが、それらに比べ結末はあっけない感じがする。 従来の長編作品「緋色の研究」や「四つの署名」などに比べるとわかりやすく派手な感じもするので、30年程前に読んだときはこれがホームズものの中で一番面白いと思ったものだが、若い頃に読むのと年齢を経てから読むのとでは、やはり好みが変わるものなのか、今改めて読むとちゃちな話だなぁと思う。実際人気はあるようだが。 | ||||
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シャーロックホームズシリーズの傑作。 シリーズで最も好きな作品である。 相変わらずの鋭い観察力と見事な推理で快刀乱麻の活躍のホームズ そして狂言回しのような役割と言われつつも本当はかなりの切れ者のワトソン、 今回彼らが挑むのはのろわれた一家、巨額の財産を相続した青年に迫る魔の手、 犯人が誰であるかよりもそこに行き着くまでの経過とホームズとワトソンの会話が妙な一作。 | ||||
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houndとは、猟犬のことらしい。 ということは、標題は「バスカヴィルの猟犬」 ということになる。 内容を見ると、バスカヴィル家にまつわる猟犬のことらしいので、 「バスカヴィル家の猟犬」が題としてはよいのだろう。 探偵ものの文庫は、3年に1度くらい、電車で読み返します。 今回は4度めです。 半分読んでも、なおかつ、筋を思い出しませんでした。 半分過ぎてから、ホームズがでてきたところで、はっと筋全体を思い出しました。 読むたびに感想が変わるのは、時代と自分の境遇の変化からかもしれません。 どんでん返しが何度もあるわけではないので、探偵ものとしては、面白い方だと思います。 | ||||
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新訳シャーロック・ホームズ全集(全9巻)の第7回配本。 ホームズの長編としては、全4作のうち、3作目にあたり、 最も人気のある長編とされています。 ダートムアの名家、バスカヴィル。 この家には、17世紀の領主、ヒューゴーが 巨大な犬に喉を食い破られて殺されたという伝説が残っていました。 そんな折、現当主、サー・チャールズ・バスカヴィルが変死、 死体発見現場の近くには、巨大な犬の足音が残されていたのでした。 遺産相続人、ヘンリーのもとには、 ダートムア入りを拒否する謎の警告文が届けられ、 ホームズが調査すると、 彼の後を何者かがつけ狙っていることが発覚しますが・・・。 この作品の舞台、イギリスの南西部、ダートムアは、 荒涼とした原野の広がる場所で、 魔犬伝説の雰囲気にぴったりの場所のようです。 ちなみに、短編集「回想」の 「名馬シルヴァー・ブレイズ」の舞台もダートムア。 また、ミステリの古典的名作とされている イーデン・フィルポッツの 「赤毛のレドメイン家」の舞台でもあります。 イギリス人にとっては、大自然の広がる場所として、 馴染み深い場所なのかもしれません。 ミステリとしてみた場合の本書ですが、 短編を含めたホームズの多くの作品と同様、 トリックらしいものは特にありません。 不気味な魔犬の正体や、犯人の正体も、 特別意外なものがあるわけではなく、 「推理小説」というより、 「冒険小説」の面白さを持った作品といえるでしょう。 ホームズに先立ち、 ダートムア入りしたワトスンが活躍する本作品、 魔犬という怪奇趣味に彩られて、 ホームズシリーズとしては、異色作といえましょう。 短編集の「冒険」や「回想」で ホームズとワトスンのコンビに魅入られた方は、 十分に楽しめる作品に仕上がっていると思います。 | ||||
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新訳シャーロック・ホームズ全集(全9巻)の第7回配本。 ホームズの長編としては、全4作のうち、3作目にあたり、 最も人気のある長編とされています。 ダートムアの名家、バスカヴィル。 この家には、17世紀の領主、ヒューゴーが 巨大な犬に喉を食い破られて殺されたという伝説が残っていました。 そんな折、現当主、サー・チャールズ・バスカヴィルが変死、 死体発見現場の近くには、巨大な犬の足音が残されていたのでした。 遺産相続人、ヘンリーのもとには、 ダートムア入りを拒否する謎の警告文が届けられ、 ホームズが調査すると、 彼の後を何者かがつけ狙っていることが発覚しますが・・・。 この作品の舞台、イギリスの南西部、ダートムアは、 荒涼とした原野の広がる場所で、 魔犬伝説の雰囲気にぴったりの場所のようです。 ちなみに、短編集「回想」の 「名馬シルヴァー・ブレイズ」の舞台もダートムア。 また、ミステリの古典的名作とされている イーデン・フィルポッツの 「赤毛のレドメイン家」の舞台でもあります。 イギリス人にとっては、大自然の広がる場所として、 馴染み深い場所なのかもしれません。 ミステリとしてみた場合の本書ですが、 短編を含めたホームズの多くの作品と同様、 トリックらしいものは特にありません。 不気味な魔犬の正体や、犯人の正体も、 特別意外なものがあるわけではなく、 「推理小説」というより、 「冒険小説」の面白さを持った作品といえるでしょう。 ホームズに先立ち、 ダートムア入りしたワトスンが活躍する本作品、 魔犬という怪奇趣味に彩られて、 ホームズシリーズとしては、異色作といえましょう。 短編集の「冒険」や「回想」で ホームズとワトスンのコンビに魅入られた方は、 十分に楽しめる作品に仕上がっていると思います。 | ||||
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シャーロック・ホームズもの最大の長編であり、かつ、最高傑作ともされる作品。確かに構成は「緋色の研究」「四つの署名」よりも優れている。 19世紀の作品を現代の目で論評するのは公正ではない。だから、この作品が発表当時、画期的な推理小説であったであろうことは十分に理解するけれど、現代の読み手がこの作品を読んだとき、それでもやはり傑作と感じるなら、これがホームズものの傑作であるという世評・先入観に、かなり毒されていると言わざるを得ないのではないか。靴を盗まれた段階で犯行の手口はわかってしまい、私にはそれを「誰が操ったか」という点のみが問題であった。そして、それを推理するためのヒントが十分には与えられていないにも拘らず、何となく途中で犯人だけはわかる。謎解きに至って初めて明かされる事実もあり、これは推理小説としては反則。総じて、(時代を考えるとやむを得ないこととはいえ)不備の多い作品である。 怪奇趣味の作品とされているように、推理とは切り離してミステリーとして読むこともできよう。しかし、ワトソンの行動や語りがとぼけているので、全体が牧歌的な印象に包まれる。また、この大仰な語り口に、読者はかえって白けてしまい、冷静にならざるを得ない。小説の中の「恐怖」は、現実の恐さとは基準が異なるのだ。この作品はそういう意味では、怪奇小説としても機能しないと思う。また、ホームズの特異な性格も影を潜めているため、ワトソンとの掛け合いを楽しむ部分もない。正直言って私には退屈な読書であった。 | ||||
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デヴォンシャーの名家バスカヴィル家の当主、チャールズ卿が怪死を遂げた。 ベーカー街を訪れた風変わりな医師モーティマーの依頼によって、チャールズ卿の死に関する調査とバスカヴィル家の新たな当主となった若きヘンリー卿の護衛のため、多忙のホームズに代わり依頼人と共にデヴォンシャーへと向かうワトスン。彼を待ち受けていたのは独特の雰囲気に包まれた沼沢地帯と、そこに暮らすいずれも一癖ある隣人たち、そして今なおその地の人々の胸の奥に現実の恐怖として生き続ける、バスカヴィルにまつわる呪われた魔犬の伝説だった― ホームズの助けを得られない重圧の中、自らに課せられた使命を果たすべく勇躍するワトスンだが、バスカヴィル邸を取り巻く陰謀は徐々に、しかし確実にヘンリー卿への包囲を狭め、ひとつの謎はまた新たな謎を呼び込み、状況は次第に複雑さを増して行く。 果たしてチャールズ卿の死の真相とは?沼沢地の霧の中から炎を伴って追い迫る魔犬は、伝説に脅える人々の心が生み出した幻影に過ぎないのか。そして、ヘンリー卿とワトスンの周囲に暗躍する謎の人物の正体は…? 呪われた歴史と因縁に彩られたバスカヴィルの館を舞台に繰り広げられる長編ホームズ中最大の一編。 不気味ながらも郷愁をそそる、巨匠ドイルの手による百年前の霧深き西部イングランドの叙景と共に、今や知らぬ者もない古典の有名人であるシャーロック・ホームズとその相棒ワトスン、彼ら二人の活躍を楽しまれてみてはいかがでしょうか。 | ||||
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ホームズものはイギリスの国民文学であるという視点を教えてもらっていたばかりだったので、改めてそうした目で読んでみましたが、当時のロンドンでの生活の様子が、これほど活き活きと、しかも魅力的に描かれている作品というのは、やっぱりないんだろうな、と思いました。当時すでに独身の男が孤独ながらも、自分の好きなことをやりながら、自分のスタイルを貫いて生きていくということがロンドンでは可能だったんだな、と。 『一六世紀世紀文化革命 1』山本義隆では、外科医が内科医から奴隷のように扱われていたというか、床屋さんのアルバイトというか、内科医の手下みたいな職人として見られていたという指摘に驚いたのですが、『バスカヴィル家の犬』でも、ホームズに事件を依頼しにきたモーティマー医師が《「ドクターはよしてください。ミスターで十分です。一介の王立外科医会会員というだのことなんですから」》(pp.19-20)と謙遜するあたりは、「おお!19世紀末から20世紀に入ってからも、まだそんな感じが残っていたのか!」と驚きました。しかも、訳注で《怪我の治療やかんたんな手術を業務の中心とする外科医は、患者の診断と薬を処方する内科医よりも低い位置に見られていた》(p.316)と書いているのはさすがですね。ストーリーが熱狂的なホームズファンとの事実上の共作だったということも解説で初めて知りました。 | ||||
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ホームズものはイギリスの国民文学であるという視点を教えてもらっていたばかりだったので、改めてそうした目で読んでみましたが、当時のロンドンでの生活の様子が、これほど活き活きと、しかも魅力的に描かれている作品というのは、やっぱりないんだろうな、と思いました。当時すでに独身の男が孤独ながらも、自分の好きなことをやりながら、自分のスタイルを貫いて生きていくということがロンドンでは可能だったんだな、と。 『一六世紀世紀文化革命 1』山本義隆では、外科医が内科医から奴隷のように扱われていたというか、床屋さんのアルバイトというか、内科医の手下みたいな職人として見られていたという指摘に驚いたのですが、『バスカヴィル家の犬』でも、ホームズに事件を依頼しにきたモーティマー医師が《「ドクターはよしてください。ミスターで十分です。一介の王立外科医会会員というだのことなんですから」》(pp.19-20)と謙遜するあたりは、「おお!19世紀末から20世紀に入ってからも、まだそんな感じが残っていたのか!」と驚きました。しかも、訳注で《怪我の治療やかんたんな手術を業務の中心とする外科医は、患者の診断と薬を処方する内科医よりも低い位置に見られていた》(p.316)と書いているのはさすがですね。ストーリーが熱狂的なホームズファンとの事実上の共作だったということも解説で初めて知りました。 | ||||
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ホームズの活躍する長編第3作目。 呪われた一族の血を受け継ぐチャールズ・バスカヴィル卿が悲惨な死を遂げた現場には巨大な犬の足跡が残されていた。そして、相続人であるヘンリー卿の身辺にも怪事件が続発し、シャーロック・ホームズが解決に乗り出すというお話です。 ホームズ自身の出番は少なく、その代わりにワトスン先生が調査や冒険に大活躍しています。 推理小説としての拙さを冒険小説風味で水増しさせているのがドイルの長編の欠点ですが、本作の場合にはダートムアという土地で個々のエピソードが結びついており欠点を緩和しています。 伝奇小説の雰囲気を持っていると言われることもあるように、描きたい物語(奇怪な犬の伝説)というものがまずあって、その枠の中で物語が進行していくので不自然な感じがしないのかもしれません。 舞台となったダートムアはドイルの印象によほど強く残ったらしく、情景描写に力を注いでいるのも特徴です。 | ||||
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ホームズの活躍する長編第3作目。 呪われた一族の血を受け継ぐチャールズ・バスカヴィル卿が悲惨な死を遂げた現場には巨大な犬の足跡が残されていた。そして、相続人であるヘンリー卿の身辺にも怪事件が続発し、シャーロック・ホームズが解決に乗り出すというお話です。 ホームズ自身の出番は少なく、その代わりにワトスン先生が調査や冒険に大活躍しています。 推理小説としての拙さを冒険小説風味で水増しさせているのがドイルの長編の欠点ですが、本作の場合にはダートムアという土地で個々のエピソードが結びついており欠点を緩和しています。 伝奇小説の雰囲気を持っていると言われることもあるように、描きたい物語(奇怪な犬の伝説)というものがまずあって、その枠の中で物語が進行していくので不自然な感じがしないのかもしれません。 舞台となったダートムアはドイルの印象によほど強く残ったらしく、情景描写に力を注いでいるのも特徴です。 | ||||
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巨大な犬の忍び寄る恐怖と殺人事件の恐怖を組み合わせて書かれているので本当にドキドキしながら読めます。ホームズの鋭い目が一段と発揮されています。しかもワトソンにステキな出会いも!! | ||||
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元々ホームズものがあまり好きではないというのを差し引いてもどうも面白くないです。これから面白くなるのかな...と思っていたら何のひねりもないまま終わってしまいました...。冒険譚と呼ぶには迫力もないし、トリックと呼べるほどのものもありませんし、そもそもホームズもあまり登場しないし活躍しません。すべてに中途半端。ホームズものは絶対に短編の方が面白いと思います。 | ||||
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オックスフォード大学出版局が1993年に刊行した全集の日本語版はホームズ・マニアや読書マニアの待ちに待った本だ。 21世紀の情報氾濫時代の日本人でホームズにうつつを抜かす人々は数少ないと思うだろうが、ホームズ・マニアこそ真の探偵小説ファンであり、読書の深読みの楽しさを知っている人たちなんですぞ。 私もその端くれだが、1997年から足掛け6年でやっと完結。感無量だ。分厚さも値段も超弩級だが、注釈の面白さは読書の醍醐味を味あわせてくれることは間違いない。 小林、東山夫妻と高田さんたち翻訳家にはご苦労様と言いたい。 | ||||
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オックスフォード大学出版局が1993年に刊行した全集の 日本語版はホームズ・マニアや読書マニアの待ちに待った本だ。 21世紀の情報氾濫時代の日本人でホームズにうつつを抜かす 人々は数少ないと思うだろうが、ホームズ・マニアこそ真の探偵 小説ファンであり、読書の深読みの楽しさを知っている人たち なんですぞ。 私もその端くれだが、1997年から足掛け6年で やっと完結。感無量だ。分厚さも値段も超弩級だが、注釈の 面白さは読書の醍醐味を味あわせてくれることは間違いない。 小林、東山夫妻と高田さんたち翻訳家にはご苦労様と言いたい。 | ||||
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”きわだった叙景によって舞台となる特殊地帯を一種の密室のように仕上げ、息詰まるばかりの緊張を生む”と背表紙の紹介文にあるように、魅しイングランドの沼沢地の叙景をふんだんに描写され、そんな中でワトソン博士の活躍と、いつものごとくホームズの推理が冴えわたります。 ドイルがある人から聞いた、西イングランド地方の伝説からこの話を思いついたそうです。 バスカヴィル家につきまとう魔犬の呪いとも思える状況で死を遂げたチャールズ・バスカヴィル卿の顔は著しい苦悶のあと、近くには巨大な犬の足跡。と、なぞめいた状況から話が始まり、ぐっとひきつけられます。何回かホームズが出し抜かれたり、いろんな出来事が絡み、謎は深まっていき、最後まで息の尽かせない展開にひきつけられました。長編ホームズの話の中でもっとも好きな話です。 | ||||
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