■スポンサードリンク
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.41pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1023件 81~100 5/52ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ファンタジー要素がない村上作品のひとつ。 相変わらずおしゃれな言い回しは海外文学のよう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
村上春樹が好きでほとんど読んでいる、という人はわたし以外にも多くいるだろう。 新刊が出ると心浮き立つし、どんな新しい世界を見せてくれるんだろうと期待をする。 そんな心持ちで手にとった本著は、ハルキスト視点でいうならば「いわゆるハルキ節」の小説である。 しかし、ワクワクして読めたかというと、そこまでだった。もちろん面白いのだけれども。 はじまりは、主人公である「つくる」の身の上におきた大学時代のできごとをきっかけに、彼が「心のなかの大切なものを失くし、それを取り戻そうとする姿」が描かれている。 振り返ってみると、わたしも学生時代は純粋で、これから始まる社会や未来というもの対して希望を抱いていたと思う。しかし、現実の社会は綺麗ごとだけでは済まされない。ここに出てくる登場人物も、そうした社会との接点に戸惑いながらも、自分なりの解決方法を見つけ進んでいく人たちばかりだ。 親友との軋轢でフィンランドに移住した女の子など、現実的にはなかなかありえない設定で、そのドラマティックなところがまた「ハルキ節」であるともいえよう。 社会、そして他者は思い通りになんていかない。けれど、私たちは自分ひとりでは築けない世界を構築しようと社会や他者に期待を求める。そしてうまくいかない。その繰り返し。 主人公である「つくる」氏の最後がどうなったのか、少し曖昧に描かれているところも、また「ハルキ節」であるといえよう。 社会と現実との接点で悩んだり、人間関係で辛いことがあった時に読むと、また違った視点になるかもしれない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これが村上春樹の作品の中で最も好きです。 彼の他の作品と比較すると非常にシンプルで理解しやすいからでしょうか。 個性あるキャラクターが登場しますが、その中でも灰田くんにが大好きです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
田崎つくるが除け者にされたくだりから入るのはうまいですが、村上作品はいつもそうですが、突然流れを壊すような非現実的な人間を出てしてそれで話を繋げている感じがします。このスタイルで書く限りノーベル賞はないでしょう。おそらく本人もそれを望んでいるわけではなく余計なお世話だと思いますが、周りが騒ぎすぎなんでしょうね。悲劇のヒロインを作るのはありですが、心にぐっとくるものが正直ありませんでした。いくつかの光る原石(パーツ)が最後に一つの大河に結晶することを期待して読み進めましたが、最後まで中途半端なまま散り散りで、読者も置いていかれる。最終章までたどり着けないまま投げ出したのでしょうか、あまりいい後味ではないですね。物語はもともとフィクションだと言われればそれまでですが凡作の域を出ないと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ノルウエイの森を読んで、村上春樹さんの 大ファンになりました。 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年を 読んでみて村上ワールドを堪能しました。 とにかく綺麗な文章で、読み進むにつれて いつの間にか幻想世界が広がります。 綺麗な風景と綺麗な幻想世界、ドロドロした 人間関係を排除して誰もが共感できる 理想的なコミュニケーション。 主人公は色彩が無いコンプレックスを 持っていますが、本当の彼は非常に 人間的な魅力に満ちていて充足感すら 覚えます。 どこまでも美しく優しい世界、村上ワールドを 垣間見たような気がします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最近、この作品のタイトルを略して「カラーレス」と言われていることを知りました。多分、翻訳版の英題から来てるのかな? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
次のページ、次のページと読み進めようとはならなかったが不思議と最後まで読んでしまった。読みきった時に鳥肌が立った。そして何よりこの本が好きになった。不思議だ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
なんとなく読みそびれていたが、ふと目についたので遅ればせながら購入。 この作品はハルキストと呼ばれるような人からすると物足りないのかもしれないが、今まで村上作品を毛嫌いしていた人でもすんなり入っていけると思う。個人的にはおもしろかった。 そもそも村上春樹作品は、白黒はっきりさせたい人やわかりやすい感動を求めている人には向かない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
私は好きな作家ではない。なぜここまで人気があるのか不思議で仕方がない。 約10年ぶりに手に取った村上作品、10年も経てば物の見方も変わるので期待半分で読み始めた。 冒頭の入りで、相変わらず、との烙印を押さざるを得なかった。いきなり自殺がどうのこうの言われたら読むほうも滅入る。「傘がない」じゃないんだから・・・・・・。次に登場人物に関してだが、特に「白」に対しての無責任さといい加減さ、粗末な扱いに呆れた。こんな内訳で納得できる読者などいるのだろうか?ここである。あまりに無責任に、簡単に人を殺すことが、この作家の好きになれない部分でもある。 ただ、心理描写、特に51頁までの内容には引き込まれた。本書はこの51頁まで読めば事足りる内容だと思う。(後は何も納得するものはない)具体的には「絶望」と「嫉妬」の描写は見事であった。つくるの内面の描写、これは一読の価値はあると思う。尚、長たらしいタイトルは、何のヒネリもないそのままのもの。 結論。立ち読みで51頁まで読むのが読み物としても経済的にも、そして精神衛生的にも一番オススメである。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
大作と大作の間に書かれた、軽量級の作品。そう思って未読でいたのは浅はかだった。あるきっかけで初版から5年後に読むことになったが、読んでみたらかつてないほど心を掴まれた。村上春樹さんの作品の中では最高だと思う。読後すぐの今はどこがどう素晴らしいのかうまく指摘できないが、『存在の耐えられない軽さ』のミラン・クンデラがノーベル文学賞に値するなら、この作品の村上さんはなおさらノーベル文学賞に値すると強く感じた。一頭地を抜いている。 本文中に「ある種の夢は(……)本当の現実よりもずっとリアルで強固」とあるけれど、この小説もそうで、ファンタジックな要素もある虚構なのに現実そのものよりも現実を描いている。希有な傑作。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
村上春樹の作品を読みました。 そこまでファンというわけではありませんが 今回の作品に関してはとても読みやすかったです。 満足いく一冊でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この小説を読み始めたとき、 「ゆるせない」と思う人たちがいた。 この小説を読み終えたときには、 「ゆるしてもいいかも...」と思えるようになっていた。 もしかしたら、心のどこかで、 もう、ゆるせたのかもしれない。 つくる(主人公)の心境の変化とともに、 自分の心のなかの何かが変わったのかもしれない。 とにかく、不思議な感覚だった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
仲間になりかけていると思っていた人たちから、失礼にも程があるようなやり方で追放されたときの戸惑いと苦しみをよく表現している。 「男の地獄巡り」。これが村上作品の一貫したテーマだと思う。この作品も同様。 読んでいて気持ち悪くなりながらもつい読んでしまう。オバケ屋敷みたいな魅力がある。 もう一度読みたいとは思わないけど。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
高校時代に「特別な関係」という程仲良くしていた5人組の1人が主人公の多崎つくる。大学進学と共につくるは唯一東京へ上京。度々帰郷した際に5人で親交はあったが、ある日突然に絶縁状態に。心底5人でいることに依存していたつくるは生きる気力もなくなるほど落ち込む。一方的に絶縁を言い渡されたが、その理由を聞くわけでもなく悶々としたまま10数年が経過した。ある日、付き合っている彼女から5人との関係がクリアにならないと、つくるは前に進めないと促され、4人を尋ねて絶縁したワケを聞く旅に出ることになった。 とにかく文章の比喩が秀逸で、小説に免疫のない自分でも心地よく本を読み進められた。人間誰しも心に秘める闇はあるのかもしれないが、それを打破しないと本当の意味でカラは破れず自分とは向き合えない。自分と向き合わないと誰も真っ正面から向き合ってくれない。変わりたいって思う自分がいるなら、自分に勝たないと前へ進めない。 ラストの後はそんなつくるのこれからの人生が変化していくのだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これは、彼の悪い面が出た作品だと思います。 音楽で言うカデンツアが上手く行かなかった、さらに起承転結の結が不十分ってこと。 彼には以前にもこうした作品があって、個人的にはあまり評価しない。 中盤までは、傑作になりそうな気配だったのに、少し残念です。 作品として未消化、未完成な印象ですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
文章は読みやすく比喩は活き活きと「ああ、村上春樹を読んでいるな」と味わえる作品。 昨今の長編は比喩がくどく、ありきたりで使い古された印象がありますが、この作品の辺りまではまだ楽しめます。 全ページ読むのではなく、何気なく開いた一ページを味わうように読んでいます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
めちゃ面白かった。 心の弱さも魅力的。 言い回しが好き。 最高です! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
絶対的な悪が誰か?までは読みとれなかったし、いつも深いところまで読みとるのは苦手で、表層的な部分しか読めてないなと思うのですが、それでも作者が伝えたいことはストレートに書かれていて、自分の心に響きました。 絶望的な状態から這い上がる流れも、読んでいて素晴らしいなと思わされました。 自分は若い時に2人の人から、毎日のように拒絶された経験を持っていて、それが原因で打たれ弱さが悩みで、心に傷を負っていました。 そして、30歳を過ぎてから、その傷がまだ人生に大きな影響をもたらしていることに気付いたんですね。 つまり、つくるくんとほぼ同じような体験をしてる訳です。 もう、この本を読んでとにかく救われましたし、共感せざるを得ない状態が続きました。 作者に、ありがとうと言いたいです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
村上春樹の世界観にあふれた作品だと感じました。 主人公の多崎つくるが、突然グループから仲間外れにされた理由を探る物語になっています。シロのレイプ事件を中心に、本人がなぞを解いていくのですが、はっきり言ってスッキリと解決するわけではありません。 村上作品は1Q84はすごく良いい恋愛小説だと思いましたが、ノルウェイの森をはじめとして他の作品はスッキリとしないと感じていました。 この作品も途中は引き込まれますが、やっぱりスッキリしません。シロの浜松の話や、途中で登場し、その後いなくなる灰田の話はなんだったんだろうって感じです。そこをあーだこーだいうのが村上作品の楽しみ方なのかもしれませんが。。。 なお、高校時代の仲間であるアカ、アオ、シロ、クロの4人は中国の天の四方の方角を司る四神獣で、北(玄武、クロ)、東(青竜、アオ)、南(朱雀、アカ)、西(白虎、シロ)だそうです。 高校生以下にこの良さがわかるのでしょうか。文学作品が好きなら読んでください。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
村上春樹さんの小説は「世界の終わりと~」で衝撃を受けファンになってからはや20年、ほとんど全てを読んでいますし、文体も大好きです。ですから素敵な題名でうきうきしながら読みました、、が、、 他の方も言われていましたが、今作は確かに…。 ネタバレにもなるので読むのには気をつけてください↓↓↓↓↓↓ 本作のストーリーで 「親しい人からの突然の断絶を繰り返され自信をなくし人に心の全てを許すことができなくなった」こと、「そうなってしまった原因を探ることで人を信じる心を取り戻してきた」こと、しかし「その中でまた大切な人を失う恐怖に苛まれる」こと。 これらは共感できますし、よく描写されていたと思いますが、、、 つくる君の「自分はからっぽ」だと自信をなくす理由が「大切な人が急に離れていった事実」だけで、そう思うに至る描写がなく腑に落ちないこと。 また、「今まで人を心から好きになったことがない」ということで更に落ち込んでいるけど、好きでもない女性と付き合うから別れが発生してますます自信をなくしてるだけなんじゃないの?と言いたくなるし、巡礼するなら落ち込む行動をしていたのは自分だと悟る描写も欲しかったです。 また、「シロが嘘をついた根拠や目的」と「沙羅の真実と本音」、そして「灰田父と緑田の話のその後」が最後まで明らかにされないことがかなりの消化不良となり、最後が不明のため「つくるの感じた心の中の凍っていた感覚がなんだったのか」も若干わからなかったです。 例えば「被害にあったけど、つくるを好きだったから知られたくなくて、知られる前に罪を捏造して切った」とか、彼女なりの理由を出してもよかったのではないかと思いました(←稚拙ですが。もしそれなら、つくるも自信を持ち、失われた時間と可能性についての考察もできるのではないかなと…) あとは、沙羅がつくるを送り出してくれた理由を考えると彼女の裏行動は理解しがたいし、個人的には、最後沙羅を選ぶフラグはあるけどつくるは自らの空虚さにより誰をも選ばないのかと思いましたが、まさか最後この消化不良かと驚きがっかりしました(^-^;) 灰田くん本人が離れたことは、傷つく伏線と考えるとこれでいいのかなと思いますが、巡礼は「3人+灰田」でお願いしたかった。全員コンプリートは実際は難しいかもしれないけれど、会えなかったらその描写をするにしても全員巡礼の方が不信感回復に納得できたような気がします。 あとは家族や名古屋への思い入れのなさのエピソードや根拠をもう少し示してほしかったかなぁと。 他のレビューされていた方の「春樹作品の主人公は内気で受身で孤独ってパターンなのに、なぜか女に恵まれてる境遇にいるのにやれやれ、人生はむなしい、なんて贅沢なことをいってる。いうなれば「孤独ぶってるリア充」です。非リア充からすればこれほどイラつく奴もいません。(一部抜粋)」というのが春樹好きの私からしても相当に的を得すぎていて爆笑しました(笑)さすがです!!この意見には賛同せざるを得ないです(笑) しかし、「リア充なのに孤独感を感じる」ということが、まさに「からっぽ、空虚」という表現なのかなと思います。 ただの感想文になってしまいましたが、 要はまさかの消化不良という前代未聞さに驚いたというかんじです。 でももしかしたら春樹さんにとってはもっと深い意味を込めた作品かもしれませんので、 春樹さんがこれでよいと言うならそれが正しいと思います。 わかりやすいストーリーを好むような私のような初心者には難解だったということです。 他の作品はもっともっとすごいですし、読み終わった後に思考が村上春樹節になるのも、とっても大好きですので、皆さんもこの作品が好みでないからって春樹さんを嫌いにならないでください!!他のも是非読んでみてください♪ | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!