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エディプスの恋人
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エディプスの恋人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全49件 1~20 1/3ページ
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いわゆる七瀬三部作のラストを飾る「エディプスの恋人」だが、私は何も知らずに本書を最初に読んでしまった。 しかし、それゆえにラストの衝撃は三部作を順番に読んできた人よりも大きかったのではないかと振り返っています(実際に、3→1→2の順番に読んでの感想です)。 もちろん、1→2→3と順番に読むのも良いでしょう。ただし、その場合は前半にモヤモヤとした違和感を持つことになるかと思います。 本書単独で見た場合、人智を超えた存在の描写の巧さが特筆すべき点として挙げられます。ちょっと背筋が寒くなるくらいです。 個人的には筒井康隆の著作ではナンバーワンです。 | ||||
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筒井康隆氏による七瀬三部作の最終章になりますが、古本屋では見つけられなかったので、こちらの電子書籍を購入しました。以前読んだのが高校生から大学生だったので約30年振りの読み返しになります。当時十分に理解出来なかった箇所についても、年齢を重ねた上で読むと、言葉の意味合いや多少難しい文章でもしっかりと心にとどめる事により、最終的に作者の想いまでも理解できるようになった事に喜びを感じました。 | ||||
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特に問題はありませんでした | ||||
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多分、40年振りに再読。 社会状況は古いが、根底にある世界観は揺るぎなく、今読んでも違和感は無く、むしろ新しさというより、先見性にただただ脱帽。 | ||||
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全て面白いのですがどれが最も好きかと問われたなら今作と答えます。 珠子失踪の謎がそして頼央の穏やかな語りで静かにその謎が解けていく過程がとにかく怖い。 そして反道徳的で盲目的ともいえる愛をなんの躊躇もなく行使する意思に不思議と感動してしまうのです。 その後の ナナちゃん ナナちゃん・・・(改訂前)から 全ての伏線が回収され本当の謎が解けることとなる衝撃のラストまでの無機質で突き放した描写が 不安と不気味さを醸し出し背筋がゾクゾクする感覚を覚えました。 タバコを能力の妨げになることで避けていたはずの七瀬でしたが今作では喫煙者として描かれており 七瀬らしくないと大きな違和感を覚えた読者も多かったはずです。 読後その違和感も作者の意図するものとわかります。 七瀬ふたたびばかり映像化されていますが今作こそなんとか映像化されてほしいものです。 | ||||
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思っていた表紙とちがいました。古い方でした。そのこと書いておいてほしかった。 | ||||
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神となった母親の心情にリアリティを感じなかった。 母親は母親である以前に当然一人の女性であり、女性であればこそ息子への思い入れよりも前に同じ女性として七瀬の女性としての尊厳を守ってやりたいと考える筈である。少なくとも、現実ではそうである。 男性作者だからか、女性はあくまで皆男の道具として男をチヤホヤすべきもので、「女の敵は女」であって欲しい、という性欲が全編通して透けて見えていて、女性が読むと生理的嫌悪感が凄い。 話の規模がデカい割に男に都合のいい単なるポルノ小説と堕している。 大体以てモチーフとなった実際のギリシャ神話に於いて、エディプスの母イオカステは、自身がそうと知らず息子と結婚し子をもうけた後、結婚相手が息子だった事を知るなり、ショックを受けて自殺している。 母親の息子への想い自体が「エディプスの恋人」と真逆な訳である。 何故真逆の、息子と知りながら進んで積極的にまぐわおうとする母親としたか。しかも、同じ女性の「女性としての尊厳」を踏み躙ってまで。 私はそこに、「男である作者の性欲」以外の理由が見付けられない。 | ||||
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相変わらず犯す、脱がす、輪姦す、といった話でウンザリしました。 最後に全知全能の偏在者「神」なんてものを持ってくるのは作者の創作の放棄だと思います。 そんなモノを持ってくれば、もう何でもアリでしょう。 どんな不都合も、不条理も、何とでもなります。 なにしろ「神」なんですから。 しかし七瀬の身体を乗っ取ったりして、神様にしてはやる事が下衆ですね。 けっきょく最初から最後まで神様の掌の上で踊らされていたって事なんでしょうか? なんか最初から最後まで七瀬が犯されるだけ、弄ばれるだけのキャラクターにしか見えない・・ 救いのない物語に感じました。 | ||||
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「家族八景」「七瀬ふたたび」で超能力者の存在が紹介され、彼らが現在の社会から阻害されている状況を伝えてきたが、第3作ではいきなり「神」の存在が出てきて、ストーリーの流れとしてはあり得るとは思いますが、かなり飛躍しすぎているようにも感じられます。今まで、個々の超能力者がそれぞれ自らのスキルの限界を意識しながら、ぶつかり合ったり、協力し合ったりしながら生きてきた背景があり、第2作で現代の普通の人達から排除・抹殺されてゆく様を表しており、イメージとしては超能力者達が持てる能力で必死に生き続け、徐々に現代社会の中に人権を得てゆく、と思っていましたが、意外でした。神を表に出してくるのはちょっと早すぎないかな、と考えます。 | ||||
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筒井先生の小説に初めて触れたのは中学生の頃で、それ以来、彼の作品の虜になっています。 超能力といったSFの面白みというよりは、主人公七瀬の感情に心が動かされます。そして、文章の美しさ。 彼女の状況への哀しみや漠然とした不安を、読者の心の底に沈めるのが狙いであるとすれば、それは成功していると思います。 名作です。 | ||||
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平井和正氏の描く宇宙意識体は全き善のエネルギーでしたが、筒井氏の描く宇宙意志は善悪を超えていると思います。「モナドの領域」でも同様のことを感じました。筒井氏らしい現代的な設定だと思います。その設定があったからこそ、この本が存在できるので、見事な設定だと思います。 ただ、KINDLEだと、宇宙意志の言葉(思念?)が赤文字ではなく黒い太文字で表示されますので、工夫はわかりますがもっと洗練された異化効果の表現はなかったのかなと少しだけ残念です。 | ||||
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傑作扱いされているので悪口書きにくいが、面白さがよくわからなかった。 というか、物凄いマザコン小説という感じで、そんなのが神様でも不快なだけだなぁと、思った。 それが解決する訳でもなく、解決の手段や可能性も見出だせずで終わるので、読後に嫌な気持ちになる。 | ||||
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古さはあれど問題はありませんでした。表紙もあって親も満足です。 | ||||
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スケールが、どんどんでかくなっていって、収拾がつかなくなっている。 前2作(「家族八景」「七瀬ふたたび」)が、超おもしろかっただけに残念だ。 | ||||
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七瀬シリーズは筒井作品では異色の存在で、お笑い要素が一切なく、全編に緊張感が溢れている。得意のドタバタコメディでも書けそうなモチーフだけど、三作目で遂に壮大な構想が明らかになった。全宇宙を支配する「意志」を描こうと言う哲学的思弁SFを直球勝負で描き切ったのは評価に値する。 ただし、エンタメ性を犠牲にしているのは否めないと思う。今巻早々に先が読め、予想通りの展開で終わるので、少しひねりが欲しいと言ったら贅沢だろうか。タイトル含めて直球勝負で、豪速球ではあるんだけど。 | ||||
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三部作のようで、三部作ではなく、三部作ではないようで、三部作です(笑)。 読めばわかります。 『七瀬ふたたび』が前作『家族八景』とはスケールが異なるように、 この『エディプスの恋人』は全2作とは世界観がまるっきり違います。 そこに違和感を覚えるかもしれません。 主人公の火田七瀬は確かに登場するのですが、 そこで『七瀬ふたたび』を引きずると 本作を楽しめないかもしれません。 でもこれはたしかに三部作なんです。 最後の最後、残り8頁目くらいでわかりますが…。 逆に言うとその部分は『七瀬ふたたび』を読んでいない人には 意味不明だと思います。 私はその文章(この作品が確実に『七瀬ふたたび』の続編だと知った箇所)を 読んだとき不覚にも泣いてしまいました。 古い作品なので、今読むと文章の表現に違和感はあります。 でも、インターネットもない時代に私たちを異界に連れて行ってくれる 筒井先生に出逢えたこと、感謝しています。 | ||||
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家族八景、七瀬ふたたびに比べて、SF感の強い作品でした。 宇宙や神といった存在が主な内容となっていて、前作とのつながりはは?と思いながら読んでいましたが最後でなんとなくまとまっていました。 いくつか新しい視点で考えることができ楽しめる1冊でした。 | ||||
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「文学部唯野教授」以来の筒井ファンでしたが、これまで何故かその代表作である「七瀬シリーズ」と「時を掛ける少女」を敬遠してました。両作品とも、初期の作品で、ちょっと古臭く感じられたことと、少女が主人公だったことが、その(取るに足らない)理由でした。 ところが最近「筒井康隆入門」(佐々木敦著)という筒井作品の解説本を読んで、筒井ファンたるもの、やっぱり世間的に評価の高い「七瀬シリーズ」を読んでみなくちゃなるまいと思い、「家族八景」、「七瀬ふたたび」、そして「エディプスの恋人」を続けて読みました。 その結果、はっきり言ってこれまで七瀬に近寄らなかった自分の不明を、恥じることになりました。 「家族八景」では、どこにでもあるような一般家庭を舞台に、お手伝いさんという比較的身近な存在として登場する七瀬がピッタリと嵌っていました。また、七瀬がお手伝いさんとして働くそれぞれの家庭の家族たちの心理描写も、実に的を射たもので、やはり筒井の代表作と呼ばれるだけのことはあると感心させられました。 続く「七瀬ふたたび」は、七瀬がお手伝いさんからホステスに職を替えているものの、テレパスとしての七瀬は健在で、非常に楽しませて貰いました。そしてこれを読んだ人はみんな、最後で七瀬は死んじゃったんだなあ、と思ったに違いありません。 ところが七瀬は、本作、「エディプスの恋人」で、何事もなかったように復活を果たしています。普通なら、前作で瀕死の重傷を負い、誰もが死んでしまったと思ったはずの七瀬が、どのようにして復活したのかについて触れてから、物語が進められるはずです。モリアーティー教授とともに、ライヘンバッハの滝に落ちて死んだはずのシャーロック・ホームズが生還した際にも、その顛末が示されてからその後の冒険譚が続いて行きました。ところが筒井康隆は、読者の予想というか、常識を覆して、七瀬生還の経緯に一切触れないままに、物語を展開させます。 また前作までと比べると、テレパスとして活躍する七瀬はせいぜい前半部までで、後半部は神なる「宇宙意志」が登場し、物語の中心は神の話に移って行ってしまいます。既に七瀬に感情移入しているものとしては、大いに不満を感じたのですが、それでも読むのを止められなかったのは、やはりどうやって七瀬が前作の最後の場面から生還したのかを知りたかったからです。 読み進めて行くうちに、ひょっとすると神が七瀬を復活させたんじゃないかな、と思うようになり、現にその通りの結果であることが分かり、物語は終わってしまうのですが、(にわかの)七瀬ファンとしては何とも切ない終わり方でした。 ただ、「七瀬ふたたび」の解説に、筒井が敢えて七瀬と決別したと言う趣旨のことが書かれていたことを思うと、まぁ納得せざるを得ないのかなとも思いました。七瀬と言うのは非常に魅力的なキャラクターなので、シリーズをもっと続けて貰いたいと感じるのはファン心理です。しかし筒井は、作品ごとに作風を変化させ、現に「七瀬シリーズ」にしても、「家族八景」と「エディプスの恋人」とでは、全く異なる作品だと言っても過言ではないものになっているので、泣いて七瀬を切ることが、その後に作品にもいい影響を与えたようにも思えます。ただ、個人的には「パプリカ」と言うのは七瀬の生まれ変わりであると感じますし、「筒井康隆入門」が指摘するように、「宇宙意志」という世界観は、近作「モナドの領域」に引き継がれているようにも感じます。そのようにして見ると、「七瀬シリーズ」と言うのは今でも続いていると言うことも出来るのではないか、と勝手に考えることにしたところです。 | ||||
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七瀬シリーズ最後の作品。 七瀬シリーズは3作とも若干テイストが異なっている。今作はSF感が前面に押し出されており、「宇宙意志」なるものが存在する。 意外な形で前作と繋がって行くので読者は驚くと思う。 宇宙意志により決められた七瀬の役割はとても不憫に感じる。 七瀬ファンとしては歯痒いラストであった。 | ||||
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初めて読んだのは高校生の時で、すごく落ち込んだ記憶があります。(その後、レムやディックを読むようになってだいぶ回復しましたが)。前作「七瀬ふたたび」の流れを汲んだ部分があるので、前作を読んでから読まれる事をおすすめしますが前作とは傾向が全く違うので、違う意味で衝撃を受けるかもしれません。傑作と言えば傑作なのですが、あまりにも筒井康隆的なので好みが分かれると思います。 | ||||
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