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ロスト・ケア
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ロスト・ケアの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全137件 121~137 7/7ページ
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新品と変わりなし!一気に読んでしまいました。問題意識を刺激される一書でした。 | ||||
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なかなか面白い小説だが、あまりにもシリアス過ぎるという読後感を得た。無害な娯楽小説として読む気にはなれない。どちらかと言えば、シリアスな問題をシリアスに書いている小説は「有害」だとレビュアーは考える。これはフィクションである。 介護の直面している問題を書いてある箇所があり、社会的に有益ではあるのかもしれない。こうした小説は意識を高めることもあるが、意識を高めれば社会の穴が口をあけているのだから何度も読み返したくなるはずがない。 介護そのものの描写は、同じく介護小説である「覆面介護士ゴージャス・ニュードウ」に軍配があがると思う。さすがにプロレスラーである。体力が違う。 | ||||
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ミステリーなんでしょうけど、展開は予想がつきます。「彼」が誰であるか、ちょっとした驚きもありますがミステリーを読み慣れた方には、新鮮さはないと思います。 但し、物語の核になっている介護問題(社会構造・家庭環境)は深く重く避けられないテーマであり、このような小説により改めて、或いは初めて考えさせられる人も多いのでは、と思います。 ミステリーとして期待して読むと、やや物足りなさは感じますが、ミステリーという形で様々な問題を抱えている介護の現状(介護会社やそこの介護士、或いは介護家族)が上手く書かれています。 | ||||
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決して新しい小説ではない。 セオリー通り、ドンデン返しもあり、だまされてしまう。 最後の「犯人の真の狙い」も想像がついてしまう。 けれど、ストーリーに引き込まれてしまう。 恐らく、皆が思ってはいるけれど、なかなか言えない本音が、ズバズバと出てくる辺りが、読者を引き込んでいるのだと思う。 内容は単純でも、文章で読ませる小説です。読まないと、その良さが分からない小説です。 | ||||
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テレビで見て購入したが、それほどでも。。。 騒ぐ程の内容ではない。焦って買ってしまった。。。。 | ||||
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自分も介護真っ只中なのでタイトルが気になって購入しました。 悩まされる問題、いつかは遭遇する問題が取り上げられています。もうちょっと掘り下げても良いかな?と思うところもありますが、それは小説の範囲を出ちゃうのかな? あー、そういう方法を選んだのね。なるほど。の展開でした。 | ||||
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あらすじから想像されるとおりの内容です。 手堅く、バランスよく描かれていますが、驚きや新鮮味はありません。 読み始めは介護という二元論では割り切れない題材をうまく問題提起しており、非常に期待できました。 しかし内容が介護の現場に移ったところから、それほど心に響くところはありませんでした。 まず、介護というテーマに興味を持って手にした人からすると、大半が知っていることの羅列になると思います。むしろ他のレビュアーさんもおっしゃるように、本作を読んで危機意識を持ったとすれば遅いぐらいです。おそらく多くの人からすれば、ニュースで何となく見たことのある内容の復習になるでしょう。 ただし登場人物が多く、介護者の日常が駆け足の回想ばかりで語られているので、読者がひとりひとりの辛さに付き添うことはできません。ここら辺はミステリーとしてのリーダビリティやフーダニットを優先したのかもしれませんが、この「終わりのない日常」こそが、犯人の主張を支える大きな根幹となっているので、結果、ラストの応酬では言葉ばかりが上滑りしているように感じられました。 せっかく小説で介護を描いているのに勿体ないです。 これなら参考資料としてもあげられているNHKのドキュメンタリー本を読んだ方が数倍伝わるものがあります。 では、ミステリーとしてはどうかと言うと、犯人の論告求刑から始まり、《彼》という人称で犯行の様子も語られますので、「誰が犯人か」「どのようにして完全犯罪が露見するのか」という二点に当てられると思います。ですが、最終的に明らかになる犯人のある特徴についてはまず読者が気づくことはできませんし、主人公が犯行に気づく過程も、その分野に疎い自分からするといまいちすごさが分かりませんでした(魔法でどーこーしましたというぐらい。すみません……)。 作中で繰り返される「知っていたのに」という台詞は、まさにコムスン事件から六年経った現在、未だに決定的な対策を打ち出せない我々読者の現状と被るものですが、逆に言うと、六年前の事件を豊富な参考資料でまとめあげた本作が、問題提起で終わっているのは少しずるい気がします。 意地悪な言い方をすると、既に誰かが言っていてみんなが知っていることを上手に言い直したものでしかありませんでした。 辛口なレビューになってしまいましたが、読みやすい本ではあるので読んで損ということはないと思います。 | ||||
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介護、高齢化社会を問題にしているけど、 心に響くものがありません。 ミステリーとしても、これは錯誤トリックなんでしょうけど、稚拙。 あまりの杜撰なストーリーに開いた口が塞がらなかった。 とにかくひどい作品だと思います。 そのうえ、文章も読みにくかった。 | ||||
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究極の介護「ロスト・ケア」。 それは家族介護の闇に陥ってしまった介護者と被介護者の「救い」。 「ロスト・ケア」の名のもとに確信を持って行われる前代未聞の連続殺人。 検事の大友、エリートの佐久間、そして「彼」。 3人の主要人物の人となりが明確なイメージで浮かびます。 作者の意図的な「記号」によって撹乱される犯人像。 誘導された犯人が犯人でないとわかった時、頭が混乱して、ページを目繰り返してしまいました。 思い込みの中で見過ごされてきた「殺人」をデータ解析で迫っていくところも目が離せませんでした。 追いつかない「介護保険」。 溢れる要介護者。 こうなることは前もってわかっていたはずなのに。 愛するものの「死」を持ってしか救われない。 そんな究極の選択をせざるを得ない状況をつくり出しているのは誰なのか? 作者の強烈なメッセージを感じました。 ただ・・・・ 注意を引きたい言葉に振られた「点々」をうるさく感じました。 | ||||
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「彼」とは誰なのか? そこに向かう過程が面白く書かれていて一気読み。 そして興味深かったのは「介護」の実態と問題が分かりやすく書かれていたこと。 介護保険制度の問題点など知らないことばかりだった。 高齢化社会となり多くの人が直面する現実にきっちりと向き合う姿勢がよい。 「介護」という問題を真正面から見据えた、とても楽しめるエンタメ作品。 | ||||
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間違ったことは書いていないとおもうけど、わざわざこれでもかと小説仕立てにしてもらわなくても、深夜のノンフィクション番組で十分やっていることばかりです。 これで「問題を突きつけられた」とか思う人って、もともと生活の中での問題意識が低すぎないかと思ってしまった。 高校生とか、中学生が「重かった」というのならわかるけど。 小説に求めるもの、最近変わってきたんでしょうか。 | ||||
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まず冒頭の裁判の判決の部分は、まったく要らないと思う 統計的な数値から事件をあぶりだす過程があまりに退屈。 仕掛けが単純すぎて、先が見えてしまうのも、 ミステリーとしては駄作。 それに最後のあれは不要だったはず。 どんでん返しを狙いすぎてる感じがして、それに引いてしまった。 統計学の話もつまらないです。 文章もつたないので、本当に買わなきゃ良かったと思ったほどです。 | ||||
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介護業界の問題をよく調べて書いてあるので、とても勉強になった。 ただ、現在の状況ではなく、設定が過去になっている分、毒は薄められた印象だ。 そのせいか、ミステリーとしてもドキドキ感があまりなく、 宮部みゆきや高村薫のような「面白くて深みがある」世界にはまだ到達していない。 それでも、新しい分野を切り開こうという著者の心意気は価値がある。 今後がとても楽しみな作家の登場だ。 | ||||
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現在の介護問題を、多角的な面から捉え、また、犯人に至るのに、机上の数学。統計学的理論から導きだしたりと、 その過程も面白かった。最後まで読んで、もう一度読み返せて、二度楽しめました。 | ||||
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テレビの文芸書紹介番組でミステリー部門で受賞したと聞いて、本作品電子版を早速購入し読んでみた。ミステリー仕立ての物語で作者の主張は、より強烈に伝わった。 実在の介護会社コムスンが下着きに成っている。とても鮮明にコムスンの事を覚えている。自分の父がコムスンの世話に成っていた。その父がガンで七年前に他界した。 ひょんな事でコムスンの株式を保有していた。年末に読売新聞東京版で不正の第一報が報道されて、正月早々にコムスンの株式を売却した。その後、コムスンは、本作品が描く様な末路を辿った。 二年前に自分の母親の認知症が悪化し、グループホームに入る様に成った。以来、介護にまつわる問題点を考える事が多く成って、本作品のテーマとかぶさることに出くわした。介護にまつわる問題点を鋭く描き出した著者にエールを送りたい。 | ||||
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この小説は、作者自身の介護体験と、 過去に不正問題を起こした実在の介護福祉企業が モデルになっている。 親の介護、原発、少子化、家族のうつ病、家庭内暴力、 突如起こったかのように見えるこれらの現象は、 見えないところで日々着々と進行し、変貌している。 なんとかしなくてはいけないと思う。 でも、具体的に何をすればいいのかわからない。 ただ「見て見ぬふり」をしている。 作中の人物が"分かっていたはずなのに"とつぶやくたび、 ドキリとしている自分がいる。 この小説の本当の目的は、おそらく <彼>が誰なのかとか、 彼の目論んでいたこととは何なのかとかいう いわゆる謎解きとしてのミステリーではない。 読後に感じる漠然とした危機感。 お前のいる場所はしょせん安全地帯なのだと 死刑の日を待つ<彼>に警告されている気がする。 それこそ<彼>が人生をかけて放った一本の矢であり、 作者が放ったメッセージなのではないだろうか。 | ||||
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子供の頃にアガサや子供版乱歩は読んだけど、現代のミステリーには縁の無い、現役ケアワーカーとしての感想文です。 まず率直に、ミステリー小説としての出来はよく分かりません。社会批評が色濃いミステリーといえば宮部みゆきや高村薫の小説が浮かびます。ああいう小説を読んできた人が適切な評価をしてくれるでしょう。個人的には大学で数学の研究をしていた検察事務官が統計から事件を“発見”するところなんて、純粋に「すげえ」「新しい」と思いましたが、業界水準で新しいのかどうかは分かりません。 2ちゃんのニュー速板なんかにどっぷり浸かり、ブログのロスジェネ論壇に親しんできた私なんかには、登場人物が皆いかにも類型的で、小説内の道具立てとして書き割りを配置しているように感じたのは否定しません。が、長い電車通勤タイムに小説を読む事で社会のトレンド“情報”“蘊蓄”を吸収するリア充サラリーマンの人達には案外と目新しい人物造型なのかなとも思いました。いや、類型的な人物とエピソードを一見して無関係に配置しながら、終盤へ進むに従って一つの事件へとカチッとはまって収斂されていくその構成力の確かさ、手際の良さこそが新人賞選考委員絶賛のポイントだったのかもしれません。確かにエンタメとして面白い!(故にエンタメ以上のものを期待すると拍子抜けするかも。これを読んで今頃「介護の問題に気付いた!」とか言っている奴は意識が低すぎじゃね?と) 社会批評として舞台を2006〜2007年にしたのは慧眼だったと思います。コムスンショックという事実を下敷きにしているので当然の事かもしれませんが、日本の高齢者福祉行政の見直しを社会全体で議論するとしたら、あのタイミングが最後だったでしょう。残念ながら問題はコムスン経営者のパーソナリティに矮小化され、議論はほとんど起こらず、結果として介護保険制度も高齢者福祉行政も後は崩壊を待つだけとなってしまいましたが。驚く事に、アマゾンで検索してもコムスンショックをちゃんと取材したジャーナリスティックな本は出てこないですよ。当時リアルタイムで論じられた事は(恐らく著者も参考にしたであろう)finalvent氏やYosyan氏のブログに跡が残っていますが、事件後半年から1年程経過したタイミングで、最初にコムスンを告発した東京都の担当者にちゃんと取材したり、当時の大手マスメディアの論調を検証した本がない。著者が巻末の参考文献に上げているNHKスペシャル取材班のものくらい。業界最大手の企業が市場から退場させられたというのに! それが当時の社会の態度でした。 ひとつ小説内の設定について疑問を書くと、〈彼〉の行動によって社会に波風が立ち、議論が巻き起こっただろうかといえば、恐らくそんな事はないだろうと。病気腎移植や積極的安楽死で医師が逮捕されてもワイドショーが3日騒いだら風のように忘れられる社会ですから。実際もし〈彼〉の訴えが世間に届き、社会保障システムの見直しが図られ、ひいてはそこから日本の硬直したシステムも変革され始めたとしたら、小説内世界では3.11の際に原発事故が起こらなかった事だって想像出来るわけです。でも、そうはならなかった! 余談ですが、今月97年型ライフを車検代等込みの総額11万6000円で購入した38歳底辺ケアワーカーとしては、斯波君に共感しまくりなわけです(同時にロスジェネ世代の価値観を持った30代男に認知症の高齢父親がいるという設定は結構苦しいなとも思ったわけですが)。でもね、この作品内に流れるロスジェネ的価値観あるいはゼロ年代的価値観に対して読みながら「あるある」と思うのは、本当に私の生活実感からなのか、それとも私がネットでロスジェネ論壇の文章を読み過ぎてその価値観を内面化しちゃっているのか。その境界がちょっと分からなくなってきています。 | ||||
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