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デパートへ行こう!
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デパートへ行こう!の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.13pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全45件 41~45 3/3ページ
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デパートという存在自体が、昭和ノスタルジーに彩られている素材である。老舗デパートをめぐる人間模様が、創業100年祭最後の夜にコミカルにドタバタ劇として繰り広げられる。ただ、残念ながら詰め込みすぎで笑えなかった。 ハートウォーミングに終わることが最初から予想されるストーリーだけに、妙に込み入った筋書きにしたせいで読み疲れてしまった。それと、登場人物それぞれが浅薄な世相批判を繰り広げてしまい、そこでどうにも白けてしまった。あり得ないドタバタ劇なのだから、もっとコミカルに、アンビリーバブルに、御都合主義に徹した方が、最後に割り切れない哀感が滲んだように思うが…。 そもそも、作者は現時点でデパートにちゃんと取材したのかな。描き方が通り一遍だったが。 | ||||
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誰もいないはずの夜のデパート...に それぞれの思惑と事情で潜む輩たち。 創業百年祭の老舗デパートをステージに繰り広げられるほんわかムードたっぷりとスリルちょっぴりの人情活劇。 引き込みはかなりイイです。 ベースには家族愛からんで老舗の矜持。 装丁しかり『百貨店』に夢を買っていた世代には懐かしくも共感すべき郷愁を誘う作りになっています。 そのつもりで読めばそれなりに楽しめます。 映像にしたらおもしろいだろうなというのが一番の感想。 謎解き要素もあるにはありますが、まずトリックとまでよべる代物ではありませんので念のため。 エスカレーターも止まり電気も消えた夜のデパートで手探りで階段を移動し、気配をさぐる状況は やはり滑稽で暗闇を想定して読んでもどうも帯の“緊張感あふれる大展開!”からは程遠い。 特に『名前』をトリックに多用するのはよくないなぁ。 これは禁じ手ですね。 ラストにダメ押しでコレ使われて、ご愛敬といってももうげんなりでした(丁寧にその部分に点々まで打ってあった) | ||||
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タイトルがワクワクする感じで(本書によれば10代の若者は、デパート=ダサいと感じる、そうだが)どんな話かと思ったら、登場人物たちが次々と、様々な事情を抱えて内外からデパートに吸い寄せられるように集まってくる。しかもデパートは閉店時間が迫っている。それぞれの事情が次第に明るみになるにつれて、すべて無駄がなく、確かにそれしかないだろうな、ということが分かってくる。しかも関係ないだろうと思っていた人まで、そのデパートにいることが重要なことだ、と判明するのもちょっとした感動を与えてくれる(ある海外の映画や、以前読んだエレベーターに纏わる海外小説に似たテーマがあった)。こうした状況を描くスタイルはさながら舞台劇のようで、なかなか緊迫感もある。 この舞台になるデパートは、今は客足も遠のきかけている老舗百貨店で、創業百年を迎えている。美談も事件もあり、様々な歴史をのみこんでいる。「デパートは夢を売る商売なのだ」とか「デパートは家族の思い出そのものだった」という時代が徐々に過ぎ去ろうとしている今もうまく計算にいれた小説だ。 | ||||
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ある日の閉店後の老舗デパートに巻き起こる大騒動。何やらコミカルなモノを感じさせます。 こりゃ、三谷幸喜の映画「有頂天ホテル」みたいなお話なのかな、それとも著者久しぶりのユーモアミステリみたいなテイストになるのかしらん。 購入に逡巡したものの、序章でのかつてのデパートへの郷愁と憧憬が語られるくだりを読んで、このドラマを追う事を決めました。“夢の詰まった空間”、正に幼き日の思い出が甦って来たからです。 そう言えば、装丁からして、レトロっぽくて何やら心弾むじゃありませんか。 様々な登場人物たちが不思議な磁力で引き寄せられ、各々の人間模様と悲喜劇が、サスペンスを織り込みながら進みます。歳月と共に価値観が変わっていく“デパート”への拘りや顧客第一主義への矜持を熱く感じさせます。 ただ残念なのは、登場人物たちにひとりを除いて悪人がいない為、マーク・トゥエイン的世界が作品を支配している様に思える事、予定調和的展開な事、そして個々の物語を説明処理するのに収斂してしまい、ドラマがダイナミックにもスリリングにも盛り上がって行かない事です。ツマラナクはありませんが、正直物足らなさを感じました。 この本の帯の惹句に、名作「ホワイトアウト」を超える緊張感とありますが、悪い冗談。本当にそう思っているの?前作「アマルフィ」が持ち出されていないのがご愛嬌(笑)。 | ||||
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誰もいないはずの真夜中のデパートを舞台に、曰くありありのメンツが繰り広げる大騒動。 家族に見放され所持金も尽きた中年男は、「人生の最後に」と子供の頃連れて行ってもらった思い出溢れる“聖地”デパートに郷愁に浸るためにしのび込む。 従業員として勤務する女性は“復讐”として金品を強奪するためにデパートにしのび込む。 訳ありの若いカップルは男の思惑に女が付合う形でデパートにしのび込む。 そのデパートの吸収合併話に暗躍した男、被害を被った形のそのデパートの坊ちゃん社長、その社長に対立する派閥の手下社員、そして警備員たち…。 それぞれが「この真夜中のデパートには自分しかいない」と思ってそれぞれの目的を成就さようと行動しようとするが、行動すればするほどいないはずの別の人々が次々に登場して来る…。 「真夜中のデパートとはこんなに忙しいのか…!」「いったいどうなってるんだ!」という各人の戸惑いようがコミカルなタッチで描かれていて、非常に面白いです。1ブロックごとに登場人物それぞれがそれぞれの視点から「え?」と考える様子が書かれ、次々にチャンネルが切り替わるようなスリル満点の描写です。 全体的に暖かいムードの小説で、ギスギスした場面は一切ありません。とにかくコミカルで文句なく面白い! 途中で読むのを止めるのがもったいないような気がするんで、一気に読む事になるでしょう。面白いよ! | ||||
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