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屍者の帝国



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【この小説が収録されている参考書籍】
屍者の帝国

屍者の帝国の評価: 3.36/5点 レビュー 114件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.36pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全59件 1~20 1/3ページ
123>>
No.59:
(5pt)

難しいけど

面白いです^ - ^伊藤計画さんのファンなので虐殺器官、ハーモニー読んでます。
屍者の帝国Amazon書評・レビュー:屍者の帝国より
4309021263
No.58:
(4pt)

ザ・ワンに敵わん

伊藤計劃という夭折した作家の。
芥川賞作家の円城搭が筆を引き継ぎ。
時代設定独特の暗さと雰囲気が伝わってくる。でもなんだかよくわからなかった。というのが感想。割と歴史上の実在・仮想の人物の固有名詞が踊り、理解の混乱を助けているところがまた、独特かもしれない。なんとなくこんなものかなという感じの作品だが、もう一度読みたくなるかもしれないとも思います。
屍者の帝国Amazon書評・レビュー:屍者の帝国より
4309021263
No.57:
(5pt)

難解だがエピローグと文庫版あとがきを加味して星5

伊藤計劃は虐殺器官とハーモニー、円城塔は短編を一編か二編読んだ程度。
同じSF作家?でも伊藤さんはエンタメ、円城さんはメタ系得意の純文寄りという印象でいまさらながら読み終えた。
他の方のレビューにある通り、恐らく他の方同様、伊藤計劃的作品を好んでこの作品を手に取った私としては、本作のこれでもかと言わんばかりに用語をちりばめる文体や、googleMapを脇に控えさせたくなるような展開、そして予定調和風なモノローグと台詞回しのひとつひとつをとっても、伊藤計劃の前二作に似ていることは承知しつつも、それらよりなんだか腑に落ちづらい小説だなぁと感じたりもした。正直なところ読み終えたは良いもののどんな話であったうまく答えられる自信はない。これは私の読解力の問題にとどまらないと思う。
とはいえ粗筋は好きだ。死者が労働力として使役されるというスチームパンク的退廃感はそそられる。シナリオだってつまらなかったわけじゃない。取材と知識に裏打ちされた文章というのはそれだけでも価値がある。だから本作の内容も決して悪いとは言えない。手放しでは褒められないけど、星4くらいかなと感じた。
ただ、記録筆記用の屍者であるフライデーと円城さんを重ね合わせたような(それはフライデーの自我が恐らくヴィクターの「手記」により生じたことや、主人公一行が過ごした「三年足らず」の旅という表現に示唆されるように思う。というかフライデー自体がそう言う意味でのメタ的なキャラクターなのだと最後になってようやく気付いた)エピローグにはやはり感慨深いものがあるし、文庫版あとがきに記された円城さんの、この類のあとがきにありがちなウェットさを感じさせない、かと言ってドライでもない適度な空気感の、そして謙虚な文章は好感がもてる。
以上の点を加味して星5にした。作品自体の評価でないから健全でないと思われるかもしれないが、作品周辺の付加情報や文脈も、作品の評価を構成する一要素としてあっても良いのではないだろうか(歴史的古典などはそれが顕著だと思う)
屍者の帝国Amazon書評・レビュー:屍者の帝国より
4309021263
No.56:
(5pt)

碑として弔事として

これは文句なく日本SF史に残る作品であると同時に、二人の作家の並外れた頭脳と精神力によって成し遂げられた偉業であり、また去りゆく作家に向けて手向けられた美しく壮大な弔事である。この小説の執筆そのものが、大いなる物語なのだ。
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4309021263
No.55:
(5pt)

A satisfied online shopping experience

A gift for my son who is learning Japanese. His feedback is quite good. I am satisfied with this online shopping.
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4309021263
No.54:
(5pt)

現代日本SFの到達点か?

この本は、なんともすごい本である。
まずその経緯がすごい。早世したSF作家伊藤が死の床で書き続け、それを友人の円城が引き継いで完成させた。実際には伊藤が構想と序章を、円城が1章以降の本文を執筆している。
もちろん、内容も凄い。ジャンル的にはSFに属する。
ぼくは中学生の頃からSFが好きでベルヌやウェルズはもちろん、アーサー・C・クラークやフレデリック・ブラウン、アイザック・アシモフなどを読み漁った。
けれども近年はSFジャンルのものを読むことはなく、また、世間的にもSFジャンルの衰退が言われて久しい。
それは、未来や宇宙を描けばよかった時代が過ぎ去ったからかもしれない。

本書が描くのは19世紀末。
そこでは死者を蘇生して単純労働に活用する技術が普及している。それよりも100年前にフランケンシュタイン博士が発明した技術が継承されているのである。
そして、その時代では戦争でさえも、兵士の多くは双方とも死者という事態が現出している。
しかし、その死者の活用に何らかの異変が起きている。それを追跡するのがイギリス諜報部の「M」に雇われたジョン・ワトソン。いうまでもなく、のちにシャーロック・ホームズの盟友となるワトソン君であり、「M」は007に出てくるあのMだ。そういえばQも出てくる。

追跡はインド、アフガニスタン、日本、アメリカ、そしてイギリスへとつながり大活劇となるのだが、そこでの登場人物が『カラマーゾフの兄弟』のアリョーシャや『風と共に去りぬ』のレット・パトラー、吸血鬼でおなじみのヴァン・ヘルシングなどの小説の登場人物から、実在のダーウィンや南北戦争の北軍将軍で基大統領のブラントをはじめとする著名人までが入り乱れる。
そして、ルナ協会やイルミナティなどの実在した怪しげな組織。
その分野の衒学趣味もすごい。

そして、何よりも面白かったのは、この19世紀的な展開に「ネクロウェア」つまり、死者(ネクロ)を蘇生させるソフトウェアを「インストール」するなどの現代的なIT用語がアレンジして用いられる。「全球通信網」などの用語もそうだが、この蒸気機関の時代にこれらの用語が不思議とマッチし、それが虚実ないまぜの世界をより説得的に描き出すことに成功している。

これ以上書くと、ネタばれになってしまうのでやめておくが、それにしても現代のSFはここまで進化しているのかと感じた。
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4309021263
No.53:
(5pt)

映画から原作へ

劇場アニメを観てから原作を読んだ者です。つい最近小説を読み終えましたが、映画とは本質は同じでも登場人物たちの捉え方ががらりと変わっていて驚きました。映画は小説のifルートとして描かれていたと考えた方がしっくりきます。
単純に読み物としてもとても面白いのですが、映画もセットで観るとさらに楽しめる作品だと思いましたので、★5とさせていただきました。
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4309021263
No.52:
(5pt)

好书

在国内的时候想看但是没时间 这次看看原版的吧
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4309021263
No.51:
(5pt)

高校生が読んでいます

父親とは違い読書家の息子。
言われるがままに購入しているが、内容は面白いとのことです。
あまり参考にはなりません。
屍者の帝国Amazon書評・レビュー:屍者の帝国より
4309021263
No.50:
(5pt)

よかったです。

ずっと読みたかったので、今回、購入しました。中古本なのに綺麗でした。
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4309021263
No.49:
(4pt)

やっと読了。良作でした。

色々なご意見ありますが、読み易いか?と言われれば読み難い類でした。でもSFはそんな文体のものが多く、まだ読み易いほうですかね、
伊藤計劃氏が遺されたブログ、作品に目を通してきましたが、氏の思想や精神がここにはあります。実装が円城塔氏によるものではないか?プロローグは伊藤計劃氏、エピローグは円城塔氏?などと勝手に思いを馳せながら、これから円城塔氏の作品を読んでみたいと思います。
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4309021263
No.48:
(5pt)

大変斬新な切り口のイギリス近代史

映画版の表紙だったら電車で読む時など、ちょっと恥ずかしいなと危惧していたのですが、普通(?)の表紙の本が届いて一安心しました。
友達が伊藤プロジェクトさんのファンで、屍者の帝国の映画に誘われて鑑賞したことが彼の本を知る最初のきっかけになって、映画がとても面白かったので本も購入しました。
まだ最後まで読んではいないのですが、無知な私にも割と読みやすくて愛読しています。
大学でイギリス近代史を専攻していたこともあって、こういう事実とはかけ離れたifの小説を読んでいると知らず知らずのうちに心が昂ります。
最後まで読み終えたら、まとめて買ってあるハーモニーと虐殺器官も早く読破したいと今からワクワクしています。
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4309021263
No.47:
(5pt)

難解さとは無縁な超弩級B級エンタテイメント

夭折した伊藤計劃が残した書き出しを円城塔が書き継いで完成させた共作。全然違う作風のSF作家2人だが、「難解」と言う共通点がある。ところが出来上がった本作は、難解さとは無縁な超弩級B級エンタテイメント。もしも人類が死者を復活させて使う技術を開発していたらどうなるか、と言う歴史改変物で、個人的にちょうど司馬遼太郎の「翔ぶが如く」を読んでいる所なので、日本について書かれた部分がとても面白かった。伊藤計劃作品が持つ現実世界を告発するような重いテーマ性はなく、魅力的なキャラクターの冒険活劇を堪能する事が出来た。
 私見では、伊藤計劃は物語全体を見通しラストに向けて書いていく逆算型の作家であり、反対に円城塔は物語の設定を決めたら後はキャラクターが動くのに任せる正算型の作家だと思う。従って伊藤計劃の書き出しで円城塔が書いていくのは2人の特質から絶妙の組み合わせだったのではないか。あえて欠点を探すと長すぎる事で、読破に時間が掛かったが、全く飽きる事はなかった。繰り返すがあくまでB級の傑作である。
屍者の帝国Amazon書評・レビュー:屍者の帝国より
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No.46:
(4pt)

よかった!

映画を見て興味がわき、思いきって買ってみました。そしたら、思ったよりも内容がよくて、最高でした!
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4309021263
No.45:
(5pt)

伊藤計劃(project Ito)という疑似霊媒を、円城塔にインストールして描かれた物語

人が死ぬと、生前よりも約20グラムほど軽くなるのだ、という。その差分がすなわち、霊魂と呼ばれるものの質量である。
19世紀末、大英帝国帝都、ロンドン。
その世界では、生者より20グラム分軽くなった屍(しかばね)に、パンチ・カードによるオペレーティング・システム(汎用ケンブリッジ・エンジンという呼称がついている)を相応の電圧で脳組織に記述(インストール)することにより、疑似霊素を発生させることができる。疑似霊素によって再起動した屍は、生者のように自由に思考する魂をこそ、持つことはない。したがって、ものを話したり、意思を表現することはない。ただ、動く屍として、“屍者”として人間に使役させられるために歩き始める。
その屍者の始祖たる、ヴィクター・フランケンシュタイン博士によって起動させられたクリーチャーから数えて100年の後、屍者の存在は日常となった。ロンドンの街を往く馬車の御者として、危険な炭鉱で働く労働夫として、そして軍用のOSを書きこまれたものは兵卒となって、世界の戦場で稼働しはじめていた。
若き英国諜報員ワトソンは、ロンドンからアフガニスタンへと、かつて人類の魁(さきがけ)であったエデンの園が存在したとされる場所にいまふたたび息を吹き返そうとしている、と噂される屍者の帝国を探しに出掛ける。その冒険の旅はアジアを越えて、200年の鎖国の末、内乱を経て富国強兵に向かう極東の日本へ、そして新文明の萌芽をきざすアメリカへと続いてゆく。世界を滅ぼすかもしれない極めて深遠な謎解きを背負いながら。

道中、旅の相棒にこの主人公の諜報員は尋ねる。

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「あんたは、生命とはなんだと思う」
笑い飛ばされるかと思ったが、振り返ったバーナビーは不思議そうな顔で淡々と告げた。
「性交渉によって感染する致死性の病」
(屍者の帝国, 伊藤計劃/円城塔, 319p)
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エンターテインメント長編、という看板を掲げられた本書はしかしながら、極めて哲学的な示唆に富む深みを随所に見せる。
屍者と呼ばれる疑似生命体を自らの手で作り出した時、人はその思考せぬ物言わぬ人の似姿をした何者かに、逆に魂とは何かという問いを突き付けられる。それは、物理的には脳細胞の中でやり取りされる生理的電気信号である、と規定するならば、鳥や犬やウサギたちにも魂は存在する。しかし実際には、人間だけが言葉を話し、美を理解し、笑いと憎しみを感覚し、その結果単なる生殖活動は性愛となり、また大規模で組織的な同族殺しをドライブする。物言わず、愛さず、憎まぬ屍者たちは、痛みも覚えず苦痛を知らないが、それだからこそ彼らは戦争を起動させないし、また、適切な栄養を与え続ければ、死ぬことすらない。何故なら既に彼らは屍であるからだ。
『性交渉によって感染する致死性の病』という言葉は、この物語のテーマの一つを、実に適切に捉えている。

この、疑似霊素をOSとしてインストールされた屍者、という設定であり概念は、二重三重の意味で、この物語を包み込んでいる。
この物語は、伊藤計劃と円城塔という二人の作家によって共作されている。実際のところは、ほんの20ページ程度のプロローグを伊藤が、後の450ページ以上に渡る本編を円城が書いている。
円城は2012年に「道化師の蝶」によって芥川賞を受賞した作家であり、伊藤は2007年に「虐殺器官」で颯爽とデビューし、わずかな作品を残して2009年に34歳の若さで急逝した今は亡き作家だ。
本書は伊藤の示したわずかなプロットとプロローグと資料を、伊藤の盟友であった円城が引き継ぐ形で執筆を開始し、3年の月日を経て世に出た書き下ろし、となっている。
円城の本を手に取ったことがないのでいささか心許ない物言いであるが、本書は、夭逝した天才の“魂”が全編にわたってありありと感じられる物語である。国家と個人、というテーマ。言語、というファンクションに宿る霊性、神性というテーマ。どれも伊藤がそのごく短い作家生活の中で好んで描いたモチーフであった。本書はまるで伊藤計劃(project Ito)という疑似霊媒を、円城塔にインストールして描かれたような気がしてならなかった。
冒頭で示したように、屍にインストールする汎用ケンブリッジ・エンジンなるオペレーティング・システムは、「パンチ・カード」と呼ばれる、カードに多数の穴を空けることで記述される言語を用いてインストールされる。
再び本文を引用する。

------------------------
―――このパンチカードは、人間の欲望や危惧を増幅し、読み手に書き込み直す書ではないのか。読み手が望む文章を秘めるように見せかける性質を持つ、得体の知れない文章なのでは。更に進めて、カードの意思を人間に実行させる命令文なのではないか。<自立する物語>として<自らの意思を持つもの>としてカードは目覚めているのではないか―――。
(屍者の帝国, 伊藤計劃/円城塔, 319p)
------------------------

この一文を、果たして円城はどのような気持ちで書いたのだろう。その「パンチカード」を死者の残した遺稿と代入すれば、それはまさに、伊藤によって円城にインストールされたオペレーションシステムそのものが、本書であった、と解釈することもできる。また逆に、今は死者となった伊藤は、既に死んでいるが故に、永遠を手にし、生者である円城を自在にドライブして本書を書かせたのだ、と物語化することだって大袈裟ではない。

死者と生者、そして屍者。
それらを分離するのは、魂の存在のはずだが、果たして我々が魂と認識するその約20グラム程度の質量を持つ何物かは、一体誰のものなのだ、というのが本書のテーマだ
あなたの魂は、神から授けられたあなただけのものなのか? 我々はその問いに、さしたる疑問もなく、首を縦に振るだろう。しかし、既に死んでしまった者が、生者をドライブして描かせた本書を一読した後その問いに、素直に頷くことは難しい。
フランケンシュタインの生んだ“彼”明かした真実を知ったその後では……。

(長文レビュー失礼》
屍者の帝国Amazon書評・レビュー:屍者の帝国より
4309021263
No.44:
(4pt)

アニメを観て?だった所は!になったけど

伊藤計劃のファンなので読みました。エジソンなど名前を聞いた事のある歴史上の人物が、ワトソンやカラマーゾフなんていう架空のキャラといっしょくたに出てくるアイデアなんか遊び心があって面白い。しかし私は元来ゾンビが大嫌いなので二章ですっかりしんどくなり、途中で同作品のアニメ化映画を見ることに。

アニメと小説はストーリーが若干違うのですが、アニメで展開がいきなりな感じがしたところは小説を読んでなんとなく納得。しかし小説の結末で、人間の魂が実は〇〇であるというのは随分な飛躍というか、いくらSFでも唯物的過ぎるように私は思いました。この結論にナルホドと手を打つ人はあんまりいないんじゃないだろうか。アニメ版ではこの論を採用していないせいで展開が無理なところがあるのかもしれないが、私でもあの論はちょっと肯定できないなあ。
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4309021263
No.43:
(5pt)

ワッタヘル

いやーまいりました。 あとがき読んで納得しましたが、ジョン・ワトソンがジョン・ワトソンであることがわかったところからもう、ここは笑っていいところ?いいんだよね?って何度幾度思ったことやら。 それが最後まで続くんだから大したものです。 文句なしに色んな意味で面白く楽しい物語でありました。 そう、物語です。 スチームものには抵抗あったのですが(あなたのせいだOTMさん!)そんなの軽く吹き飛ばす力強い言葉の奔流に身をまかせる心地よさといったら。 やっぱりイイ本はイイんだよねとしか言えませんね。 ふう。 しばらくしたらもっかい始めから読んでみよ。
屍者の帝国Amazon書評・レビュー:屍者の帝国より
4309021263
No.42:
(4pt)

伊藤計劃をリスペクトした円城作品

文庫版あとがきによると、
『伊藤計劃が遺したA4用紙30枚ほどの下書きとプロットを基にしている』
とあり、伊藤計劃の遺作というよりは
伊藤計劃をリスペクトした円城作品と観るべきでしょう。

本作は予備知識として、
メアリーシェリーの『フランケンシュタイン』
もしくは、和月伸宏の『エンバーミング』あたりを推奨します。
随所で伊藤計劃オマージュやビックリの大風呂敷(きちんと畳むよ)があり、
なかなか面白い作品でした。
だが、やはり作風の違いが気になりました。

特に違いを感じたのが、
クライマックスの描写とラスト。
クライマックスは、
『頭のなかでCG画像をイメージしながら読んでね』
という感じで、SF映画的です。

特にラストは明確に作風の違いがあります。
伊藤作品では主人公はある意味『煉獄・地獄』に落ちると言えますが、
本作のラストはとある変革を迎えますが、世界は滅亡するわけではありません。
ポジティブじゃないか、円城作品。

アニメ映画版は近くで公開されていなかったので、鑑賞できていません。
伊藤作品の中では比較的映像化しやすいと思うので、
DVDが出たら鑑賞したいと思います。
屍者の帝国Amazon書評・レビュー:屍者の帝国より
4309021263
No.41:
(4pt)

伊藤作品とは少しずれが

ハーモニーとか虐殺器官とかで今までにないインパクトを感じて面白かったのですが、この本は書評の紹介でスチームパンク云々という言葉が目について、いままでにその分野であまり面白い作品に当たったことがないため手を付けずにいました。 読んでみてかなり面白かったです。 ハーモニーの人の意識とはというテーマが本作品でもメインで、多少無茶なところはありつつもSFとしては有かなという感じ。 難を言えば実在人物の名を使っているわりに登場人物のキャラが薄っぺらなところ、屍者が動くエネルギーって何というところが最後まで引っ掛かって。 円城さんのせい??。 ストーリーはスピード感もありあっという間に読んでしまえます。
屍者の帝国Amazon書評・レビュー:屍者の帝国より
4309021263
No.40:
(5pt)

いつもの円状塔ほどではない

伊東計劃的なわかりやすい細密な描写から始まり、禅問答のような精神描写、オカルト小説の1ページまるごと引用、といった感じで広範囲な文章が出てきます。 円状塔のいつもの作品ほどの話の飛び方ではないですがある程度は寛容的に読める人向けでしょう。 内容は他の方に任せるとして個人的な感想は、こんな調子で円状塔に書き続けてほしいと思う出来でした。
屍者の帝国Amazon書評・レビュー:屍者の帝国より
4309021263

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