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13階段
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13階段の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.40pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全350件 321~340 17/18ページ
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現在の死刑制度について、深い考察を加えながらも、エンターテイメント性を充分に発揮した傑作です。 江戸川乱歩賞の受賞作は何作も読みましたが、ベスト3に入る傑作だと思います。死刑制度を取り上げてる小説は、過去、何作も有りましたが、 これまで有りがちだった死刑囚に同情的な描写に偏ることなく、加害者、被害者遺族双方の感情を公平に描写しているのも好感が持てます。謎解きの部分も秀逸です。読後感も嫌な感じは無く、お奨めできます。江戸川乱歩賞の受賞作は、レベル的に波が大きいのですが、この作品は 間違いなく、過去の乱歩賞受賞作の中でも光ってますね。 一気に読んでしまいました。 | ||||
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現在の死刑制度について、深い考察を加えながらも、エンターテイメント性を充分に発揮した傑作です。江戸川乱歩賞の受賞作は何作も読みましたが、ベスト3に入る傑作だと思います。死刑制度を取り上げてる小説は、過去、何作も有りましたが、これまで有りがちだった死刑囚に同情的な描写に偏ることなく、加害者、被害者遺族双方の感情を公平に描写しているのも好感が持てます。謎解きの部分も秀逸です。読後感も嫌な感じは無く、お奨めできます。江戸川乱歩賞の受賞作は、レベル的に波が大きいのですが、この作品は間違いなく、過去の乱歩賞受賞作の中でも光ってますね。一気に読んでしまいました。 | ||||
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文庫版の解説で宮部みゆきが絶賛しているが、これは別に無理じゃない。選考する中でこれはダントツだ、と思われても全然無理じゃない。そう感じさせる内容の深い作品で非常に強いメッセージ性がこめられたものだと思っている。 樹原亮は10年前の殺人事件で逮捕され死刑に。そしてまもなく迫るその瞬間。その事件に疑惑を覚えた刑務官の南郷。出所したばかりである純一と弁護士杉浦と共に事件にもう一度探りを入れる。 一見してフーダニットのようなミステリーなのだが趣向は従来のそれに似ているようで違うかなと思われる。ここで書かれている内容は上手に構築されているなあ、と。それがラストにもゆっくり近づいているわけだ。 感覚はミステリーよりの時とサスペンスよりの時がある。特に緊迫してくる展開。追いつめたか、と思われるような展開はダッシュだ。作品自体の充実生故か早く読むことが出来る。その割にはひどく後味というか読後感が残る作であろう。自分が読んできた中ではあまりないかな。 展開からすると雫井脩介の「火の粉」を思い浮かべる方もいるかも知れない。字数制限故か削られた箇所もおそらくあるのだろうなと思うと仕方ないか。しかし近年の乱歩賞作品にあったような物足りなさは殆どないと思う。もう少し純一の事を書ければ深く読めたかなとは思うが字数が限られている中で精一杯書いた様子は随所でうかがえる。 やはりこの作はメッセージ性が強いところにあるだろう。死は誰もが経験する者。しかしそれを与えてしまうこととは?南郷と純一の過去に何があり今何を思いつつ日々を生きているか。特に南郷の場合は共感できる節があるのではなかろうか。しんどいが誰かがやらなくてはならない役目を長い間務めてきた男。プレッシャーや不安。誰もが持ってはいるが、格段に厳しい。 構築、人物造形、メッセージ性、ミステリーの要素とサスペンス性などを見ても十分乱歩賞の名には恥じない作だし近年稀に見る良作ではなかろうか。傑作と言えばまだそんなにも本を書いていない作家のあとが淋しくなりそうなので敢えて言わないし、まだ早いかなと言うのはやっぱり妥当。 あんまり考えることのない死について。それだけがメインでないが少なくとも読むべき作ではないかと思う。 | ||||
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文庫版の解説で宮部みゆきが絶賛しているが、これは別に無理じゃない。選考する中でこれはダントツだ、と思われても全然無理じゃない。そう感じさせる内容の深い作品で非常に強いメッセージ性がこめられたものだと思っている。 樹原亮は10年前の殺人事件で逮捕され死刑に。そしてまもなく迫るその瞬間。その事件に疑惑を覚えた刑務官の南郷。出所したばかりである純一と弁護士杉浦と共に事件にもう一度探りを入れる。 一見してフーダニットのようなミステリーなのだが趣向は従来のそれに似ているようで違うかなと思われる。ここで書かれている内容は上手に構築されているなあ、と。それがラストにもゆっくり近づいているわけだ。 感覚はミステリーよりの時とサスペンスよりの時がある。特に緊迫してくる展開。追いつめたか、と思われるような展開はダッシュだ。作品自体の充実生故か早く読むことが出来る。その割にはひどく後味というか読後感が残る作であろう。自分が読んできた中ではあまりないかな。 展開からすると雫井脩介の「火の粉」を思い浮かべる方もいるかも知れない。字数制限故か削られた箇所もおそらくあるのだろうなと思うと仕方ないか。しかし近年の乱歩賞作品にあったような物足りなさは殆どないと思う。もう少し純一の事を書ければ深く読めたかなとは思うが字数が限られている中で精一杯書いた様子は随所でうかがえる。 やはりこの作はメッセージ性が強いところにあるだろう。死は誰もが経験する者。しかしそれを与えてしまうこととは?南郷と純一の過去に何があり今何を思いつつ日々を生きているか。特に南郷の場合は共感できる節があるのではなかろうか。しんどいが誰かがやらなくてはならない役目を長い間務めてきた男。プレッシャーや不安。誰もが持ってはいるが、格段に厳しい。 構築、人物造形、メッセージ性、ミステリーの要素とサスペンス性などを見ても十分乱歩賞の名には恥じない作だし近年稀に見る良作ではなかろうか。傑作と言えばまだそんなにも本を書いていない作家のあとが淋しくなりそうなので敢えて言わないし、まだ早いかなと言うのはやっぱり妥当。 あんまり考えることのない死について。それだけがメインでないが少なくとも読むべき作ではないかと思う。 | ||||
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先日、最近の日本の若手作家の作品が、こじんまりとした自分の感情や周辺だけを書き綴ったものになってしまっていると嘆いている文章を読む機会がありました。確かに、もともと日本には「私小説」の伝統があり「自分」を書くことに終始した作品が多く見られますが、最近は特にそうした「私小説」的な作品が多くあるように思います。 しかし、この作品は違います。「罪とは何か」 「人が人を裁くことはできるのか」 考えてみると、この作品での問いかけは、カインとアベルの頃から、人類永遠のテーマでしょう。こうした重苦しいテーマを扱いながらも、娯楽作品として一気に読ませる筆力は、さすがに満場一致で乱歩賞に選出されただけのことはあります。 いわゆる「社会派」の作品がよいというわけではありませんが、娯楽作品としても、そして社会的な広がりを持った作品としても、高く評価されるべき作品だと思います。 ただ一点、惜しむらくは最後の三上の手紙です。彼の心に潜む闇が手紙という形ではなく、作品の進行の中で明らかにできていたら、と残念に思いました。 | ||||
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先日、最近の日本の若手作家の作品が、こじんまりとした自分の感情や周辺だけを書き綴ったものになってしまっていると嘆いている文章を読む機会がありました。確かに、もともと日本には「私小説」の伝統があり「自分」を書くことに終始した作品が多く見られますが、最近は特にそうした「私小説」的な作品が多くあるように思います。 しかし、この作品は違います。 「罪とは何か」 「人が人を裁くことはできるのか」 考えてみると、この作品での問いかけは、カインとアベルの頃から、人類永遠のテーマでしょう。こうした重苦しいテーマを扱いながらも、娯楽作品として一気に読ませる筆力は、さすがに満場一致で乱歩賞に選出されただけのことはあります。 いわゆる「社会派」の作品がよいというわけではありませんが、娯楽作品としても、そして社会的な広がりを持った作品としても、高く評価されるべき作品だと思います。 ただ一点、惜しむらくは最後の三上の手紙です。彼の心に潜む闇が手紙という形ではなく、作品の進行の中で明らかにできていたら、と残念に思いました。 | ||||
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「低俗ではない娯楽作品を書きたい」その作者のまえがきの言葉どおりの内容でした。作者は、抜群の構成によって読者をハラハラさせることを忘れません。内容を二転三転とさせて、緊張しつつ、リアリティーを持って読むことができました。また現代の死刑制度の曖昧さを浮き彫りにするような内容や、人間の「罪と罰」をも含んだ、濃厚な部分もありました。読者を引き込むことを忘れないエンターテイメント性に加え、社会的な問題を露見したうえで、個人の倫理観を見つめ直させます。そんな本でした。下手なレビューで申し訳なかったです。 | ||||
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法律でも裁ききれないほどの(もちろん死刑を含めて)罪もあるし、法律では裁いたにしては軽すぎる罰もある。「罪と罰」はこの世から犯罪がなくならない限り続く永遠のテーマなのだ。「死刑」の是非をこの作品は結論づけてはいない。静かに読者に向かって問題提起している。かつ、上質なエンタティメントでもある。読書好きにはこたえられない一冊でした。でも映画版は、何だかな~。この作品に限らず、サスペンスドラマってキャスティングでだいたいアヤシイ人って検討ついちゃうでしょ? | ||||
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一気に読み上げてしまいました。いろいろな人間の生き方が交錯した小説どの人物にも過去があり、みにくい部分がある人間ってみんなそんなものかもしれないそう考えさせられた本でした。単純におもしろかった、でもいろいろ考えさせられる小説今をみつめた上でどのように生きていくか、少し考えました。おもしろかったです | ||||
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高野氏の「KNの悲劇」を読んだ後おもしろいなと思い彼のデビュー作を読んでみようという気になりました。話の筋道、迫力、深さ、終わりに至るまで「KNー」を上回る星五つモノでした。がしかし私の買った単行本は本作が映画化された後に刷られたためか、帯に二人の俳優が写っていました。残念ながらこの二人が私のイメージする登場人物とは、どう想像しても一致せずこの点で帯を含めた一冊の本としては星四つになってしまいました。皆さんあの配役に納得してるのかなあ? | ||||
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作品のドラマ性に面白さを感じ、そしてまた恐くも切なくもなれるオールマイティーな作品。突っ込みどころも無くはないが、それらを差し引いてもとにかく素晴らしい。 | ||||
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この本の初めの方にすごくリアルに書かれている死刑執行、、、最初は怖かったのですが、読めば読むほどはまっていく。おもしろい。まるでこの話が今そこにあるように、活きている。読んでみてください。 | ||||
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どんな人も犯罪者になる事と紙一重で生活をしているのではないかと考えさせられる一冊でした。人を殺してしまった本人、両親、兄弟、殺されてしまった人の背景、父親。登場する人々の思い。自分にも、もしかしたらと考えられる話ですし、どの人にも自分を当てはめて考えられる話でした。そういうところが面白くリアルに感じながら読めたのかもしれません。読み始めは読むペースがゆっくりでしたが途中から文章で表される情景がとてもリアルになり、自分がどんどんのめりこみその場所にいるのではないかと錯覚するほどでした。とくに死刑執行の場面・・・中盤から一気に読んでしまいますよ | ||||
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死刑執行の場面や殺人現場の描写は、読んでいて気分が悪くなるほどに迫ってくる。大どんでん返しも、想像すらできないもの・・・。その意味ですばらしいエンターテイメント作品。しかし、一方で他の人も書いているような死刑制度の問題点や、ともすれば加害者の人権が被害者のそれよりも大切にされたり、精神的な被害がないがしろにされたりするような現代の矛盾もついており、社会派作品ともいえると思う。 | ||||
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死刑制度についても今まで考えていなかった視点を与えられたし、自分には縁のないことと思っていた、死刑囚はもちろん、死刑執行の書類に判を押す人々や実際手を下す人々の恐怖や緊張感が、どの小説よりも生々しく迫ってきた。それは、これまで読んだ「処刑前夜(メアリ・ウォーカー)」「処刑室(グリシャム)」など、”死刑執行が迫っている男は冤罪なのか”という同じテーマを扱った作品や「グリーンマイル(キング)」の精細な処刑シーンがアメリカの話であることが理由のひとつにあるだろう。そして、この犯人が本当に犯行を「覚えていない」ことから、もし、自分が殺人事件の犯人に間違えられたら? 主人公のように、もし、過って人を殺してしまったら? という考えが浮かび、死刑を身近なものにさえ感じて背筋を寒くさせる筆力があった。 全編に広がる重苦しさと絶望感に対し、運悪く人を死に至らしめた主人公が死刑囚の冤罪を晴らして社会復帰をめざす、という肩入れしたくなる設定。最初の1ページ目からとはいわないが、1章を読み終わる頃には胸倉をつかまれストーリーに引き込まれる。後は最後の最後まで目が離せない。特にクライマックスの息を呑む展開は見事。 日本のミステリには欠かせない、のしかかるような重苦しさ。だがそこに差し込む一筋の希望の光をたぐるように進んでいくストーリー展開と結末のつけ方。翻訳して世界に出しても恥ずかしくない作品。 最後まで読み終わって1カ所だけ「おや?」と思う点があったが、それを差し引いても是非読んでほしい絶品ミステリ。 | ||||
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記憶喪失の死刑囚。死刑執行目前にして、ある記憶が甦る。「あの時、自分は、階段を上っていた。」そのかすかな記憶を元に冤罪を晴らすことが出来るのか?【死刑制度】というある種聖域に踏み込みつつ、エンタテイメント性も失わない、意欲作。コレを読めば、漠然としか知らない、知らされていない【死刑制度】を少しは知ることが出来ます。【死刑制度】に疑問を抱くに至った刑務官の心情は?単純な傷害致死の裏に隠された真相は?そして冤罪事件の行方と、1000万円という高額成功報酬のヒミツは?リミットがあるからこそ味わえる、緊迫感が素晴らしい。 | ||||
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変わった題名…と思い、手にしたら最後、読み終わるまで何にも手につきませんでした。描写が細かすぎて、背筋がぞっとするシーンも多々あり・・・。思わず生唾のみこむ、なんてことも。三上も、南郷の二人のことが、なんだか切なくて切なくて…死刑執行制度についての観点からもぜひ、たくさんの人に読んでもらいたいなあ…と私事ですが。 | ||||
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どんでんがえしは確かにおもしろいが,どうも人物が描けていないので高校生がかくようなパターン的な心情表現,反応が多い。何か強引に話を進めているような気がする。大筋の賞金付きの解明や主人公の行動にも何故か現実味が薄い心情ばかりが描かれている。死刑を扱ったということで評価されているのだろうが,このストーリー展開,登場人物のキャクターではそれを取り入れるのは無理があったのではないか。展開があまりに都合がよすぎて,動機も浅薄。エンディングも貧弱。中途半端だと思う。 | ||||
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私は死刑制度についてあまりにも軽薄で間違った認識を持っていると実感させられました。死刑は犯罪者を裁く以上に重く人間の心の奥のおくまで影響を与える存在だとこの本をよんで感じました。死刑を行うという事はそこで人をあやめる人がいるわけで死体を処理する人達、死刑囚の気持ち、死刑制度に反対する人々、遺族の残された思いが一気に絡み反発する瞬間でもあると思います。登場人物の「三上純一」と最後の最後で私は一体化してしまいました。やはりミステリー小説という事で犯人探しをしてしまいましたが、この物語には犯罪者が多数いると思います。しかし裁けない犯罪者も多い事実には痛感します。あなたはこの本をよんだあと、誰が真犯人といえますか? | ||||
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素晴らしい!ミステリー,推理,人間ドラマ,そして中心を貫く死刑制度に対する主人公の葛藤等多くのテーマが見事に絡み合っている。そして,物語は二転三転しながらどんでん返しの結末へと向かう。 読み終わった後,すごい本を読んでしまったなと思った。小手先だけのミステリーではなく,腹にずしんと来て,それでいてテンポの良い最高傑作です。 | ||||
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