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猫間地獄のわらべ歌
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猫間地獄のわらべ歌の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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電車の中で女性が一心に読んでましたので買ってみました。 なかなか斬新な世界です、面白い。 | ||||
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と、読後に思う。筆者の作品すべてに目を通しているのに、このトリックに気づかなかったとは迂闊・・・いや、愛読者にさえそれを気づかせない筆者のテクニックに素直に感謝しよう。爽やかな敗北感である。大富豪同心も変わらぬ安定感だが、こういったチャレンジも筆者の奥深いポテンシャルの成せる業であり、メタミス時代劇シリーズへの発展を楽しみに待とう。 | ||||
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それにしてもおどろおどろしい題名ですよね。おどろおどろしいまでのおどろおどろしさ。実際に読んだ私が言うんだから間違いありません、ほんとうにおどろおどろしい題名なんです。 表紙もまたじつにおどろおどろしい。 でももしあなたが、 「横溝先生の作品以外は本じゃない。そんなもの山椒魚のいる水瓶に叩きこんでから、斧琴菊ごとコントラバスのケースに詰めて、下に三本指の男が埋められた炭窯で焼かれてしまえ! …きちがいじゃがしかたがない」 という立場の方でしたら、残念ながら本書はご推奨いたしかねます。 横溝先生を敬愛すること人後に落ちないつもりですし、ましてやこちらのレビューで他人様の購入意欲を削ぐような発言は差し控えたいのですけれど、クレーム問題や焚書運動にまで発展しても責任を負いかねますので。 それほどでもない諸兄には心よりお薦めいたします。とくに笑える小説、なかでもとりわけ笑えるミステリ小説を愛されるあなたやあなた。最後までお読みになって、幸せな気分を胸にハンドインハンドいたしましょう。 | ||||
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ミステリとしてはどこかで読んだ真相ばかりで拍子抜けなんですが、いかにも本格ミステリな展開に江戸時代設定の登場人物がツッコミを入れながら展開する怪しいノリは絶品であります。げらげら笑いながら読んでいました。 | ||||
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密室、見立て殺人、首切り、時代物の罠、メタ要素、館トリック、そして……。 北海道(行ったことないけど)の大盛り海鮮丼みたいな本格ミステリです。これでもかとミステリの要素を詰め込み、それでいて軽快で爽快。笑いながら楽しんで密室トリック、連続首切り殺人の検証などを、「しかしこの作品、トリック満載やな…!」と感心して読んでいたら、切れ味するどくひょいと訪れた、素晴らしい、美しいラストシーンに心を打たれました。 非常に満足な出来でした。遊び心溢れる、ハッピーエンドのミステリを読みたいかたにはぜひ!! | ||||
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事物について所々説明が入るのが随分親切だね、というのが取り敢えずの感想。 時代物を読み慣れない人がターゲットなのだろうか? 作者的にはメタ的趣好と言っている突然の会話部分は、メタというよりセルフツッコミという感じ。 上塗りしていく自家撞着がトホホで、江戸の話と猫間での話がバラバラな気がするけど、 「BLじゃなかった・・・そりゃそうか」というサゲは結構好き。 一応、他のも読んでみようっと。 | ||||
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ミステリ時代小説のこの作品は、先ず書物蔵で切腹した人物を他殺に見せかける方法を主人公が捏造する事件が描かれ、次に首なし見立て殺人が起こり、さらに屋形船殺人のアリバイくずしといった大きく分けると3つの事件が展開する。 読了した感想としては、物理トリックが多く読者が推理するにはやや難しく、真相もいまいちでミステリとしてはあまり出来がよいとは言えず、内容もコメディタッチなので、私の好みではなかった。 最後にある真相が明らかになるが、私は100ページ手前の描写で落ちが早くもわかってしまい、驚きは全くなかった。 ミステリ小説慣れしている読者は、トリックがいまいちで最後の落ちも途中でわかってしまうと思われるので、過度な期待は禁物である。 | ||||
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初めて幡大介氏のミステリ風味の作品を薦められて読みました。 だから、氏の他の時代小説は全く知りませんが、 本作品は、ミステリとして非常に面白い快作です。 チャラチャラした書き振りは読者の好みで評価が分かれるかもしれません。 しかし、内容は、本格的な推理小説ファンが十分楽しめるような、盛り沢山の構成です。 特に、著名なトリックのパロディ的な応用や、ミステリの叙述形式の談義は、なかなか味がありますよ。 伏線の設定がきちんとなされていて、読者への挑戦状があるのも、粋な計らいです。 このノリについていける読者は幸せです。 ...そうでない「真面目な読者」は、本を投げ捨てるしかなくなりますが... (^_^;) 痛快エンタテインメント作品として、大変良く練られた作品だと思います。 表面的な叙述に惑わされず、内容の核心に注目せよ!と、著者のミステリ論の持論(?)を 具体的に敷衍した作品といえるでしょう。自信を持ってお勧めできます。 | ||||
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幡大介のこれまでの時代小説を全部読んできた読者としての感想です。 時代小説プラスミステリですが、捕物帖はもう作者は十分に書いてきましたので、そんな趣向では読者はもう驚かない、と思ったのでしょう。新たな手を打ってきました。 ひとつは筒井康隆を思わせる軽やかなナンセンスと疾走感。一人称の主人公内侍之佑は、苅谷藩の江戸屋敷の奥方に仕える御使番。愛妾の和泉ノ方のところへ呼ばれてゆくと、なんと蔵の中で勤番の侍が切腹しています。和泉ノ方は、彼の切腹で自分に落ち度があったと思われることを厭い、これを絶対に他殺として解き明かせと命じ、主人公は徒目付の水島静馬とともにでっちあげの謎解きに励むことに・・・ このあたりから、メタ時代劇、メタミステリとなり、主人公と奥方の対話では「密室殺人」「メタミステリ」などという言葉がとびかいます。この手の「入れごと」部分は何回か出てきますが、せりふ劇のゴチック体となり、現代人に対する説明やら、日本文化の特質やら、探偵という語の意味の歴史などを、論じあうコラムのようにもなっています。ひとしきり終わったところで、「ところで○○ページの続きだが」と話者も役柄にもどります。 二部からは、国元での童謡殺人事件となりますが、ノンセンスはいよいよエスカレート、次々に起こる見立て殺人・・・これだけではなく、ミステリのさまざまな約束事、有名作品のパロディ、読者への挑戦などが、確信犯的に提出されてゆきます。BLへのくすぐりなども散見され、完全に作者の目線は現代人読者に向いています。 ミステリという形式そのものをおちょくるかのように、無茶で、痛快で、ありえない推理が、強引に披露され、和泉ノ方が胸をなでおろすと思いきや・・・・ 最大の謎ときはさいごに待っていました。 ノンセンスでしゃれのめして、時代劇とミステリを切り刻んで終わるのかと思ったこの小説のラストを読んだあと、もう一度最初から読み直すと、ものすごく巧みな伏線と、ミスリードが仕掛けてありました。まったく違う小説として立ち上がってきました。 初回に九割まで読んだところでは、これは、ミステリと時代小説の約束事を解体し、粉砕するテクニシャンの腕を見せたいのだと思い、それにしてはちょっとテクニックがこれみよがしだな、これがもっと混沌とした筒井康隆ばりの「狂気」に突入すれば凄いのに、と思っていたのですが、完全に裏切られ、幡大介の術中にはまりました。 しかし、従来の氏の小説のファンが、この方向性を楽しめるかどうか、また中盤のおちゃらけとパロディにしか見えないノンセンスに耐えられるかどうかは疑問です。それで自分としては星三つくらいかなと思いますが、最後まで読んでいただければ、幡大介の持ち味がこういうかたちで進化したのか、と納得できると思います。 この作風で新作がさらに出るとすれば、今回より凄いことになる予感もあり、自分としてはつきあってゆきたいです。 | ||||
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