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禍記
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禍記の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.59pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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恐怖に対する定義はあろうが、本作は私のそれとは乖離している。怖い、のではなくただただ只管に不快。 | ||||
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全体を通して、楽しく読ませていただきました。 最近は時代小説にご執心の作者だけに、久しぶりにあのニチャニチャグログロの世界に浸らせていただきました。(昔の作品だから当たり前か)駄洒落も最後に1回だけです。 2020年の12月に伝奇小説が刊行されるとのこと。楽しみにしています。 | ||||
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こけおどし・グロテスク・胡散臭さが揃った往年の妖怪図鑑を思わせる短編集です。 種明かしの手法が統一されてないというレビューもありますが、どの話も救いが無く(黄泉津鳥舟は微妙ですが)全体的に「うわっ…」ってなる禍々しさを漂わせています。 特に自分はこの作品を後味の悪い話まとめで知ったので、十分満足できました。 「天使蝶」なんかは本編も凄まじいですが、エピローグでその悪夢が続いていることを示唆され、後味の悪さを加速させています。 唯一惜しいと思ったのは「黄泉津鳥舟」。せっかく壮大な設定を組んだのに、こじんまりとしたラブストーリーで終わっているのが残念。もっとその世界観ならではの鬱展開とか、絶望的な地獄絵図を描いてほしかったです。 ちょくちょく挟まれる「禍記」自体のエピソードも、展開によっては面白くなりそうなのに尻すぼみで終わってました。 ストーリー的な面白さはまちまちですが、おどろおどろしい雰囲気の書き方は大変好みでした。 | ||||
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レビューを読んで覚悟をして読みましたが、私はそこまで恐怖は感じませんでした。 かなりグロテスクだとは思いましたが。。 いろいろなホラー作品を読んでいるので少し慣れてしまっている部分もあるかもしれません。 でも、ひとつひとつの話がとても禍々しくて、そういう意味では心理的にかなり残ってしまう方もいるかもしれません。 逆に、今まで沢山のホラー映画やホラー小説を観たり読んだりした方は、ゾクッとする短編集として楽しめると思います。 個人的には、サラッと読めて楽しめるホラー短編集でした。 | ||||
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おどろおどろしい和製ホラーを期待して読むと大変にがっかりします。全体通しての統一性がない上、中途半端にオカルトを科学的に説明しちゃってるせいで、どっちつかずになってしまっている。 最初の数篇は一番怖いのは人間ですよって話だったかと思えば、既知・未知の寄生虫に踊らされる話ときて、今度は急に本物の物の怪が出てくる。かと思えば、最後にはSFになって、それなのに当然のようにイザナミ(いい人)みたいな存在が出てくる。読んでる方は振り回されて困惑せざるを得ない。 全体的にテンプレ通りな精神と役割を付与された登場人物しかおらず、感情移入が難しいため、(大抵クズか狂人なのでなおさら)浸ることもできませんでした。 宇宙船にすがる霊魂達が一番いいキャラ付けされてたんじゃないですか。力併せて宇宙船止めるとかもはやギャグですが。 禍記自体についても、「偽りの民間伝承に隠された恐ろしい真実が紐解かれる」的な内容を期待してたんですが、各話に少しずつ引用の引用が貼られるだけ。 結局、恐ろしい書物だから触れちゃなんねえとハードル上げ続けた後、最後まで神輿に担がれたままどこかへいってしまいました。 各話に挟まれる編集者のパート削除して、クトゥルー的に裏で繋がってることをにおわせる程度にして、完全に独立した短編扱いにすれば良かったのでは。 なんだかすっきりしない読後感だけが残りました。イチゴ牛乳の海、吐瀉物でなければ浮かんでみたい。 | ||||
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サウンドノベル「かまいたちの夜2 監獄島のわらべ唄」にて「底蟲村篇(虫と不老不死伝承が主体)」を担当した田中氏らしいグロテスクな短編集。 端的にいうと全篇とおして気持ちが悪いです。エピソードは以下の通り(一部ネタバレ有、注意) 「取りかえっ子」・・・お腹を痛めて生んだはずの子が自分の子ではない、という「ローズマリーの赤ちゃん」のようなホラー。あまり捻りはない。 「天使蝶」・・・上述の「底蟲村篇」にも通じる蟲と民間伝承がうまく融合した傑作。長篇で読んでみたい内容。 「怖い目」・・・盲人だけが住まうことを許される島にて現れる「ひゃくめさま」とは・・・。本作中いちばんグロいイカモノ系ホラー。 「妄執の獣」・・・子供だけに見える妖魔のお話。「トウモロコシ畑の子供たち」を連想させる怪奇譚。 「黄泉津島舟」・・・星新一作品を思わせる小説。SFに頻繁に登場する超空間が〇〇という設定が面白い。 「禍記」・・・話中に挿入される禁断の書物のお話。短編をほぼ読了してオチが読めてしまったためそれほど怖くはない。 一部伏線が忘れられていたり(「怖い目」や「妄執の獣」)といった粗があるが、読み手をグイグイ引き寄せるようなストーリーテリングが秀逸だった。良書。 | ||||
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この小説は、個々の物語自体は、『禍記』なる古史古伝を抜きにしても成立しています。実際、『禍記』は所々に付け足し程度にしか引用されません。古史古伝好きの僕には、それがなんとも残念でした。もっと『禍記』を前面に出して、あれこれと蘊蓄を傾けて欲しかったなぁ… 物語はどれもかなり考えられていて、たしかに面白いのですが、諸星大二郎の『妖怪ハンター』シリーズの影響があまりにも露骨で、かつて同シリーズに熱中していた僕には、なんだか既視感があって若干興醒めでした… あと、蟲(むし)への著者のアブノーマルなまでの執着を感じる話が多いので、寄生虫とかそっち系に生理的嫌悪感を覚えるタイプの方や、蟲に関係するトラウマを抱えておられる方は、読まないほうが無難でしょうね。ホラー小説としてはかなり良質です。無精者の僕がほとんど一気に読みきったほどですから(笑) …しかし、一旦読了したら、読み返す気にはなりませんでしたね。娯楽としては優れていても、諸星大二郎の漫画のような民俗学的蘊蓄の披露は少ないし、朝松健の小説のような豊富なオカルト知識を散りばめた内容でもないもので。ただ、一読するぶんには面白い作品です。悪くはないです。 | ||||
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怪談が好きならオススメ。 ところどころリアルさはないので、リアル好きには物足りないかも。 | ||||
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こうした空想世界の物語は、 時に必要です。 気持ちが悪いとか、エグイとか、単なる感覚を超えて、 そこに身を置く浮遊感とでもいうべく時空の狭間に挟まれてみましょう。 日常の恨み辛みなど、お話にならないほどスケールの大きな「黄泉津鳥舟」なんざ ある意味で映画「アルマゲドン」を超えまっせ。 | ||||
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どっちかというと短編のような形になっている。 結論から言うと、凄く良かった。 私みたいに「えーそんなのありえないだろ(笑)」ってすぐ思ってしまう読者にはオススメです 何故なら、最後に納得させるストーリー展開が待っているから。ただのトンデモではない。だから余計に怖い。 本当に怖か | ||||
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2001年に徳間書店から出た単行本の文庫化。 「取りかえっ子」「天使蝶」「怖い目」「妄執の獣」「黄泉津鳥舟」の5本のホラー作品を収める短編集。全体が「禍記」という話でくくられている。 まあ、いつもの感じだ。グロテスクで、びちゃびちゃしていて、生理的嫌悪感を催させる。虫が出てくる。おぞましい。あ、でも駄洒落は控えめだ。 虫の種類としては、イナゴ、得体の知れない寄生虫、巨大な蝶。 気の弱い人は読まない方がいいだろう。 | ||||
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帯にある「謎の古史古伝に封印された〈人類誕生以前〉の世界とは?」 という部分に期待して読むと×かも知れませんが、“伝奇”の部分に 期待して読むと納得の一冊です。 収録作品は 禍記 一 取りかえっ子 天使蝶 禍記 二 怖い目 妄執の獣 黄泉津鳥舟(よもつとりぶね) 禍記 三 伝奇原理主義宣言 あとがきに代えて なのですが、一番面白いのは間違いなく、あとがきである 「伝奇原理主義宣言」です。 | ||||
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読後の私見。 この本を読まれるときはまずあとがきの、 伝奇原理主義宣言を読まれることをおすすめします。 特にネタバレもないし、このあとがきを読んでおくことで、 作者の作品への意図がよくわかるとおもいます。 短編と表題の禍記の関係をこじつけるにしろ、 もう少しうまくこじつけられればいい作品になったかもしれません。 | ||||
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なにこれ、騙された! 帯に「謎の古史古伝に封印された人類誕生以前の世界とは!」とかあるから、そういう伝奇もの大好きなわたしはわくわくして読んだのに! そういうの期待する人は読んじゃだめ! なにこれ、ただのホラーを5つ並べただけじゃん! しかも「ある存在」になる方法のネタかぶってるし! 間をつなぐ「禍記」に関わる編集者の話にしても、最後でめためた。意味不明。 こないだこの人の「水霊」って作品の映画化されたもの見たけど、それも思わせぶりに怖い描写があるだけで何の解決にもオチもなく、『この世には手を出してはいけないものがあるのじゃ』で終わりだったし。この調子じゃ原作もおんなじなんだろうなあ。 思わせぶりな怖い、気持ち悪い描写は確かに映像化しやすいだろうけど。 「禍記 」なんてものを大上段にかまえずにたんに『伝承から』とかにしておけばよかったんだ。「取りかえっ子」や「天使蝶」「怖い目」なんかの伝承がらみのアイデアはいいのになあ。とくに「怖い目」の生理的気持ち悪さったら。 | ||||
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取り替えっ子、百目など、登場する妖怪は、純粋な日本民間伝承の住人ではなく少年時代に夢中になって読んだ、子供向けのおどろおどろしい妖怪図鑑(佐藤有文などの)から題をとっている。それだけでも妖怪好きにはウレシイ。が、この作者は気持ちの悪い描写を描かせたら、平山夢明に匹敵もしくは越えるほどなので、そういうのが苦手な人にはお薦めしません。「怖い目」は、読む人によっては、そこはかとない嘔吐感をもたらすほどです。 | ||||
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「禍記」。人間が手を触れてはならない書物。カタロヒナ文字で 書かれた日本最古の歴史書であるが、その内容によって歴史の闇に葬り 去られた。それには、人類が生まれる前に存在した妖怪の真実が 記されているという。多くの国学者、古代史研究家がその謎を 探ろうとしたが、みな、途中で行方不明になってしまったために 禁忌の書とされる。 たにいさんの書評を読んで買いました。読み終わって一言、イヤな 本を読んでしまった。この本には禍記に関わってしまったものの 行く末が書かれています。田中氏は人が見て気持ち悪くなるなるものを 描写することが得意で、彼の書く妖怪たちを読んでいると気分が悪くなります。 ここに書かれている妖怪たちが、一線を越えてこっちの世界にやち?て 来そうで怖い。体調の悪いときに読むことはお勧めしません。 幻の蝶を求めていった「天使蝶」、目を病んだ者だけが住む島の話「怖い目」などが 気持ち悪かったが、なんと言っても間に挿入された「禍記」が不気味でした。 禍記を捜し求める女性編集者の話なのですが、あちらの世界からひたひたと 何かが近づいて、おいでおいでする描写がなんともいえません。 | ||||
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そして、えぐい。5つのストーリーがあって、日本古来の妖怪を現代によみがえらせ、新解釈をほどこしてあります。その点で京極夏彦に似ているのですが、これはまったく別物です。とにかく、怖い。特に、第3話の「怖い目」。目の不自由な人だけが暮らし、目の見える人は入れないという島があって、噂によると、その島にいけば、見えなかった目が見えるようになるという。ただし、その島から出てきたものは一人もいない……妖怪百目をベースに作られたこの話、鳥肌がたちすぎて、眠れませんでした。生涯悪夢として私にとり憑いて離れないと思われます(T-T) 突拍子も無く、荒唐無稽な展開にもかかわらず、文章にスピード感があるので、最後まで一気に読みきれます。いいホラー小説家に出会えたと満足です。 | ||||
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