こなもん屋馬子
- グルメミステリ (31)
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食べ物屋を舞台にした軽いミステリ風味の短編集です。 類似作品として、斎藤千輪氏の「ビストロ三軒亭の謎めく晩餐」を読んだばかりですが、出来栄えは圧倒的に本作品のほうが良く出来ています。 斉藤氏の場合、「役者志望」、「元医大生」など属性情報は、はっきりと違いをつけているものの、物語の中では区別がつかなくなってしまいます。また各短編の決着のつけ方も、それって根本的な問題を何も解決も改善も出来ていないなと、不完全燃焼です。 それに対して、本作品は語り手を各短編で変えて異なる個性を見せながら、最後に語り手の氏素性がはっきりすると物語り全体の流れがすんなりと収まり、物語作りの巧みさが光ります。また、主人公である「馬子」の強烈なおばさん描写と、おいしそうな食べ物の描写も物語と、無理なく融合しています。 きらきらな感じがする斎藤氏の作品に比べると、下品なきらいがありますが、レストランより定食屋、フォーク/ナイフで食べるよりお箸で食べるほうがおいしいという人にお勧めできると思います。 | ||||
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大阪のまちは本当に奥が深い。ふと迷い込んだ店に二度とたどり着けないことも私には何度かあった。こなもんがお好み焼きから点心からピザまでいろいろありながら、それぞれがまた独自に世界を拡げていくのは、まるで大阪の一見して南北整然とした路から無数にまた路が広がり、それぞれに独自の強烈な世界が存在していることと重なってみえる。無数のこなもんとの出会いと別れは人生そのものだ。 ところでこの本を紹介してくれた知人は生粋の大阪人だが、ひたすら大笑いしていた。それほど自然で等身大な世界なのだろう。 | ||||
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確かに面白い事は面白いです。 リアル系の謎解決物かと思って購入したんですがね まさかファンタジー系とは! 田中 啓文さんに、してやられました。 | ||||
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「粉もん」を7種類扱ったミステリ的連作です。お好み焼き、たこ焼き、うどん,焼きそば、ピザ、豚まん、ラーメン、それぞれの味を求める主人公が大阪の裏通りのあやしげな店に迷いこみ、期待せずに注文しますが、がさつで口の悪い「大阪のおばちゃん」そのものの店主の味に仰天、通いつめているうち、悩みをもった若者や力士、少女、芸人たちに出会い、店主が天啓をあるいは天誅を下すのに立ち合う、という三題噺のような展開です。 なんといっても、このむちゃくちゃなおばちゃん蘇我屋馬子がいいキャラクターです。グルメをうならせる蘊蓄料理人とはほどとおく、何も入れない焼きそばだの、素うどんだのをいやなら食うな、という横柄さで出してきますが、読んでいると、口の中にデンプンの味が広がり、心に空洞をかかえた主人公にも、悩み多き客にも、ほかほかじんわりと安らぎを与えてくれます。 巻頭の作品がミステリとしては一番切れよく決まっています。その他は、ややお悩み相談もの的ですが、負け越しそうな力士や、売れない流し芸人に、どつき漫才のごとくカツを入れ、神のごとき解決策を示す、このおばちゃんはいったい何者なのか。どれも一喝で空気の色が変わる、みごとなラスト。 田中啓文らしい、こってり味のギャグにダジャレも炸裂、満腹感もあり、ひとすじの光明を読者の心に残す、これは「求道ミステリ」というべきジャンルかもしれません。 | ||||
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幻のこなもん屋を舞台にした連作ミスタリかな 「こなもん」とは小麦粉を使った料理を指す大阪弁だと思います 大阪の隅っこ(京都府との府境)在住で両親は中国地方出身の為、なにわ文化には少し疎いです こなもんって、てっきりお好み焼き、たこ焼き、いか焼きのことだと思っていました ごく最近になってから、うどんもそうであることを知りました 出てくる題材は、豚玉・たこ焼き・おうどん・焼きそば・マルゲリータ・豚まん・ラーメンです どれもめっちゃ美味しそうですが、後半はこなもんの範疇か それとも、私の勉強不足かな そんなことは置いといて、どれもこってりと面白い話でした | ||||
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