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(短編集)
かたみ歌
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かたみ歌の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.09pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全46件 21~40 2/3ページ
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一個一個が心温まる短編。と思っていたら、やられました。 たった一時間の作品ですが、何時間もの映画を、それも一生残るような 充実した一時間をありがとうございました。 不思議な街、アカシア商店街の心温まるミステリー。ファンタジー? 確かによくあるテーマなのですが、単純な私は、何回こういう作品にあたっても 泣いてしまいます。 イルマーレとか、黄泉がえりとか、今会いに行きますとか、駄目ですね。 泣いてしまいます。 本当にありがとうございました。 お勧めです。 | ||||
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7つの短編からなる本書は、一つ一つが独立した読み物だ。しかし最終話「枯葉の天使」で、いつも登場する古書店主の秘密が明らかになる。アカシア商店街と周辺で起こる不思議な出来事の目撃者の店主には、意外な過去があった。わたしは第三話「栞の恋」が好きだ。 | ||||
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買った時期が悪かったのかもしれません。 私がこの本を買ったとき、帯には 「実力派直木賞作家の真骨頂!」 「涙腺崩壊。」 と書かれていました。 目次を見て短編集だということは分かっていましたが、私は長編ならまだしも短編で感動し涙した経験はありません。なので買いました。 しかし、たしかに面白く、懐かしさと温かさは感じるものの、「涙腺」が「崩壊」する箇所が見当たりませんでした。 この本のどこで涙を滲ませればいいのでしょうか。 この小説自体は悪いものではありませんでしたが、帯に書かれた言葉に騙された気がしてなりません。 昔からこのような過剰なコピーは目にしますが、それがハードルをあげることになり、作品自体の傷になっていく事はわかっているのでしょうか。 | ||||
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昭和30年〜40年代の東京の下町アカシア商店街を舞台にした7編の短編連作。 連作のテーマは死。強盗に殺された店主、母に殺された子供、特攻隊で死んでいった若者など、理不尽に殺された死者の魂が、この商店街に現れ事件をおこすという内容である。 「ホラー小説」ではない。怪異な事件がおこるが、それは未練を残した死者の魂がこの世をさまよった結果である。どの短編にも、死者たちの絶望、心の痛みが描かれており、怖いというより、悲しくなってしまう。死にきれない死者たちの魂の彷徨を、静謐な筆致で描いたセピア色の物語。読むほどにせつなくなってくる。 だが、未練を残した死者たちの切なく悲しいセピア色の物語は、最後の短編で様相を変える。作中の謎が明らかにされるとともに、いつしかセピア色の物語は救済と生に彩られた物語へと昇華してゆくのだ。ここに至って、読者はタイトルとなっている「かたみ歌」の意味を知るだろう。 最後の一行は鮮烈である。涙をおさえることはできなかった。 | ||||
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この本に収録されている7つの話は、全て“死”に関連しています。 しかし、決して人を怖がらせる話ではありません。 昭和40年代という時代と商店街という舞台を用いて、人の心理を鋭く描き出しています。 もの哀しいけれども心にしみる本です。 | ||||
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イイッ! 何回読んでもイイッ! 私は『わくらば〜』シリーズも好きで、あかしや商店街がちょっと出てきたとき、すごく嬉しかったです。 本の感想って、なんだかんだ言ったって結局その作品が強く心に残るか残らないかだと思う。 この本はめちゃくちゃ私の心に残りました。 『花まんま』より好き♪ | ||||
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人生経験をある程度こなし、まぁ平凡に暮らしていると ほんのりじんわりした気分になれる本です。 昨今、とても身近な話もあるので客観的に読むことをすすめます。 若くてぴちぴちした幸せな方にもすすめられます。 ただ、精神的に疲れている時や、処理できていない問題があったりすると、 他の方も書かれている通り、ダメージを受けることも有…です。 | ||||
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書店のオススメコーナーに置いてあったこの本を、「涙腺崩壊」という帯に惹かれたのもあり、なんとなく購入してみました。 単なる感動系の小説だと思っていたのですが、死後の世界とつながるという、不思議な要素のある作品でした。 深夜に読んだこともあり、ちょっと怖かったのですが、全体としてあたたかい気持ちにさせてくれる、素敵な一冊でした。 | ||||
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「涙腺崩壊」の帯に引かれて購入しました。 まあそんな帯から単なるお涙頂戴ものの可能性を危惧してもいたのですが、予想外にホラーやミステリー要素が強かったです。 露骨に泣かせに入っている訳でもなく、ラストでは自然と涙汲んでしまいました。 この小説の何よりの魅力は懐かしく息づいている商店街の描写。 ちょっとぞっとするようなエピソードも温かい人間の心も商店街が包み込んでいます。 ほっとしたいときにぜひ。 ただ予想外に多く幽霊が出てきたので、ホラー小説ホラー映画が全く受け付けない自分では少し怖かったです…(笑) | ||||
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この手のせつな系のお話を読むと、「ずるい」と「にくい」って紙一重だなと常々思います。その基準は自分だけのものだけど、 たとえば浅田次郎、好きな作家のひとりですが、その浅田次郎の作品でいえば自分的には「地下鉄に乗って」がぎりぎりにくい系、 「壬生義士伝」は完璧にずるい系。「ずるい系」=やりすぎ、いきすぎ、陶酔しすぎ=2度は読みたくないということ。うまく言えない のですが、なんか鼻について嫌!って感じ。「壬生義士伝」を読んで以来浅田次郎への興味がすっかり失せました。 で、「かたみ歌」。1回目読んだときはせつな系でぎりぎり「にくい系」と思った。すれすれって感じに。一回読了後、もう一度流し 読みしたら、どの話もすごく怖い!と印象ががらっと変わった。「紫陽花の頃」のラーメン屋の親子、「おんなごころ」の豊子母子なんて うめきたくなるぐらい怖くて悲しい。「夏の落とし文」は怖いというより気持ち悪く、そら恐ろしい。最後の「枯葉の天使」も首に模様の ある少女というのが健気なだけに悲しくて怖い。せつなさを強く醸し出しつつもこれだけ怖いって(逆か?)のはやっぱり筆力のなせる 技なんでしょう。 この本で一番好きなのはぞっとする怖さがない「栞の恋」。ちょっと怖いのは苦手なので。だから自分にとっての採点は☆×3ですが、 情趣に富み読み応えも豊かなすばらしい作品であることは間違いないです。 | ||||
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初めての作者の短編集。物語が繋がっているので、1つの物語として読めます。個人的な感想は、非現実な要素を排除した方向で書いて欲しかった、ということ。ストーリ自体はよくある話で、話の繋がりもそう目立つものではないが、この作者の筆力が素晴らしいため、ぐいぐい読ませる。だからこそ、非現実な要素を極力排除した物語構成にして欲しかった。それが本書をもっと高みに押し上げることが出来ることであると思う。だから本作だけで判断しちゃいけないのかもしれません。作者の他作品も読んでみたいと思う。 それでも秀作ですよ、本書は。 | ||||
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「花まんま」も読みましたが、この方の作品はホラーが苦手な人にはオススメできないかもしれません。 さすが直木賞作家さんなので、文章や構成が巧いです。という訳で、ホラーな部分はしっかり怖いです。「少し非日常」ではなく、がっつりホラーです。 人それぞれだとは思いますが、私にとってはこの本の中の何作かは(あくまで何作か)、読後に感動よりも気味の悪さのほうが強く残りました。 普段ホラーはとりわけ苦手なこともないのですが… ホラーテイストの人情話 ではなく 人情テイストのホラー小説 だと思うので、 ホラー小説が苦手な方はご注意を。 | ||||
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初めて朱川氏の作品に触れました。 とても「そこ」の場面が目に浮かびます。 「ふれあい」が街並みを通して伝わってきます。 ひとつひとつの場面が連鎖して、温かさや悲哀を運び 時の移り変わりを切り取って行きます。 こんな世界観なら、どんな時でも入っていってみたいもの。 摩訶不思議な異空間もこの登場人物にかかれば、 それぞれの物語・・・。 また大事にしたい本に出会ってしまった・・・。 | ||||
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東京下町のアカシア商店街で起こる、死者と生者の不思議な交流を描いてしみじみと味わい深い連作集。マイベストは「栞の恋」。心惹かれた男が古本屋で読んでいた本に、彼はまた続きを読みにくると考えて小さな手紙をはさんだ娘。数日後、その本を開くと、男からの返信がはさまれていた。本にはさむ栞(しおり)で互いの想いを何度か伝えあったある日、娘が店番をする酒屋にその男が買い物にやってくる。恋人らしき女といっしょに。粗雑な言動を見て、娘は栞の男ではないと確信する。それでは本にはさむ栞で文通した相手は誰か?……ミステリー的興味もあるので、グッと我慢して、ここまでにしておきます。 | ||||
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7篇の連作短篇集。一応ホラー作品と言う事ですが、「夏の落とし文」以外は怪談話的な怖さは無いです。 7話とも面白かったのですが、特によかったのは「夏の落とし文」「ひかり猫」。 「夏の落とし文」は優しい兄と病弱な弟の話、「ひかり猫」は売れない漫画家と魂だけの猫との話、猫好きなら猫魂の可愛さにキュンと来ます。 読み終わったあと優しい気持ちになった本でした。 | ||||
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朱川湊人ファンなら大満足な一冊となること間違いなしです。 読み終えた後、じんっと余韻を残す短編が幾つも入っています。 とにかく読んでみて!どうしてか懐かしい気持ちになるからと誰かに薦めたくなる本でした。 | ||||
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昭和30年代から40年代くらいの東京下町怪談集である。アカシア商店街という、名前自体ノスタルジックな架空の町を舞台にしている。一つ一つの話は完結しているが、「幸子書房」という古本屋のお爺さんが狂言回しの役をし、7話それぞれの脇役として登場する。そして、7話めで「幸子書房」のなぞが全て明らかになるという趣向だ。 最後の「枯葉の天使」には、4話目の「おんなごころ」で可哀想な死に方をした少女の霊が救いを感じさせる姿で再登場する。女流詩人は金子みすずを連想させる。実際には詩は出てこないが、「わたしと小鳥と鈴と」や「大漁」など、みすずの美しく潔い詩を連想すると、いっそう物悲しい。最後の話がラーメン屋の家族が生きている時間に戻っているのもいい。 アカシア商店街というバーチャル世界で、生と死を混在させながら、登場人物たちが暮らし続けているような温かい余韻を感じる。 | ||||
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多分、こんな時代もあったと今40代の人達は思うし、それよりも少し前の世代の人達にとっては、“青春”なんだろうなと思う。今みたいにすべてがデジタル化されていなくて、アナログな事が多くでも、人の想いとか、もう少し純情でピュアだったから、ホラーとまでもいかない奇跡があったのではないかと思う。 | ||||
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東京の下町を舞台とした短編集だ。その町にはあの世と繋がっているとの噂がある覚智寺というお寺があり、不思議なことが次々と起こる。 この著者はこの手の不思議な世界との交流を描くのが本当にうまく、それに引き込まれて一気に読んでしまった。 どの作品も死が関係するため決して明るい話ではないが、かといって暗いわけでもなく、特に最終話の「枯葉の天使」はじーんときた。人の生死は儚いので今身近にいる人を大切にしなければと思わせる作品でもある。 | ||||
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ケータイやパソコンのない時代の 手触り感覚の懐かしさと 不思議な出来事を絡めた心がほっこり温まる幽霊譚。 短編だけど全部がつながっていて ちゃんとオチがついている。 展開はある程度想像がつきますが わかっちゃいるけど、なんだかいい気分になります。 人にプレゼントしたいような本です。 | ||||
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