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魂萌え!



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【この小説が収録されている参考書籍】
魂萌え !
魂萌え!〔上〕 (新潮文庫)
魂萌え!〔下〕 (新潮文庫)

魂萌え!の評価: 4.06/5点 レビュー 111件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.06pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全17件 1~17 1/1ページ
No.17:
(3pt)

世代間格差

昔読んで(ドラマ化した辺り)で面白く一気に読んで、最近再読しました。
以前は「世間知らずな平凡な主婦の冒険譚」として主人公目線で読めましたが、
実際親が亡くなり、意図せずですがこの小説の子供目線で読むとこの主人公は恵まれているよな、と感じましたね。
夫の不貞によって心の穴が開いている分、金銭的な余裕はあるのだからまぁそれで補える部分はあるよね、と
冷めた目で読んじゃったなぁ(実際お洒落して食べ歩きして不倫して…、ですからね)
この辺りは団塊世代と団塊Jrの壁ですかね。
昔は「勝手な子供たちだなぁ…」と思って読んでたんですが、自分の事と考えると勝手でも何でもなく必死にやってもこんなもんだぞと。
ただ桐野作品としてはとてもライト、うつとなった今読めるのはこの辺が限度です。
(グロテスクは再読できないであろう…)
魂萌え!〔下〕 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魂萌え!〔下〕 (新潮文庫)より
4101306346
No.16:
(3pt)

はまります

この人の初期のミステリーやOUTなども好きなのですが、
このような不倫だの親子関係にまつわるねっとりとした下世話な話も、味があってやめられません。
特に、他者の「ちょっとした嫌なところ」の描写が実に上手いのです。

以下、間接的なネタバレになってしまいますが、、、

ここまでの道具立てが揃っているのなら、もっと破壊的な結末にしてほしかったです。
新聞連載ものという制約でしょうか、、、物足りない大団円でした。
魂萌え !Amazon書評・レビュー:魂萌え !より
4620106909
No.15:
(3pt)

両極端の感想になるのでは?

50歳、60歳になるまでに沢山の恋愛を経験した人と、「恋愛」を知らずに来た人では差が出ます。この場合の恋愛とは、勿論異性経験の多寡を問うのではありません。どれだけ人間に対する理解を深めて来たか、どれだけ自分と向きあって来たか、と言う事です。なかなか難しい。「恋愛」を知っている人にはツマラナイお話。恋愛と縁の無い人生を送って来た人には目新しい話。故に作者は、恋愛経験の乏しい人々の眼を開くお手伝いをしているのです。作者は社会に貢献していると言えます。
魂萌え !Amazon書評・レビュー:魂萌え !より
4620106909
No.14:
(3pt)

桐野小説にしては、ゆるいかな

60前のおばさんが夫を突然死で亡くしてどうのこうの…という話。夫との関係とか、老後のセックスとか、巣立ったようで巣立ってない子供との関係とか、ウケそうなテーマがてんこ盛り。けれども、しょせん最近多い「日常生活を切り取る」系のネタで、いつもの桐野夏生氏を期待しているといまひとつ満足できないのではないでしょうか。

救いとしては、桐野夏生氏も連載しておきながら、主人公のおばさんのことを嫌ってるだろうってこと。他の作家が書いたら、普通の主婦の悩みを肯定的・好意的に扱う小説になるに違いない。そんなもん読みたくない人には、桐野氏の「嫌ってそう」な文章が心地いいと思います。
魂萌え !Amazon書評・レビュー:魂萌え !より
4620106909
No.13:
(3pt)

魂萌え !

夫の死後、もうひとつの青春を生き始めた主婦。
リアルでそこそこ面白いとは思った。
でもタイトルから想像していたぶっとんだ要素は全くなくすこし肩すかしをくらった気分。
魂萌え !Amazon書評・レビュー:魂萌え !より
4620106909
No.12:
(3pt)

開放された敏子。本当の物語はここから始まる。

解説にもあるが、作者桐野夏生によると、この「魂萌え!」は「白い作品」なのだそうだ(それに対し「OUT」などの他作品は「黒い作品」と呼ぶ)。NHKでドラマ化されたと思うが、たしかに、桐野作品の中では映像化が可能な内容だ。物語の表面だけをなぞれば映像化しやすい作品と言ってもいい。

思ったよりあっさり終わったな、というのが読み終わってすぐの感想だったが、ちょっと考えてみると、本当の物語はここから始まるのではないかという思いが湧き上がってきた。開放された敏子のその後はどうなるのか、そして彼女を取り囲む人たちはどうなるのか。「ダーク」での村野ミロ達のように本能をさらけだし、ドロドロの世界に引きずり込まれていくのか。

是非、続編を書いて欲しい。

魂萌え!〔上〕 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魂萌え!〔上〕 (新潮文庫)より
4101306338
No.11:
(3pt)

女性はしたたか

本当に桐野さん?ってくらいに、毒がない(笑
ただ、子供たちの身勝手さとか、突然死した旦那に長年の愛人がいたとか、
カプセルホテルで知り合った人たちのしたたかさとか。
随所に軽い毒はちりばめられています。

よく、旦那さんが早く死ぬと、奥さんは長生きする。
奥さんが早く死ぬと、旦那さんも早死にするって言いますが、
確かに、女性はしたたかだなと。

ぜひ男性に読んで欲しい本ですね。


魂萌え!〔上〕 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魂萌え!〔上〕 (新潮文庫)より
4101306338
No.10:
(3pt)

明るい方向での作品か

彼女の作品は、「黒い作品」にしても本作のような「白い作品」にしても、閉塞的な状況にある現代女性の解放ということをテーマにしています。

この小説には「OUT」や「グロテスク」に見られたようなサスペンスや非日常はありませんが、それゆえに、読むものと等身大の話題であり、自らを問い直すことになります。上巻は見ていられないほどに無知で世間知らずであった彼女が、最後は清濁を含めて受容しながらも生きていけるようになった事ということは、小説的ファンタジーです。しかし、何かをきっかけとし、自己を問い直し、「不満」という言葉で片付けて見ないようにしている現実と向き合うこと、そして、そんなネガティブな要素から逃げては損であることを、この小説は教えてくれます。
魂萌え!〔上〕 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魂萌え!〔上〕 (新潮文庫)より
4101306338
No.9:
(3pt)

迫力。

主人公の身に起こる出来事、主人公を取り巻く人間関係、主人公を含めた登場人物達のそれまでの人生、生活、感情、全てにリアリティーがあり、実際身の回りに起こっていること、どこかで耳にしたことのある出来事が投影されているかのようである。
ひとことで言えば「日常生活」の物語が、平凡で終わらないのは、文章に迫力があり、現実感がヒシヒシと恐ろしさを伴い、読者に迫る力強さがあるためである。
下巻への展開が楽しみである。
魂萌え!〔上〕 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:魂萌え!〔上〕 (新潮文庫)より
4101306338
No.8:
(3pt)

「OUT」「柔らかな頬」の次に読んでしまうと違和感あり

母親が主人公と同年代ということもあるのでしょうか、
「我が家の母もこのようなことを考えているのだろうか?」と
奇妙なシンクロ感を抱きつつ、サラッと読み終えてしまいました。

それなのに、読み終わった後「なにかスッキリしない」のは
どうしてか。それが解らないのが歯痒いです。

魂萌え !Amazon書評・レビュー:魂萌え !より
4620106909
No.7:
(3pt)

人間って案外、変わろうと思えば変われるものなのかも。

小説の主人公敏子は59歳、世間知らずで何の取り柄もない主婦で、他の敏子と同年代の主婦に比べても大人しい貞淑な方の人物だといえます。かくいう私は敏子に比べればまだまだ若い40代前半で夫も健在主婦ですが、敏子と性格がとても似ているような気がして、自分と重ね合わせながら読んでいました。
敏子をとりまく他の人物達も「こういう人、いるいる!」と思わず思ってしまうような人達ばかりで、会話もとってもリアル。
その人物達と敏子が関わっていく上で感じた事にも、私も多分同じ事感じるだろうと思った箇所が多々ありました。
でも人ってなかなか変わるのって難しい、特に歳をとればとるほどと今の今まで感じていましたが、敏子がだんだんと世間の荒波にもまれ試行錯誤しながらも強くなっていく様を読むと、人は案外幾つになっても自分次第で変われるものなんだなー、と読後しみじみ思いました。

あと、歳をとるにつれ段々と角がとれ穏やかになって安定した老後が送れると思っていたけど全然そんな事はないんだなー、というような事が作中書いてありましたが、全く同感!
老人ホームでのお年寄り達の恋の激しいさやあてや、カラオケ仲間との人間関係に問題ありでカラオケやめた話しなどなど、
日常でもたまに小耳にはさみますもの。
自分も今までのように主人の傘下でのほほんとしていたら取り残されるかも、って改めて思い起こさせてくれる本でもありました。

魂萌え !Amazon書評・レビュー:魂萌え !より
4620106909
No.6:
(3pt)

終始違和感ぬぐえず

私、主人公の敏子の気持ちが解らない。というか解りたくないだけなのかも・・・
なんか甘えてるし、ウジウジしっぱなしで周りの気を引きたいだけみたいな感じがした。
この年頃ってこういう人って多いんだよ。
家庭に疑問持っちゃって、突然ここではないどこかへ〜♪みたいな。それで今までの人生ってなんだったの?って自己満の妄想の苦悩世界へGO!
少なくとも私にはそういう感じに読み取れるお話でした(‘*‘)

桐野夏生ほんとーに天才だと思います。
ほんと〜こういう人ゴロゴロいるし。
小説もパッと終わっちゃう所に、答えは読者にゆだねられてる感じがして良かった。
でも読み終えて後味の悪さが残った。
もっとかけたんじゃないの?とも思う。
これ位でいいのかなぁ????

とにかく帯に在るとおり私には理解できない世界でした・・・

魂萌え !Amazon書評・レビュー:魂萌え !より
4620106909
No.5:
(3pt)

タイトルが良すぎて引きずられる

ありふれたどこにでも転がっている葛藤だと思いますが、
それを物語として纏め上げる力はさすがです。
ソバうちのおじさんたちや、敏子さんのような人は、
私の周りにも似た感じの人が大勢居て、実在感がありますね。
カプセルホテルの件がよかったです。
タイトルと装丁がすばらしいので、桐野作品の系列からいうと、
とんでもない「萌え」が用意されているかとあれこれ想像しました。
不完全燃焼を通り越すリアル。
魂萌え !Amazon書評・レビュー:魂萌え !より
4620106909
No.4:
(3pt)

もっと壊してほしかった

桐野夏生さんは、「OUT」以来、好きな作家。
新作が出ると読んでいます。
普通の人がどんどんあらぬ方向へ転がっていく破天荒なところが好きです。でも、
この作品はちょっと期待はずれでした。主人公は、60歳前の主婦。
主人が亡くなったことにより、愛人がいたことを知る。
子供たちとも遺産に関してトラブルも発生する。一介の主婦が世間の荒波にもまれて、どんな風に変わるのか?
期待して読みすすめました。新聞連載だったからマイルドにしちゃったのかな。
もっともっと壊して欲しかったな。
魂萌え !Amazon書評・レビュー:魂萌え !より
4620106909
No.3:
(3pt)

一気に読ませられましたが・・・・?

平凡な59歳の主婦が、突然の夫の死の後、どのように生きていくのか。すごく期待して一気に読みました。
 そのせいでしょうか、読了して、えっ、そうじゃないでしょう。と、思ってしまいました。
 主人公と他の登場人物との関係の描写が浅く、どの人物も、確かに自分の周りにいるような人物であるけれど、今ひとつリアルさに欠け、主人公の主婦、敏子自身が、存在感が薄く中途半端で、(でも、こういう設定かも知れない)物足りなく思いました。
 中高年は、もっとリアルに世間の荒波にもまれているし、一見、ここに書かれているように見えても、もっと切実に人生と向き合って生きている。どこか、現実とずれを感じてしまいました。
魂萌え !Amazon書評・レビュー:魂萌え !より
4620106909
No.2:
(3pt)

桐野夏生。等身大の実感か?

タイトルを書店で見た瞬間「ん?今までのテーマからシフトしたな」という感じを受けまず拝読。小説の完成度から言えば、やはり「OUT」「グロテスク」らの緻密さ・重層性には及ばないのだが、あえて思ったのが「著者ももう50代半ば。これは当人の人生にとってもリアリティがあるのかも」と感じた。私自身、主人公や著者の年齢にはまだ遠いが加齢を重ねて思う事は『悩みや傷ついたりすることとその重み』は若い時と変わらず、その時点・時点で必ず存在する、という事だ。30代含めそれ以下の世間的な感覚から言えば、還暦近い人間の「恋愛や自意識の苦しみ」というのは「いい歳して何を」といったものだろう。しかし、きっとその問題は回避できずに存在する。「老いてこそ尚」といった言葉は不適切かもしれないが、老いてからの人生の充実というのはかなりやっかいな事して自分を縛るのだろうなぁ。と素朴な読後感だった。今回は卓越した完成度が見られたわけではないし、著者のキャリアとなったクライムノベルに見られる人間の暗部は今後もライフワークとなるのだろうが、本作「加齢の実感」の深まりと連動した作品に向け、今後も期待したい。
魂萌え !Amazon書評・レビュー:魂萌え !より
4620106909
No.1:
(3pt)

日常をどう生きるか

今までの著者の、心の奥底の闇を描いてきた作品とは違って「あれ?」と拍子抜けするけれども、夫に先立たれた妻が知る、遺産目当ての実の子供、そして夫の愛人・・・と、平凡な日常と思っていても、皆何かしら心には踏み込めない何かがあるんだ、醜さがあるんだと思わせる。
しかし、本当に外の世界を知らなかった主人公が、「自分のために生きる」と決め、生きていく姿は、ある意味で「青春」だなぁと思う。歌野正午の「葉桜の季節~」ではないけれども、人間、いつでも心さえ美しくあれば、きれいに見えるのだなぁと思わせる、本当にこの著者には珍しく、希望さえ感じさせる1冊。
魂萌え !Amazon書評・レビュー:魂萌え !より
4620106909

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