■スポンサードリンク
あきらめのよい相談者
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
あきらめのよい相談者の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.50pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
肩の力を入れずに読める、ライトミステリ。そこに出てくる材料だけで答えを導き出すアームチェアディテクティブは私の好きなジャンルなので、法律のまめ知識なども織り込みながら推理がすすむ本作は、軽いタッチの文章ながら、私も正答を導き出すぞ!と真剣に読んでしまいました。残念ながら、一つも当たりませんでしたけど。 登場人物が関西弁を話すという作品はいくつかあると思いますが、九州弁(博多弁?)というのはあまりなじみがなかったので新鮮でした。似たようなタッチの作品に北森鴻氏の『親不孝通りディテクティブ』がありますが、こちらの方が現実味があり、後味も良かったですね。弁護士というのはドラマに出てくるような、法廷での論争を主にしている人ばかりではなく、主人公のようにイソ弁で、普通のサラリーマンのような生活をしている人もいる。相談内容だってお金になる話ばかりでなし、どう断ったらいいのか悩むものの方が多かったり。その辺りもよく描けていて、弁護士を”聖職”のように描いていないところに好感が持てました。 妙な相談を持ちかけながら断られるとすんなり帰っていく「あきらめのよい相談者」、事件ではないが、いつも同じ時間に2階に止まっている「規則正しいエレベーター」、離婚裁判で最初から手の内を明らかにしてしまうような「詳しすぎる陳述書」、何度断ってもちょっとずつ角度を変えてしつこく質問する「あきらめの悪い相談者」の4編。どれも、読んでいてもう少しで答えが出そうなのに出ない!少しもどかしい思いをしながらも、探偵役・コーキの推理を聞いて、納得。楽しく読むことができました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本書は、’94年「第1回創元推理短編賞(現・「『ミステリーズ!』新人賞」)を受賞した『あきらめのよい相談者』をはじめ、4編の短編からなる作品集である。 いずれも弁護士・剣持鷹士がイソ弁する事務所にやってくる一見普通だがなんとなく変なクライアントが持ち込む妙な事件を、悩める剣持弁護士が親友・女王光輝(めのうみつてる)に相談すると、コーキこと光輝が、剣持の話したことだけを手がかりに、事件の驚くべき真相をたちどころに解き明かす、と言う趣向だ。 典型的な“日常の謎”派---弁護士事務所に持ってくる相談なので、法律が絡んだ非日常的なものかと思いきや、それらはなんとも奇妙に“日常の謎”なのである。---と“安楽椅子探偵(アームチェアーディテクティブ)”の融合とも言うべきミステリーである。 しかも、著者が現役の弁護士であることから、それぞれの事件に関する観察、推理は緻密で論理的で、かつ客観的である。 特に4編目の『あきらめの悪い相談者』は‘犯人’がわかっていて、逆に‘被害者’を、限られた候補から限られた断片的情報のみで言い当てるという、奇抜な発想ときわめて論理的な解決を併せ持つ、傑作短編ミステリーであった。 ちなみに著者は、作家デビューの前に’93年、高橋謙一という筆名(本名?)で応募した、若竹七海主催の今は伝説の奇書、『競作・五十円玉二十枚の謎』の「解答編<一般公募の部>」で「最優秀賞」を受賞している。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
新人弁護士を取り巻く日常の謎を集めた短編集。初めて読む作家さんで全然期待していなかったのだけれど、意外と面白かった。 中でも、パット・マガーを彷彿とさせる最後の「あきらめの悪い相談者」は一読の価値アリ。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!