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比類なきジーヴス
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比類なきジーヴスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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日本で出版されているジーブスシリーズはこちらか、文春文庫から出ている「シーブスの事件簿」になりますが(事件簿は選り抜き短編集)、文春の翻訳を読んだ後にこちらの森村たまき氏の訳を読むと、森村訳のセンスの無さにうんざりします。 この小説は皮肉っぽいユーモアにあふれた比喩表現をたっぷり盛り込んだ、少々回りくどい言い回しが面白いのですが、文春版は原文から伝わる面白さが日本語でも伝わるよう、訳を工夫してテンポのよい読みやすい文章を作り上げているように思います。 それに対しこちらの森村氏の訳は、一文一文が長ったらしいだけであんまり面白くない。もうちょいマシな訳し方出来たのでは…という感じ。時間がなかったという話も見かけたので、ホントに原文をただ訳しただけかもしれませんね…。 シーブスの評判を聞いて一度読んでみたい!と探されている方は、まず文春版を読まれることをオススメします。それでハマって「もっとシーブスの話が読みたい!多少読みづらい文章でも頑張れるくらい愛がある!」と思えた方だけ、国書刊行会に進むと良いかなと思います。 | ||||
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面白いとは思えません! 原語で読めば 面白いのかな? | ||||
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内容の多くがかぶっているジーヴズの事件簿 (P・G・ウッドハウス選集 1) 岩永正勝・小山太一編訳 と比べて、どうにも日本語としての文章が拙くて残念に思います。 いくつか例をあげます。 ・朝、ニュースを聞かれて答えるシーン 岩永訳「バルカン半島で何か小競り合いがあったようでございますが、他には取り立てて」 森村訳「バルカンで少々軋轢がございます他は取り立ててございません」 ・上機嫌に夢想しているシーン 岩永訳 浮き浮きした気分、ロマンチックというやつだが、わかるかなあ。僕は女の尻ばっかり追いかけるたちじゃないが、こんな朝などは、かわいい女の子が僕のところに飛びこんで、暗殺者か何かから身を守ってくれと頼ってこないものかと考えたりする。 森村訳 気分が上を向いている。ロマンティック、と言ったらわかるだろうか。僕はそれほどご婦人向けの男ではないが、しかしこの朝は、今の僕に本当に必要なのはチャーミングな女性が駆け寄ってきて僕に暗殺者から何かから救ってくれと懇願することなのだと思えた。 ・食堂でひどいメニューを注文するシーン 岩永訳 丸パンとコーヒー以外のメニューは、毒殺名人のボルジア一族でもとりわけ邪悪な連中が特に恨みのある人間を暗殺するために作ったもののように思えたので、僕は丸パンとコーヒーだけを注文した。メイベルは離れていった。 森村訳 恨みを抱く相手のために腹黒いボルジア家の一族が特別にこしらえたのではない食べ物はメニュー上で唯一、パンとバターとコーヒーだけであるように見えたので僕がそれを頼むと、メイベルは立ち去った。 ・書評について聞くシーン 岩永訳 「いまどきそんな本があるのかい? 新聞で見る限り、結婚したけれど世界は灰色だとか、いっしょにいると我慢がならないとかいう話ばかりじゃないか」 森村訳 「そんな本が最近出ているのかい? 書評誌には人生灰色だっていう夫婦がもういっしょにいるのは我慢できないって言ってる話がひとつあったきりだったが」 個人的には岩永訳のほうがテンポがよくて読みやすく、また表現としてもやんちゃな青年っぽさと洒脱さがあって気に入っています。森村訳はどうもくどくて野暮ったく、もったり重たい感じがします。 訳としてどちらが正しいかは私にはわかりませんが、続刊はともかくとしてこの本に収録されているエピソードは岩永・小山訳で読まれることをおすすめします。 | ||||
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