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幻の特装本
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幻の特装本の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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not bad | ||||
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分厚いミステリーだが、特装本が(ここでは近・現代の本だが)、取引される世界に興味を持てるかどうかでこの本への 評価は異なったものになるような気がした。(自分には、どうも「ぴん」とこなくて評価を高くできなかった) アメリカの、現代作家の本が初版で程度の良いものであれば、高額で取引され、それで飯が食える古書業界と、読書家 やコレクターの世界に、違和感を覚え(殺人まで犯すという)、この本に没入でず、読み終えるのにとても時間を要した。 (エドガー・アラン・ポー「大鴉」の特装本で、装飾的なオリジナルな活字が鋳出され、特別な紙に印刷されて作られている としても、そこまでのものかねぇ、と思ってしまう) 中世や近世の教会や王侯貴族によって作られた特注の手書きの一冊(あるいは数冊)だけであるような稀覯本ならともかく、 近現代の初版本をコレクションし、自家用ジェットでそれを求める旅をする資産豊かな実業家の存在にも、おやおやと思ってしまう。 確かに、この日本でも古書店を覗けば高額の値札のついた本を目にするが、「幻の特装本」とちょっと毛色が違うような気がする。 シリーズ1・2冊を読んだが、自分が好きで買っている古本の世界と(この文庫も古本で)、アメリカのビジネス古本の世界の違いに どうもなじめず、普通の評価になってしまう。 | ||||
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前作同様、読みやすく、読者の興味を引き続けるテクニックが巧みで、最後まで面白く読むことができたが、ミステリとしては、前作と比べて大分落ちると言わざるを得ない。 一番問題なのは、真相に意外性が不足していること。犯人の本当の動機に見当がつけば、自ずと犯人が絞り込まれてしまうのだ。 前作では、犯人が判明した後も謎が残されており、最後の一行で鮮やかに謎が解き明かされるのだが、今回の作品では動機と犯人が分かってしまえば、読者の興味を引き付けるような謎はなくなってしまうのだ。 他にも問題がある。物語の前半で中心となっていた登場人物が、後半になると急速に存在感を失ってしまうのだ。前半でのヒロインである少女は、物語の中盤で悪役に誘拐されてしまうのだが、主人公は、そちらの捜査は警察に任せて、自分は幻の本の捜査のほうに専念してしまう。主人公の立場に立ってみれば合理的な態度ではあるのだが、読者としては、あまりにはあっさりしすぎだと感じざるを得ない。 結局、その少女は、終盤でチラッと姿を現しただけで消えてしまうのである。読後に余韻を持たせることを狙ったのかもしれないが、あまり効果をあげているとは思えない。 また、凶暴な悪役として前半で登場する男も、中盤で主人公に叩きのめされた後は、まったく姿を現さないで終わってしまう。 登場人物が落ち着くべきところに落ち着かないで終わってしまったという感じがする。 | ||||
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