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博士の愛した数式



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【この小説が収録されている参考書籍】
博士の愛した数式
博士の愛した数式 (新潮文庫)

博士の愛した数式の評価: 4.32/5点 レビュー 849件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.32pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全704件 361~380 19/36ページ
No.344:
(4pt)

あったかい時の流れ

学生時代「数学」にはまったくなじめなかった私ですが、本書は数学が「美しい」と思える素敵な本でした。随所に登場する数式の中には解読不可能なものも正直あったのですが、それでも不思議な法則の元に秩序をもって並ぶ数字は綺麗でした。博士と「私」と「ルート」の3人で過ごす時間は穏やかで、美しく、永遠に続いて欲しいと思わせるものです。書店で高校生くらいの男の子がこの本を購入していました。我が家の高校生の息子も数学が好きなせいもあって、数式のところだけを拾い読みしていました。女性作家でありながらこうした若い男性ファンを持てる人、珍しいんでは?
博士の愛した数式 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:博士の愛した数式 (新潮文庫)より
4101215235
No.343:
(4pt)

色々教えられる要素があります。

正直短い本だったのですが観終わるのに少しばかり時間がかかりました。なんでかって考えてみたら「数学」のせいかもしれないと・・・この物語の設定が不思議ですよね。こういう人いるんでしょうか?「記憶が80分しか持たない」ある一定の時期以降の(1975年)記憶がこのような状態。家政婦としてやってきた女性とその息子と博士、そして未亡人このぐらいの物語構成で成り立っている。博士の粗雑な生活ぶりと一定の領域を超えないよう手助けする家政婦。そんな狭い世界での出来事だが温かいものを充分に感じることができます。思いやり、愛情。そして数学と野球。それが物語の大半を占めている印象です。博士が子供に対し過保護になったりするのは自分自身に映し出される気がしました。(すいません、子供いませんが・・・)博士って無邪気だなぁー、家政婦さんって素敵だなぁー。子供は愛されているなぁー。そんなことばっかり思いながら観てました。本当に短い物語に色々教えられる要素があります。ここには書きませんが終わり方はなんとも表現できません。良い、悪いじゃなくね。
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No.342:
(4pt)

平坦な温かさ

激情を描いた本が多い中で優しい愛情を奇妙な設定の中で描いている。物語そのものは山もなく谷もなく淡々とした感じだ。物足りなさを感じてしまうくらいで前評判の良さが邪魔になったりもする。記憶障害の数学者と母子家庭の母と息子。記憶障害の老いた数学者を気遣うために色々な嘘をつき続ける事が出来た若干10歳の息子はとても立派だった。物分りが良すぎるような気もしたが、あんな風に育つ子供ばかりだったなら・・・と有り得ない事を想像したくなる。
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No.341:
(4pt)

それから博士の切なかった恋も。

私は朝起きるのが苦手だ。それがたとえ朝の6時であっても昼の11時であっても。ひたすら、まだベッドの上に寝そべって毛布にくるまっていたい。ただ純粋に眠っていたいだけ。毎日がつらいわけでもなんでもない。でも、もし、もしも朝起きて、毎朝毎朝自分の記憶は80分しか もたない、なんてことを突きつけられるとしたら、どうだろう?むろん、記憶が80分しかもたないこの博士は、 その事実自体をも、覚えられはしないのだが。博士と博士をとりまく人々のやりとりや人間模様はある程度先が読めてしまった。が、博士の数式を慈しむような言葉には意地悪な考え無しに、素直に耳を傾けたくなる。この80分しか記憶がもたない博士と、博士の存在に懸命に何かを見出そうとする母子の心優しい様子を静かに見守ろう。それから博士の切なかった恋も。
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4101215235
No.340:
(4pt)

ゆっくりしたペースで読める本

80分しか記憶がもたない博士と、家政婦とその子供の柔らかいお話でした。それだけしか記憶がもたないから、毎日通っても毎回「はじめまして」を経験します。その奇妙な関係。それでも尚、築いていく信頼関係がうまく描写されていたように思います。話の中に数学的見解があり、それが平坦に進んでいる話に重みを増してくれている感じです。ダビンチコードのように、難しい論理ではないので理解できますし、それがなんだか博士を際立たせている様でした。家政婦の子供ルートがとても優しい男の子で、心があったかくなりました。ただ、博士が毎朝経験する「記憶が80分しかもたない」という現実への直面に、胸が痛くなるのも事実。想像すると悲しいですよね。毎日病気の告知を受けているのと同じですから、毎日ショックを受けます。そんな3人を、ゆっくりと読みすすめることができる本でした。
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4101215235
No.339:
(5pt)

リセット

やっぱり博士が一番好きですよね。 たった80分しか記憶が保たないという状況の中で、博士は好きな数学をやっぱり解き続けているんですから。自分でも記憶が保たないことを判っていても、ただひたすらに。賞金が出ているような難しい数式を解いても、特に何か気にした風でもなく、ただ淡々と。 また、ルートと主人公が、博士のために一生懸命野球選手のカードを探す場面も、いじらしくて好きです。……「いじらしい」って、不適当ですかね。 最後でルートが数学の先生になるんだ、と博士に報告した場面は、私の中で一番印象強い部分です。80分でいわば人生がリセットしている博士だけど、そんな彼でも、彼を取り巻く人に影響を与えることはできる。そしてそれは、つまりは博士自身のリセットをリセットでなくしていると思うのです。 博士本人が覚えていなくても、博士がいたことで、ルートは数学の先生になろうと決めた。 そして博士は、ルートたちが探した野球選手のカードを、ずっと首から提げていた。 何がリセットで何がリセットでないのか。 博士を取り巻く人々(主人公であり、ルートであり、義姉である)の温かみ。 この小説は、それらを私に感じ取らせました。
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4101215235
No.338:
(5pt)

この博士は健忘症ではあるが、認知症ではない。

精神科医 小沢勲は 日本の医療界の良心。 かれは自己の『認知症とは何か』(岩波新書)で小川洋子の作品を次のように評価した。「認知症とは、病態失認である」 38頁から42頁にかけて、小川洋子の『博士の愛する数式』を具体的に取り上げて語ってくれる。「この博士は健忘症ではあるが、認知症ではない。」 「では、なにが物忘れを認知症の記憶障害にするのであろうか。それは記憶障害事態に特異なパターンがあるというより、彼らの記憶障害に対する態度でもいうべき「何か」であろう。認知症には自らの記憶障害に対する防衛策を講じないと、うまく暮らしていかないという認識が抜け落ちてしまうのである」 この核心をついた見方。さすが、小沢勲である。 私は、この小説が、映画になり世界中の人間を 心優しくしたことをしっている。同時に、博士は「認知症」ではないと小沢は言い切る。これだけ すごい小説であることを 知ってもらいたいのである。では、「認知症とは何か」。これは小沢の書物を読まないと...
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No.337:
(4pt)

数学の美しさを知る一冊

今までの人生で数式(数学)が美しいと感じたことがあるでしょうか?おそらく、多くの人は数式に美しさを感じたことなど無いでしょう。それどころか、数式を見るのもウンザリという人が多いのではないだろうか?おそらく、それなりに数学に精通していない限り、数式を見て、美しいなどと感じることはないことでしょう。しかし、本書からならば、数学嫌いな人でも、「数学の美しさ」や「数学の神秘さ」を感じ取れるのではないだろうか?物語の中で、博士が数字の神秘を語るくだりは、つい引き込まれてしまいます。「この本を中学生の頃くらいに読んでいたら、もっと数学を勉強していたかもなぁ〜」なんて思いました。お勧めの一冊です。
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4101215235
No.336:
(5pt)

違った気持ちで「数式」を見れる

大げさな展開などなにも無いのだけど、静かに家政婦と雇い主という関係が始まり、子供がかかわり、ところどころに事件があり、静かに話が進められていて、終わりも暖かな余韻とともに静かに終わっている。 なんか、登場人物がとてもリアルでユニーク。そして彼らの交流がほんわかしてて、そこがじわじわじわじわと胸にくる。 数式って、こんなに興味深いものだったっけ?と、どこか昔に学校で習ったことのある定理を違った気持ちで読んでいた。 無味乾燥な数学が、とても面白くドラマティックに思えてくるのは著者の筆力の賜物ではないかな。 誰かに大切にされるって、こんなに素敵なことだったんだね、って改めて思う。静かに泣ける1冊です。
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4101215235
No.335:
(4pt)

静かに時間が流れる中で

朝目覚めると、身体に貼り付けたメモから「自分が80分間の記憶しか持てない」ことを知らされて博士の一日は始まる。 自分自身を縁取るバックボーンを、何一つ認識できない心細さとは如何なるものだろう。 私たちは、所属する団体や会社、学歴、資格、人脈、過去の実績など自身を取り巻く多くの「後ろ盾」によって相対的評価されることに慣れている。 ところが、ここに登場する博士は、今この瞬間に生きる自我のみが絶対的唯一の存在価値であり、それ以上でもそれ以下でもない。 数学者である博士自身が、「全体との相対的比率を問題としない、絶対的な数値」を言う『絶対数』を体現しているようだが、しかし博士が最も愛する絶対数『素数』に「1」はあてはまらない。 「絶対数」的博士も、独りではその存在に光は当たらない。博士を取り巻く「私」や「ルート」、「未亡人」などの人々が居て初めて博士たり得る、つまりは『素数』の人なのではないだろうか。 文中、「静けさ」を 「あるべきものがあるべき場所に納まり、昔からずっと変わらずそうであったかのような、そしてこれからも永遠にそうであり続ける確信に満ちた状態」と表現する言葉が美しい。 「ああ、静かだ」 一日の終わりには、こうつぶやきたいものです。
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4101215235
No.334:
(5pt)

数学を文学として表現した見事な作品

久々にいい本に出会えました。数学を文学として表現した見事な作品です。友愛数や完全数のくだりなどは、数字の美しさに思わず惚れ惚れです。博士と家政婦の私、そして息子のルートの3人の間の愛情が満ち溢れている、なんともいえないほのぼのとした感じがいいんです。本書を読み終わった後、映画も見ました。映画化されるとイマイチという作品が多い中、「博士の愛した数式」に限ってはイメージ通りでした。子役のルートが良かったですね。
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4101215235
No.333:
(4pt)

数式のように素っ気ない淡々とした物語。なのに、それは胸をうつ。

事故の後遺症で80分ごとに記憶がリセットされてしまう、数学の老「博士」。家政婦とその息子「ルート」。3人が繰り広げるのは、とてもとても静かな物語だ。判で押したように繰り返される同じような日々。退屈であるはずの物語が、鮮やかでかけがえのないものに感じられるのは、博士には、それが決して「昨日と同じ今日」になりえないからだ。朝の目覚め、ルーティンワーク、お手伝いさんを迎えること、ルートの頭をなでること、三人で晩ご飯を食べること・・・。80分しか記憶のもたない博士は、一瞬一瞬を、どんな気持ちで生きているのだろう。静かな、静かな生活であるからこそ、それは心に沁みる。けれど「昨日と同じ今日」を持たないのは、私たちであっても同じなのだ。「今」の大切さを、博士は何も語らずとも、冗舌に語る。お手伝いさん母子と博士が、数学と野球を通して(この二つの要素がまた、ユーモアとペーソスがあってすごくいいと思う)心を通わせていく様は、ほほえましく、温かい。なのに、どんなに心を交感しても「覚えられない」「覚えてもらえない」というせつなさ。そして彼らと両極にある、もう一人の登場人物・未亡人の「決して忘れられることのない」呪縛のような思い。人が人を思うことの、やるせなさといとおしさが、淡々と描かれている。ただの数字の羅列が、実は強烈な意味を持つように、何てことのないエピソードのひとつひとつが、深く強く、心をうつ。
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4101215235
No.332:
(4pt)

温かい本に出合えた

ずぅっと読みたかったこの本。やっぱり読んでよかった、ちなみにこの本を読むまでは・・・と思い映画は見ていない。とにかくじーんと温かい本。「くすっ」と笑いたくなる、「温かい人間関係」の元で成り立つ笑い。「80分しか記憶が持たない年配の数学博士」に「家政婦」と「10歳の男の子」がなじんでいく様子がすごくいい。博士が男の子を学校帰りに自分の家に寄るようにと言うところから3人の心地よい関係は始まる。小学生の男の子が年配の博士を大切に思う・一生懸命になるところはすごくいい。年は離れているがお互い心は通っている、記憶が80分しか持たなくても・・・。阪神時代の江夏投手が3人を繋げる架け橋にもなっているのもいい。そして、野球観戦では可愛らしい子からしか「飲み物・食べ物」を買わない『おちゃめな博士』。博士の「宝箱」の秘密、思わず息を飲む。男の子は博士から、「数字の美しさ」だけでなく「途中で止めたら絶対正解にはたどり着けない」事も学ぶ。大人になり『数学の先生』になった男の子の頭を『子供の時の様』になでる博士の姿・・・じーんときた。温かい内容はもちろん、数学をテーマにしながらも重たい内容にしなかった作者にも感動しないではいられない。さぁこれでDVDが見られるぞぉ。
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4101215235
No.331:
(5pt)

そこに厳然とあり続ける”数式”の孤独な美しさ

人間の弱さと強さ。時間の残酷さと優しさ。そして生きることの辛さと幸せ。それら全てを沈黙のままに抱きしめてそこに永遠に変わらず存在し続ける”数式”の気高いまでの存在感と孤独感。人間は決定的に一人で、だからこそ人と触れ合える瞬間がある…人間の”尊厳”について考えさせてくれる作品です。
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4101215235
No.330:
(4pt)

優しい、お話。

映画化されたということで、恥ずかしながら初めて知りました。結局映画の方が行く機会を逃してしまったのですが、小説だけでも出会えて良かったです。 日本語が、とても綺麗です。 普段何気なく使っている言葉達も、この本の世界では何故かとても美しく聞こえます。現代では段々と汚れてしまっていっている「自分の気持ちを相手に伝えるための“言葉”」、大切にしたいなぁと思いました。 博士の記憶の云々よりも、この小説の中で流れる穏やかで静かな時間がとても心地良かったです。数式の話は文系の私には最初は不安だったけど、でも博士を介して聞くと「なるほど」って思えて、今まで嫌いだった数字がいとおしく思えてくるから不思議です。もっと若いときにこの本に出会いたかったな。
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4101215235
No.329:
(4pt)

数学だけじゃなくって

「僕の記憶は80分しかもたない」という印象的なフレーズで映画かもされた作品です。数学者、彼の世話をする家政婦とその息子を中心に物語がすすんでいきます。数学という普遍的なものの周りに、あやふやな記憶や思い、夢などの要素がちりばめられており、作品として面白いし、バランスが取れているなあと感じました。野球の話が物語の中で大きな比率を占めているのに驚きました。メインのテーマ以外のエピソードが多くて、博士の苦しみ、自分の障害に対する葛藤などが十分表現されていなかったような気がしました。しかし文章は人を落ち着けるものがあり、苦労を感じさせない主人公の家政婦の心の優しさに癒されます。
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4101215235
No.328:
(4pt)

本が読むのが嫌いでも数字が嫌いでも

普段本を読まない人に贈った本。本が読むのが嫌いな人でも読みやすい本だと思う。後、私は数学が嫌いだけどそんな私もこの本にでてくる数字には普段感じない暖かさを感じた。
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4101215235
No.327:
(5pt)

数式をひも解く快感

よく売れて、映画にもなった本です。ベストセラーというと、評判を自分の中で膨らませすぎて、期待はずれだったりしますが、この本は、他のベストセラー小説とは、ちがいます。その理由は数学、数式、数字をうまく使っているためでしょう。登場人物、数式、小道具にいたるまですべては、うまく配置され、組み合わされて、うまく織りこまれた物語を形作っています。読み終わったあとのせつなさも読んでいる途中にほっとする感じも、読む人が望むものを満たしています。本当にうまく書かれているお話です。「妊娠カレンダー」もよかったけれど、この作品も間違いなくこの作家を代表する作品となるでしょう。
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4101215235
No.326:
(4pt)

博士の愛した数式を読んで...

以前、話題になり映画化された小説ですが、当時はタイトルをみただけで難しそう...と思い興味がわかなかったのですが、先日なんとなく書店で手にとってあらすじを読みなんとなく購入し、読んでみました。 すると...それぞれの心理描写がとてもきめ細かく描かれとっても素晴らしい作品だという事に今更ながら気が付きました。私がこの小説で素晴らしいと思ったことは家政婦さんとその息子の暖かな人を思いやる心。そして少し焦点がずれているかもしれませんが、何より子供を本当に大切に思う博士の姿に感動しました。いつも一番に子供の事を考え、その子の良い部分を見つけだし誉めたたえ...。何気ない事なのですが、博士の何ともいえない暖かさ..というか人柄はここではとても説明しきれない程、暖かく素敵でした。
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4101215235
No.325:
(5pt)

『やさしいきもち』

読んだ後、凄く優しい気持ちになりました。本当に感動する良い映画を見たような心に染みる温かい作品です。博士と家政婦とルート君の不思議な時間。たまに垣間見る”現実社会”のカネや嘘の汚さのコントラストが凄くよく表現されていました。『子供は愛するもの。絶対に守ってあげなければいけない』近年の社会を見るたびに忘れていた何かを取り戻せる作品です。夏目漱石の『心』を読んだとき以来の『ココロ』に染みる作品でした。
博士の愛した数式 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:博士の愛した数式 (新潮文庫)より
4101215235

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