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黒い薔薇
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黒い薔薇の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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本書はのちに‘10割打者’の異名を持つことになるページ・ターナーの書き手、フィリップ・マーゴリンの長編第3作で、アメリカで大ヒットして、日本に初めて紹介されたマーゴリンの作品である。 アメリカ西海岸ポートランドの弁護士ベッツィは破格の報酬で、土地開発デベロッパーの社長ダライアスから、起訴された時には弁護するよう依頼された。その直後、彼は連続女性失踪事件の容疑者として逮捕される。 10年前、東海岸ニューヨーク州ロングアイランドのハンターズ・ポイントでも今回と同様、現場に「黒い薔薇」と“去れど忘られず”と書かれた「紙片」が残される失踪事件が起きており、犯人と目される男は射殺されたものの、当時は弁護士でレイクと名乗っていたダライアスこそ真犯人とする疑いがあり、今回の事件との関連が問われたのだ。 あくまで無実を訴えるダライアス。やがて、錯綜した意外な真相が明らかとなり、ベッツィの身辺にも危険が迫り、裁判の行方は混迷を極める。 連続猟奇殺人に、異常心理に、法廷ドラマ、そして女性主人公と、本書は昨今のミステリーの流行要因がふんだんに盛り込まれている。それでいて構成が緻密で、伏線も巧みであり、プロットもしっかりしている。私も読みながら何度もいったん中断して、前のページの内容を確認したくらいだ。なにしろ物語の冒頭のエピソードの数々がストーリー全体の「謎」に大きく関係して来るのだから。 そして、決して通俗スリラーに堕すことなく、一定の品格を保ちながら、流行要因とは無関係のそうした「魅力的な謎」が、本書の一番の読みどころとなっている。 ともあれ本書は、二転三転するダイナミックな展開が、短い章立てで次々に畳み掛けてきて、読み始めたらやめられない傑作サスペンスであることは間違いない。 | ||||
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本書はのちに‘10割打者’の異名を持つことになるページ・ターナーの書き手、フィリップ・マーゴリンの長編第3作で、アメリカで大ヒットして、日本に初めて紹介されたマーゴリンの作品である。 アメリカ西海岸ポートランドの弁護士ベッツィは破格の報酬で、土地開発デベロッパーの社長ダライアスから、起訴された時には弁護するよう依頼された。その直後、彼は連続女性失踪事件の容疑者として逮捕される。 10年前、東海岸ニューヨーク州ロングアイランドのハンターズ・ポイントでも今回と同様、現場に「黒い薔薇」と“去れど忘られず”と書かれた「紙片」が残される失踪事件が起きており、犯人と目される男は射殺されたものの、当時は弁護士でレイクと名乗っていたダライアスこそ真犯人とする疑いがあり、今回の事件との関連が問われたのだ。 あくまで無実を訴えるダライアス。やがて、錯綜した意外な真相が明らかとなり、ベッツィの身辺にも危険が迫り、裁判の行方は混迷を極める。 連続猟奇殺人に、異常心理に、法廷ドラマ、そして女性主人公と、本書は昨今のミステリーの流行要因がふんだんに盛り込まれている。それでいて構成が緻密で、伏線も巧みであり、プロットもしっかりしている。私も読みながら何度もいったん中断して、前のページの内容を確認したくらいだ。なにしろ物語の冒頭のエピソードの数々がストーリー全体の「謎」に大きく関係して来るのだから。 そして、決して通俗スリラーに堕すことなく、一定の品格を保ちながら、流行要因とは無関係のそうした「魅力的な謎」が、本書の一番の読みどころとなっている。 ともあれ本書は、二転三転するダイナミックな展開が、短い章立てで次々に畳み掛けてきて、読み始めたらやめられない傑作サスペンスであることは間違いない。 | ||||
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