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殺す者と殺される者



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殺す者と殺される者の評価: 7.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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(7pt)

殺す者と殺される者の感想

1957年の古典作品。永らく絶版で幻の名作となりましたが、創元推理文庫創刊50周年での復刊希望リクエストの読者投票で選ばれたのを機に新訳で復刊。その2009年の新訳版を読みました。

冒頭に記載されているのでネタバレではないですが、本書は『信頼できない語り手』の作品です。

叔父の遺産を相続し大金を得た事と、氷に足を滑らせて頭を打って断片的な記憶喪失になってしまったのを機に、仕事を辞めて故郷に移住した主人公。記憶障害の影響か、なんだか物はなくなり、住人に違和感もある、何か事件に巻き込まれているのか?いったい何が起きているんだろう……。という作品。

古い作品の為、現代ミステリでは見慣れた設定を多く感じ、これってもしかして、あれではないか?、これかも?と、読者は想像を巡らせると思いますし、その枠を大きく飛び越える事はないかもしれません。が、技の使われ方や場の雰囲気がうまく、ただの既読感で終わらないのが凄いです。

実は正直な所、新訳本での読書であるのに文章が読み辛く感じてましたし、語り手の曖昧さから内容の把握が困難で、中盤まで面白くなかったです。古い本だからハズレだったかなと思ったのですが、途中である仕掛けが発動して驚くとともに、それだけでは終わらず、その先へ継続するストーリー展開に惹き込まれました。

現代では、新しさを感じないと思う所が残念ですが、ネタの複合や使われ方でこう面白く化けるのかと上手さを感じる作品でした。タイトルも逸品で完成度の高さを感じます。

点数は、既読感の仕方なさと読み辛さの好みでこの点数。

▼以下、ネタバレ感想

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egut
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