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(短編集)

ゴーレムの檻



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ゴーレムの檻の評価: 6.33/10点 レビュー 3件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.33pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

ゴーレムの檻の感想

何やらシリーズの2作目のようです。短篇集です。
主人公の探偵役が、例えばエッシャーの絵画が現実化された世界といった異世界に迷い込んだり、或いは過去のある人物に憑依(?)したりして、そこで起こる事件を解決するといったかなり特殊な設定になっています。
シリーズ1作目を読んでいない私にとっては最初何が起こっているのか理解するのに苦労させられる事になりました。

一見西澤保彦氏的なノリなのですが、読みやすさという点では惨敗です。
絵画や特殊な構造をした建物を扱っている割に、その描写の殆どが文章のみなのではっきり言って解りにくいのです。
読み手にトリックを気付かれないようにするため意図的に解りにくくしているのではないかと勘ぐりたくなるほどに解りにくいです。
読み切るのに気合と時間を要する作品です。マニア向けと言えるかもしれません。

考えついたトリックを成立させるために何よりも先に物語の背景となる特殊な舞台を構築させる。それが最優先。
そしてその部分に傾倒しすぎるがために、肝心の物語の方に必然性というかドラマ性が欠けてしまっているように思えてなりません。
理詰めで堅苦しすぎるんですかね。
オチの方も、眉間にしわを寄せながら読んだ割にがっかりするものが多かったです。
こういう評価は多分に、この読みづらさ、どこかストレスを感じながら読んでいた事が影響しているように思います。
読了後改めて考えてみるとそこまでがっかりするような内容でもなかったですから。

梁山泊
MTNH2G0O
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

ゴーレムの檻の感想

絵画の世界や過去の世界の住人に精神が乗り移り、その世界で事件に遭遇する。
不思議な世界の短編集です。
なんともいえない特殊な設定を、硬質に感じる文章で描かれていて少し苦手でした。
ただ、序盤を乗り越え、作風に慣れた頃に挟まれた表題の「ゴーレムの檻」。
これは面白かったです。

檻の内側と外側の空間を反転させると謎の言葉を残して消失した
密室トリックとその動機が斬新でした。
短編集最後に収録された、現代版「ゴーレムの檻」の太陽殿のイシスも
物語の作りが巧い。

序盤、慣れが必要でしたが独特の雰囲気が面白い作品でした。

egut
T4OQ1KM0

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