オススメ?ダメダメ? 推理小説(ミステリ)について読書管理や感想を書いていく書評サイトです。 はじめての方はこちらからどうぞ。 サイトの要望はこちらからどうぞ。
2026年度雑誌ランキング
会員機能
その他
テスト稼働中自由に遊んでみてください!
【島田荘司】
【この小説が収録されている参考書籍】
【この小説が載っている参考書籍】
奇想、天を動かすの評価:
7.13/10点 レビュー 8件。 S ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです
平均点7.13pt
絞込み:
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
奇想、天を動かすの感想
▼以下、ネタバレ感想
本格と社会派の融合?
大胆かつ奇想天外がトリックはすばらしいですが、自虐史的な社会派部分が受け付けませんでした。素直に本格物でこのネタが見たかったと思ってしまいました。 ▼以下、ネタバレ感想
消費税が導入された当時の作品で、消費税に対する不満という時代を反映したとも思える動機が、掘り下げて行ったら、実は重い問題がぶら下がっていたというお話。それを考えると、この作品の主眼は「その問題」にあるのかとも思えますが、今読むと結構デリケートな問題だったりもしますね。「社会派ミステリ」としての側面も兼ね備え「本格」との融合がなされた作品と捉える事も出来るのでしょうが、個人的にはイマイチかなという印象です。この作品の社会派の部分から発せられるメッセージは、そもそも題材にも問題がある上に、本格部分の相も変わらぬ豪腕ぶりとがアンバランスで、空振り感が否めませんでした。吉敷シリーズは初読でしたが、基本御手洗シリーズと同じなんですね。最早ファンタジーとも思える謎を次から次へと登場させ、読んでいる方がどう回収させるのか不安になります。それをファンタジーで片付けないのが御大の凄いところですが、中にはそれはちょっと・・・というのもありますね。手順を踏まなければならない刑事と突飛な発想も許される探偵という立場の違いもあり、過程の面白味という意味では御手洗シリーズの方が上かなと思いました。
一つの推理小説の中に本格の要素と社会派の要素は共存できる、そんな可能性を示してくれた作品です。「社会」という大きなテーマと、島田先生お得意のスケールの大きな「奇想」が上手くマッチしていて読みごたえのある物語となっています。
▼以下、ネタバレ感想