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漂う殺人鬼



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漂う殺人鬼の評価: 8.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
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(8pt)

ダイヤモンド対シリアルキラー

ピーター・ダイヤモンド警視シリーズの第8作。イギリスの女性プロファイラー殺害事件と彼女がプロファイリングしていた連続殺人事件をテーマにした、サイコミステリーっぽい警察小説の傑作である。
大勢の海水浴客でにぎわう日曜午後のビーチで、若くて魅力的な女性が殺された。周りにいた人々は誰も事件を目撃しておらず、捜査の手がかりになるはずの証拠はみんな海水に洗われてしまっていた。捜査を指揮する地元警察の責任者ヘンは、苦労の末に被害者エマ・タイソーの身元を割り出し、エマがバース在住だったことからダイヤモンド警視と協力して(ダイヤモンドが押しかけて)捜査を進めることになった。エマが警察上層部の依頼で極秘に、ある予告殺人事件のプロファイリングを行っていたことを知ったヘンとダイヤモンドたちは、正体を見破られることを恐れた犯人がエマを殺したのではと想定して捜査を進めたのだが・・・。
今回は、イギリスでは珍しい予告連続殺人がテーマで、サイコミステリー風味の捜査小説に仕上げられている。しかも、370ページのうち347ページなるまで犯人が分からないという、徹底したフーダニット作品で、犯人探しの興趣をたっぷりと味わえる。前作で最愛の妻を失いどん底に陥ったダイヤモンドだが、徐々に本来の持ち味を取り戻しつつあるようなのが、シリーズ読者としては嬉しい。
イギリスの警察小説の王道を行く作品として、幅広いミステリーファンにオススメしたい。

iisan
927253Y1

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