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1793



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【この小説が収録されている参考書籍】
1793 (小学館文庫 ナ 1-1)

1793の評価: 7.00/10点 レビュー 1件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(7pt)

グロ過ぎて、マイナス1ポイント

スウェーデンで各種の賞を受賞し大ヒットしたという新人作家のデビュー作。題名通り、1793年のストックホルムを舞台に猟奇殺人事件の謎を解いて行く歴史ミステリーである。
ストックホルムの貧民街で四肢を切断された上に舌や目も切り取られた惨殺死体が発見された。警視総監からの依頼を受けた法律家・ヴィンゲは、死体の発見者でもある引立て屋(同時代の日本で言えば、岡っ引き?)ミッケルの助けを借りて事件捜査に乗り出した。二人は乏しい証拠を頼りに聞き込みを続け、被害者がおぞましい娼館にいたことまでは突き止めたのだが、そこを支配する闇の世界に切り込むことができず、捜査は行き詰まってしまったのだが・・・。
物語は、第一部が事件発生と二人の捜査、第二部が事件前の被害者に関わる関係者の独白、第三部が周辺人物の第二部よりさらに前を描いたサブストーリー、第四部は謎解きという四部構成で、最後には犯人が判明し伏線が回収されてミステリーとして完結する。ただ、犯人探し、謎解きミステリーとしてはさほどレベルが高いとは言えない。それより、当時のストックホルムの風俗を生き生きと甦らせている歴史風俗小説として読み応えがある。描写があまりにもリアル過ぎてグロテスクな場面が多く、潔癖性の人にはオススメできないのだが。本作は三部作の第一作で、本国ではすでに第二作が刊行されているという。
一般受けする作品ではないが、歴史ミステリーファン、残酷なシーンに耐えられる方にはオススメできる。

iisan
927253Y1

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