1795
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前作「1794」が孤児院の炎上とアンナの双子の一件というクライマックスの "引き" だったので期待して読んだのだが・・・ エミールとカイデルの探偵コンビ、わが子を奪われたアンナ、逃亡には成功したが権力基盤を失った悪役セートン、それぞれの "その後" が描かれるのは予想通りだが、キャラクターが受けた傷を乗り越え信頼で結びついて最後の対決に向かう・・・はずがいっこうにそうならない。暗い世相のストックホルムの風景がダラダラと描かれるばかりで「物語」としてのベクトルが不明瞭なままなのだ。 哲学的な思索を含む歴史ミステリとして成功した「1793」を発展させる形で3部作にした、そのフィナーレとなる本作なのだが、ミステリも哲学も最も希薄になり「1794」で登場した歴史上の人物や事件のからみも発展しないまま、バラバラの「個人」が勝手に作り上げたカタルシスのない結末へ。 第一作で己一人が全ての責を負う形でセーシル・ヴィンゲが下したジャッジメントに形だけは似せているのだが、結局著者自身にもそれがなぜ読者に受け入れられたかを理解していなかったのだろう。 「1793」で読むのをやめておけばよかったな、と思えるほどの期待外れでした。 | ||||
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『1794』の続編。 前々作、前作のような残虐なシーンは控えめで、比較的穏やかにスローペースで展開していく。 カルデルとエーミルは全く異なるタイプ。決して気が合うわけではなく互いにほとんど単独で行動しているが、肝心なところでは連携を取っている。いずれかが落ち込んだときには相方が引っ張り上げる。 主たる登場人物ほぼ全員が心に傷をもっており、それぞれの思いや考えが丁寧に描かれている。 反面、事件解明の機序の説明はやや不十分に感じた。 にっくき悪党の逃亡中のみじめな生活には爽快感すら覚える。あっさりと殺すとかではなく、長時間にわたってつらい思いをさせるというところはいいと思えた。 ――ただ、ラストは……え?どうして? 今一つ賛同できず。 あれだけ出番があった少年についても尻切れトンボだし。 殺された花嫁の母親への説明は? さらに戻れば『1793』の残虐な館のマダムに対しては?(閉館したとだけ説明があった。何らかの報復を誓っていたはずなのに) 私が受け入れられないだけなのだろうか?読み込みが足りないのだろうか? この作者も心を病んでいるのではないかとさえ思える。 ――それでも途中経過は読み応えがあり大作だったので、この評価とした。 | ||||
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