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渇きと偽り



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【この小説が収録されている参考書籍】
渇きと偽り (ハヤカワ・ミステリ)

渇きと偽りの評価: 7.33/10点 レビュー 3件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.33pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(8pt)

心まで干上がってしまったオーストラリアの田舎の悲劇

オーストラリアの女性作家のデビュー作。大干ばつに襲われたオーストラリアの田舎町を舞台に、現在と過去の事件が複雑に絡み合う犯人探しミステリーである。
経済事件専門の連邦警察官フォークは、幼なじみのルークの葬儀のために二十年ぶりに故郷を訪れた。大干ばつに見舞われて農場経営に行き詰まり、妻と息子を道連れに無理心中したとされたルークだが、自殺にしてはつじつまが合わないことがあるとして、フォークはルークの両親から事件の真相を探るように依頼された。気乗りはしなかったが、幼い頃から自分を可愛がってくれたルークの両親のために、フォークは地元の警官と一緒に捜査を進めるが、疑惑が深まるばかりで真実は一向に見えてこなかった。さらに、二十年前にフォーク父子が故郷を追われる理由になった忌まわしい出来事が原因で、フォークは地元住民から様々な嫌がらせも受けるのだった。大干ばつの影響で崩壊しかけた田舎町では、過去と現在が影響しあい、人々は互いを傷つけながら生きていた。そんな中、苦労に苦労を重ねてフォークが解き明かした真相は、新たな悲劇につながる悲惨なものだった。
数年ぶりに帰郷した警官(探偵)が事件に巻き込まれ、昔の出来事の真相を発見するというのはよくあるパターンだが、決して陳腐な作品ではない。舞台設定の上手さと伏線になるエピソードのリアリティが物語に躍動感を与え、謎解きミステリーとしても、ヒューマンドラマとしても完成度が高い。本作の成功を受けてシリーズ化が決まっているというのもうなずける。
良質なエンターテイメント作品として、幅広いジャンルのミステリーファンにオススメできる。

iisan
927253Y1
No.2:
(7pt)

渇きと偽りの感想


▼以下、ネタバレ感想

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氣學師
S90TRJAH
No.1:
(7pt)

オーストラリアが舞台なのに、アメリカ深南部的な?雰囲気

この小説はオーストラリアが舞台なのに、私の大好きなアメリカ深南部風の匂いがして、まさに好みでした。
物語自体は、まあーよくある内容で、それほど事件自体に目立つ?「売り」的なものはありませんでしたが
干ばつの続く土地なのに(とにかく暑い!)全体としては温度が?(或いは体温が)低く、淡々と進められる切り口はある意味新鮮でした。

作者はこの本がデビュー作らしいので、これからが楽しみです!
下手に?熱くならずに、これからも淡々と進めて欲しいものです。



ももか
3UKDKR1P

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