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王とサーカス



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【この小説が収録されている参考書籍】
王とサーカス
王とサーカス (創元推理文庫)

王とサーカスの評価: 7.29/10点 レビュー 7件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.29pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
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(9pt)

王とサーカスの感想

さよなら妖精に登場していた太刀洗万智を主人公にしてネパールを舞台にした物語。著者があとがきに記しているように、さよなら妖精の続編ではないので前作を気にすることなく読めます。
実際に合った出来事などを背景に使い、主人公の太刀洗万智がジャーナリストとして成り立っていく様子が描かれます。カトマンズの安宿トーキョーロッジ。そこに泊り客としている人々との邂逅から
ひとつの殺人事件に直面し、王家殺害事件の取材も絡めて万智の記者としての在り方、その根本的な問題に思い悩み答えを得て成長する姿がこの物語のメインです。殺人事件は王家殺害事件の取材の
過程で遭遇した予想外の事件です。死体に刻まれていた言葉から王家の事件と関連があるのかと思われますが、ミステリとしてはこの著者にはそんな単純さはありません。解明する過程もキチンとした
伏線回収で最後の真相に至ります。ホテルも外からは遮断されている状況だったりと、サラリとしてますが手が込んでいます(笑)。万智の人間的にも記者としても成長する姿を主に遭遇した殺人事件を
冷静な分析で解き明かすという、ミステリの味付けをした物語ですが根本的には一人の女性の生きる姿を描いた内容です。王とサーカス、このタイトルも秀逸と感じるジャーナリスト魂の物語と私は感じました。

ニコラス刑事
25MT9OHA

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