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王とサーカス
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王とサーカスの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.86pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全106件 1~20 1/6ページ
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| 当時、ミステリー三冠との帯を見て、手に取り軽く読み、戻した。が、大きな間違いだった。すごい骨太の作品で、今なら三冠も頷ける。 太刀洗が出る他の作品もあるようなので、それも読んでみます。 | ||||
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| 評判程素晴らしい内容ではなかった。なんでこんなに評価高いのかな。淡々としていて起伏に欠けるし、ブータンの雰囲気ももともとに知識が少なく、あまりピンとこない | ||||
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| 想像とは全く異なる展開。 個人的には非常に面白い題材だと思うが、誰にでも勧められる内容ではないかなとも。 | ||||
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| 東洋新聞で記者をしていた大刀洗万智(たちあらいまち)。同僚の自殺をきっかけにして記者を辞め、フリーの記者として取材のためにネパールへと来た。 そこで大事件が起こる。ネパールの国王と王妃、そして皇太子の弟妹が皇太子に射殺されたのだ。その後、皇太子は自殺しようとした。現在は意識不明の重体である。 万智は、そのニュースを日本の月刊誌に載せることになった。 皇太子のディペンドラは、死んだ王に代わって王位に就いた。意識不明なため、前王の弟であるギャネンドラが摂政になった。 その後に万智が聞いたところでは、ギャネンドラはたまたま事件の起きた晩餐会には出ておらず、そこにいたのにたまたま無事だったのがギャネンドラの息子のパラス。何か裏がある、とみんな思っている。 記者として真実を知りたい、と思い、事件の時に詰所にいた軍人に会い、話を聞こうとする。しかし、ラジェスワルというその軍人は、日本人の記者に話すことは何もないと言う。日本人の読者はこの事件を娯楽として消費するというのだ。「恐ろしいことだ」と言いながら、娯楽として楽しむ。それが人間の性質なのだと。それを論破することができず、何の話も引き出せない万智だった。 この小説を知ったのは、知人のブログからだった。著者が山本周五郎賞を受賞した「満願」という短編集が、「他人事のように書かれている」と批判されたそうだ。その言葉を受けて書かれたのが本作品ということだった。 確かに、「満願」はアイデアで勝負するタイプの短編集で、「他人事みたい」と言われれば、そんな感じもする。だが、本作品は違う。実際に起きた事件を下敷きにし、ヒリヒリした現実を描こうとした小説だと感じる。隅々まで取材し、主人公が直面するリアルを追求した作品なのだ。小説とはこうあるべきだ、という一つの形を見た気がする。 | ||||
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| 実際に起こった事件を参考にしながら書かれたミステリーというのが非常に新鮮だった。事件の犯人だけでなく、全ての主要な登場人物の人間的な二面性を描き、またジャーナリズムとは何かを問われる。ミステリーとしての展開だけでなく、多方面から楽しめる作品。 | ||||
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| 巧みなストーリー展開で、とても面白かった。 「真実はたやすくねじ曲げられる」という主張のやり取りには考えさせられました。 そもそも謎のベールに包まれた主人公ですが 中盤からもしや主人公も命を狙われている?という緊張感が漂うと クールな主人公も恐怖を感じるらしく、人間らしくて好感を覚えました。 「伝えること」の意味を象徴した本作のタイトルはとても良いです。 | ||||
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| サーカスという言葉に、冷徹な批判精神を感じた一冊だった。サーカスと批判するが、人間活動のほとんどは全てサーカスと言っていい。見せて金になるもので世の中はできているからだと言っては身も蓋もないが、米澤さんはそれを敢えて描いた。あざといとか、お前はどうなんだと言われかねない。すごい勇気だと思う。 ミステリーの部分、特に犯人の犯行後の動きや動機に必ずしも納得していないが、外出禁止令であったり、連絡がつき難い状況をうまく設えて物語を編んでいくのは、流石としか言いようがない。最後まで読ませるだけでなく、読者に考えさせる筆力に脱帽である。 | ||||
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| 期待を持って読みましたが肩透かしでした。 王族が皇太子に殺害され、この事件を取材していくものと思い読んでいくと、いつの間にか話はすり替わり、落ちは大麻事件というスケールの小さいものでした。 ミステリーの観点からも、多くの読者が早い時点で八津田が怪しいことはわかるだろうし、八津田にしても、人を見る目がないというか、いろいろ取材している太刀洗に仏像の運搬を頼むのは推理小説としてしょぼい。 ジャーナリズムを描くなら、ミステリー要素はもっと簡潔し本社とのやり取りに悩む様子などを書いたほうが良いと思った。 最後まで読んだが、どっちつかずで結局何が言いたかったのかよくわからなかった。 | ||||
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| 古典部も早よ | ||||
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| 実際にあった2001年のネパールの王室一家殺人事件当時のカトマンズが舞台。 あたかも自分が、主人公と一緒に、ひなびたトーキョーロッジに宿泊しているかのような的確な描写は著者の作風と言えるだろう。 突然、現れた死体(記者の取材対象)の死亡原因は? 自分の取材が原因ではないか?という怯えと、記事にしたいという欲望との葛藤。 「国を壊す首謀者」と子供からは憎まれ、取材対象者からは「王の死を演し物にするサーカスの座長」と揶揄される。 主人公の記者が出した結論は「報じないこと」。 それこそが記者としての誇り。 このようなジャーナリストが食っていけるような社会だと良いのだが。 | ||||
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| 題名となった「王とサーカス」の意図とは? ジャーナリストはニュースを「サーカス」の出し物のように描く。 読者(観客)は折りあらば「空中ブランコ乗りの、落下」を望んでさえいる。 ニュースを文章に書くとは、何を書かなかったか?ということに他ならない。 米澤穂信の小説は真摯で真面目。 しかし知的で鈍感で不器用な主人公・大刀洗万智に親しみ傾倒している読者には、 万智の逡巡が好ましく心地よく思えるのだ。 一本筋が通り、上品で真面目。 そんな個性の米澤穂信のフリー記者・大刀洗万智シリーズ最新刊。 今回はネパールが舞台です。 新聞社を辞めてフリー記者に転身した万智は、旅行記事を依頼されて ネパールへ赴きます。 ところが到着間も無く「ネパール国王ビレンドラ国王暗殺事件」が勃発する。 スクープに遭遇した大刀洗万智の前に更に1人の死体が転がる。 スクープを報道することの是非、正しい報道とは何か? 伝えることの意義。 真実を伝えることとは? 揺れ動く万智の心。 殺人事件の目撃者(当事者or容疑者?) 警察の取り調べを受ける万智の運命やいかに? 異国のエキゾチズム。 宿泊ホテルの「トーキョー・ロッジ」に集う各国(インド人、アメリカ人、日本人)の人々の 正体。 そして万智に付き纏い管内役を買って出る現地ネパール人の少年・サガルとの交流。 一見無邪気で友好的なサガルの内心(外人ジャーナリストへの憎しみ)を知る時、 ジャーナリズムの功罪を恥じることとなります。 政府開発援助とか医療品や医師の派遣、ワクチン投与。 正しいとばかり信じている我々先進国の人々。 医療援助により新生児の死亡数が激減しても、子供が爆発的に増加した結果、 GDPが飛躍的に増えるわけでもなく、子供の食糧事情は悪化して生存競争は激化する。 そういった側面。悪い影響も起こるのです。 BBCやCNNそしてNHkが最新のニュースを報道する。 泡沫なジャーナリストである大刀洗に後発記事を発信する意義は? そこはどうかご自身で大刀洗の米澤穂信の言葉をお読み下さい。 「書くこと」と「書かないこと」を決めるのは「サーカスの空中ブランコ乗り」と同じ、 危険な技術的選択!! 常にジャーナリストは空中ブランコ乗り・・・かも知れません。 | ||||
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| 黒牢城を読んで米澤さんの過去作品を読もうと思い、評価の高い本書を購入しました。 実際にネパールで起きた出来事がベースになっていますが、ミステリーとしては話の中盤までは事件が起きませんが、事件以降は話がテンポ良く進み、最後まで一気に読み進めることができました。 内容には満足できましたが、購入した本は新品のはずなのに表紙が傷だらけで中古しか思えません。状態の良い中古を買った方がましなレベルでした。本の内容は★4.商品自体は★1です。 | ||||
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| 久しぶりに読み返したがいいね。 ジャーナリストは派手ではなく地道な取材と裏付けという基本が派手に書かれて、面白い | ||||
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| 「さよなら妖精」からの太刀洗万智シリーズ。 とてもおもしろかったし、色々考えさせられた。 ぜひ読んでサーカスの意味を考えてください。 | ||||
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| 読み物として最高に面白い。人が死ぬ事件の様相を追いながらWHO、WHY、HOW、加えてWHEREを探り、最後に下手人を明らかにするという推理小説のフォーマットで構成されていますが、途中で読者は何重にも騙され、この意外さに嬉しくなります。 2001年に起きたネパールでのナラヤンヒティ王宮事件にフリーランスの記者になった大刀洗万智が偶然に遭遇し、さっそく取材を開始する。今も真相が明らかになっていないこの王族殺害事件に新たな解釈が加えられるのかと思いながら読み進みました。これが第1の騙しなのですが。 王都カトマンズのホテルや街の様子、貧しい子ども達、流れ着いたような異邦人、王族の大事件に揺れる民衆。土埃のざらつき、現地の食の豊かな味、裏街の匂い、人によって大きく異なるものの見方、はたまた「報道」の意味・意義についての真剣な問い掛け、と物質面でも精神面でも多種の情報に翻弄されるのを楽しんで読んでいると、本も半ばで本題となる事件が勃発します。この事件は王族殺害事件と関係があるのか無いのか大刀洗万智が調査・推理していきます。 万智は現地警察に拘束されかかったり、逆に保護してもらったりしながら、推理の当否に自分の記者生命が賭かっていると自覚して戦慄するところは、「謎解き」の枠を超えた緊張があります。そこを表現するタイトル「王とサーカス」の意味は重く、報道の受け手である我ら一般人にも厳しい刃を向けてきます。最終盤の最後の謎の解明と衝撃は受け止めるには大きすぎるほど。 「神様に真相をご説明いただく推理物」とは全く違って、ヒロイン大刀洗万智が鋭いけれども万能には程遠く、自分の生き方に悩み惑っているところが共感をもたらしてくれて、引き込まれました。一方、現実のネパールという国の魅力、悩み、困難も伝わってきて、現代の話として生きています。 400頁を超えるのに一気に読ませる引力があるので、評価が高いのもうなずけました。 | ||||
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| 2,30ページ読んだが、まったくわからん意味不明。 まったく感情移入できん | ||||
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| りょうこうの作品。清張並みにするには、更に工夫が必要。 | ||||
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| 2015年に出た単行本の文庫化。 『さよなら妖精』の大刀洗真智が主人公。 2001年に発生した、ネパール王族殺害事件に揺れるカトマンズを背景としたミステリだ。フリーライターの主人公が事件を取材するなかで殺人事件にまきこまれ、身の危険もあるなかで真相へと迫っていく。 動機に目新しさがあり、衝撃的。そこだけでも読む価値があるだろう。 | ||||
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| 文春ミステリとこのミスでダブル1位になったということで期待して読みましたが、期待しすぎたためか、失望が大きかったです。 まず事件の前提部分が長く、クライマックスまでが退屈で、ネパール情勢に興味があれば別でしょうけれど、読むのが苦痛でした。また、肝心のミステリの謎解きもそれほど大したことはなく、期待外れでした。 ジャーナリズムの問題点のテーマも押しつけがましい印象で、もう少しさらっと出した方がよかったのではないかと思います。 結論として、ミステリ作家としても小説家としても、東野圭吾や宮部みゆきにははるかに及ばないと思います。 | ||||
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| 普通ならメインで明かしていくであろう大きな事件を物語の背景にして、本筋や伝えたいことを重視して書いているので話としてまとまっているがなんかこうコッテリ感というか肉、炭水化物が足りない感じ。お母さんに「今日はカレーよ。」と言われて帰ってみたらグリーンカレーだった。上司に「今日は一杯ひっかけるか」と言われて行ったらオイスターバーだったというような。いや、違うかもしれません。 | ||||
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