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天に昇った男



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【この小説が収録されている参考書籍】
天に昇った男 (光文社文庫)

天に昇った男の評価: 10.00/10点 レビュー 1件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点10.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(10pt)

社会的弱者を書かせたら実に巧い!

旅先で読むことになり、読みやすい薄さにも関わらず時間をかなり費やしてしまった。

梗概にも書かれてあったが本作は島田作品の中でも異色の物で、作者本人でさえあとがきで全く予想外に生まれた副産物であると述べている。内容的にはミステリではなく云うなれば幻想小説のテイストを含んだ中間小説とでもなるだろうか、不思議な読後感の残る作品である。

そして私はこのような作品に弱い。
島田ミステリに通底する弱者への真心とロマンシズム、これが一貫して物語のBGMとして流れ、進んでいく。最後には珍しく悲劇的な結末で無機質に締められ、読者の心には冤罪に対してのほろ苦さが色濃く残る。
最後に門脇春男は救われたのか、それは判らないが不幸な者がここにいるということを強く教えられた。

Tetchy
WHOKS60S

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