依頼人のやり方は探偵の気に障った。

何者かが放った一発の銃弾がサンフランシスコ市警察の敏腕刑事ロバート・アイアンサイドから下半身の自由を奪ってしまった。

グリフターズ―詐欺師たち。口先たくみに人をだまして、小銭を稼ぐ男ロイ。

裕福な家で大事に育てられたピュアな女―それが探偵パトリックの抱いた、カレン・ニコルズの第一印象だった。

古都ボストンに探偵事務所を構えるパトリックとアンジー。彼らのもとに二人の上院議員から依頼が舞い込んだ。

このドーチェスターの街で、マフィアに狙われる人間の依頼を受けることは、最大の自殺行為だ。

警察内部の暗闘に翻弄される悪徳警官クライン。狂おしく暴走する病んだ魂を悪夢のような文体で描破した異形の傑作。

ポッツヴィル、人口1280。この田舎町の保安官ニックには、心配事が多すぎる。

テキサスの田舎町のしがない保安官助手、ルー・フォード。愚か者をよそおう彼の中には、じつは危険な殺し屋がひそんでいた。

意想外の設定と冴え渡るラストのひねり。

意想外の設定と冴え渡るラストのひねり。稀代のアンソロジスト・井上雅彦が贈る、海外異色作家短篇シリーズの第二巻が登場。

’20年代のテキサスの西端は、タフな世界だった―パイプライン工事に流れ込む放浪者、浮浪者、そして前科者…本邦初訳。

第一次大戦末期の1918年。

容疑者は十五歳の少年 ありきたりの日常に潜む狂気、 スキャンダラスな報道と捜査の行方は―

ケネディ兄弟を殺し、キング牧師を殺した男たち。リチャード・ニクソンと手を組み、やつらはドミニカ共和国に魔の手を伸ばす。

サンフランシスコ、夜。小柄でブロンドの美しい女がカフェに入ってきた。

江戸川乱歩の造語である“奇妙な味”は、ミステリにもSFにも怪奇小説にも分類不能の、異様な読後感を残す小説を指す。

主人公の青年、通称ダスティ。母はすでにこの世になく、父はある事件で職を失なってしまった。

肺を病む小柄な青年が、田舎町に現われた。寄宿した家のあるじは、被告として裁判をひかえ、暗黒街からの影におびえる毎日だ。

フランク・ディロン、通称ドリー。職業、訪問販売員。

大好評、探偵パトリック＆アンジー・シリーズ最新作！ 誘拐された四歳の少女。麻薬取引の売上を持ち逃げしていたアル中の母親。

ドアは刑務所（サンドストーン）に通じていた――謎の身元引受人、やがて起こる事件 仮釈放中の窮地に出口はあるのか 本邦初訳！ 解説　大場正明 「仮釈放の機会を与えられたパットは、様々な人物と接触するが、彼らの背景は見えてこない。

アームストロングの店に彼女が入ってきた。

実直そうな青年アレックスは、茫然自失の状態だった。新婚旅行の初日に新妻のドリーが失踪したというのだ。

元警官のラリー、敏腕セールスマンのハンク、パイロットのエディー、貴金属ディーラーのドンの四人は親友だった。

おまえが死ぬのを見たい―男はそう言ってアレックスを監禁した。

1960年代のアメリカ南部。フランク・マンスフィールドはプロの闘鶏家だ。

最高に格好いい87歳、伝説の元刑事。

ソフィーの目の前に転がる男児の無残な死体。ああ、私はついに人を殺してしまった。

“現実味のある異常者”の語りが、狂気の世界へ誘い、逃さない。犯罪小説史上もっとも危険な暴力の年代記。

たまたま台所にあったボウルに入っていた食用かたつむりを目にしたのがきっかけだった。

精神を病み入院していたジュリーは、企業家アルトグに雇われ、彼の甥であるペテールの世話係となる。

フランスのどこか田舎町。車内に血のついた怪しげな車で逃げてきた、正体不明の男がいた。

ホテルで抱いた女は、三日して部屋を出るとき、俺と一緒だった。最初は、南へ向かう旅の途中で捨てるつもりだった。

映画『赤い影』の原作となった表題作をはじめ、日常を歪める不条理あり、意外な結末あり、天性の語り手である著者の才能を遺憾なく発揮した作品五編を収める粒選りの短編集。

吹き溜まりの街、ザ・メイン。いろんな人間たちが破れた夢を抱えて生きている。

コペンハーゲン警察の特捜部Qは未解決事件を専門とする部署だ。ある日ここに一本の電話が入った。

メキシコの麻薬撲滅に取り憑かれたDEAの捜査官アート・ケラー。叔父が築くラテンアメリカの麻薬カルテルの後継バレーラ兄弟。

家に出没するネズミを退治するため、罠を買うようにと妻に命じた夫が目にする光景とは…ぞっとする終幕が待ち受ける「ネズミ」。

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。

貧困家庭に生まれた耳の聴こえない娘イヴ。暴君のような父親のもとでの生活から彼女を救ったのは孤高の女フラン。

【アメリカ探偵作家クラブ賞（エドガー賞）最優秀長篇賞／英国推理作家協会賞スティール・ダガー賞／バリー賞最優秀長篇賞／全米図書館協会アレックス賞】　 けっして動かないよう考え抜かれた金属の部品の数々。

精神を病んだ犯罪者のための病院で女性患者が謎のメッセージを残し、姿を消した。

バーテンダーのボブがその子犬を拾ったのはクリスマスの二日後のことだった。

ポルノ小説のゴーストライター、エド・トップリスの苦悩は、締切が近づいてもまったく書けないこと。

憤怒―それを糧に、ボブは追う。別れた妻を惨殺し、娘を連れ去った残虐なカルト集団を。

真珠湾攻撃前夜のLA。日系人一家惨殺事件発生!これは究極の警察小説である。

山中で交通手段を無くした青年クインは、〈塔〉と呼ばれる新興宗教の施設に助けを求めた。

『シェイプ・オブ・ウォーター』のギレルモ・デル・トロ監督映画化! 巡業カーニバルの見世物小屋で働くスタン・カーライルは、野心を抱いていた、いつかのし上がって大金をつかむという。

戦後まもないオハイオ州南部の田舎町ノッケムスティッフ。

「隠れ場所にはうってつけだろう」――大金と銃を持ったその男がやってきたのは、少数民族サーミ人が住まうノルウェーの北部。

少年は、十四歳で家出し、物乞いや盗みで生計を立て各地を放浪していた。時はアメリカの開拓時代。

ヴェトナム帰還兵のモスは、メキシコ国境近くで、撃たれた車両と男たちを発見する。麻薬密売人の銃撃戦があったのだ。

ケイは麻薬取締局サンディエゴ支部に勤める31歳の女性捜査官だ。