妖艶な美貌と大胆なふるまいで暗黒街の女王として君臨する「黒蜥蜴」。

D坂の古本屋の細君が殺された!その死体には生傷がたくさんあった!D坂のカフェー白梅軒で知り合いになったわたしと明智小五郎は、犯人さがしに懸命になった。

黒死館の当主降矢木算哲博士の自殺後、屋敷住人を血腥い連続殺人事件が襲う。

怪奇探偵小説作家の中で最も比類のない魅力に富んだ作家のデビュー作「完全犯罪」を始めとして代表的短篇を収録した一冊。

おカッパ頭の少女のなりをした踊りの名手、大道芸人の美少年チイは、風俗壊乱踊りを踊ってワイセツ罪でつかまるが、超能力ぶりを発揮して当局者をケムにまく。

社交界の花形で、腕に黒いトカゲの刺青をしたその女は、実は「黒トカゲ」と呼ばれる暗黒街の女王、恐るべき女賊であった。

外務省書記官夫人である佳子は、美しく才能豊かな女流作家としても知られていた。そんな佳子の元へある日長文の手紙が届く。

日本における本格探偵小説を確立したばかりではなく、恐怖小説とでも呼ぶべき芸術小説をも創り出した乱歩の初期を代表する傑作9編を収める。

青春は暗いものだ。厭世の彼方に希望の光を見いだした、安吾の傑作 青春ほど、死の翳を負ひ、死と背中合せな時期はない――。

密室状態での恋人の死に始まり、その調査を依頼した素人探偵まで、衆人環視のもとで殺された蓑浦は、彼に不思議な友情を捧げる親友諸戸とともに、事件の真相を追って南紀の孤島へ向かうことになった。

昭和十年一月、書下し自費出版。狂人の書いた推理小説という異常な状況設定の中に著者の思想、知識を集大成する。

見るも無残に顔が潰れた死体、変転してゆく事件像(『石榴』)。

売れないもの書きの廣介は、極貧生活ながら、独特の理想郷を夢想し続けていた。

時子の夫は、奇跡的に命が助かった元軍人。

あらすじ 郷田三郎は引っ越したばかりの下宿で、偶然、屋根裏への入口を見つける。

実業家小山田六郎氏の夫人静子を脅迫する陰獣・大江春泥のナゾを追求するわたしのまえに展開していった驚嘆すべき真相は何であったか?昭和3年発表の傑作中編「陰獣」と、初期の名作3編を収めた乱歩傑作集!

ある日突然、人間を攻撃しはじめた鳥の群れ。

大正末期、大震災直後の東京にひとりの異才が登場、卓抜な着想、緻密な構成、巧みな語り口で読者をひきこむ優れた短篇を次々と発表していった。

幼い女子を次々と拐す「黒い魔物」が、団員・篠崎始の妹と小林少年を拉致。

美術商・稲垣平造が女事務員募集の広告を出した。その広告にひかれて稲垣のもとを訪れた里見芳枝は、その日から消息を絶った。

密室に忍び込み、煙のように姿を消す―― 悪魔的トリックで天才・明智小五郎と小林少年を翻弄する魔人の正体は。

中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。

昭和29年の洞爺丸沈没事故で両親を失った蒼司・紅司兄弟、従弟の藍司らのいる氷沼家に、さらなる不幸が襲う。

書簡体形式を用いた独自の文体で読者を幻惑させる、唯一無二の怪奇探偵小説の名手・夢野久作。

黒い森の中の西洋館。

幼児なみの知能のため、みんなからバカにされてきたチャーリイ・ゴードン。

グラスが二つ載ったテーブルを挾み、対峙する二人の男。夏の末以来、塩の湯A旅館に居つづけの湯治客だ。

M県のI湾に浮かぶ沖の島に突如として出現したものはなんであったか?富豪菰田源三郎と瓜二つの小説家人見広介は、源三郎が死んだのを幸いに源三郎になりすまし、菰田家の莫大な財産をもって、おのが空想した夢のパノラマ島をつくりあげた。

欧米では、世界の短編推理小説の傑作集を編纂する試みが、しばしば行われている。

大川を生首が流れ、その首をのせた板には「獄門舟」と書かれていた。

推理小説とは何か？　そしてその作法とは？ 日常的な発想法のヒント、創作メモの取り方、プロット作り、ストーリイの構成……鮎川哲也とともに戦後の本格ミステリシーンを支えた巨匠による、超実践的創作指南。

秘密の文書の半分が盗まれた!それは、宮崎鉱造氏のおじいさんがのこした莫大な遺産、大判小判の「大金塊」のかくし場所をしめす暗号文だった。

銀座の空に突然あらわれた銀色に光る空とぶ円盤。その後、次々と報告されるはねのある大トカゲの目撃談。

町はずれのこわれたレンガの建物に、一人の紳士がはいっていった。

短編は推理小説の粋である。その中から珠玉の傑作を年代順に集成したアンソロジー。

ある春の夕暮、曲角に奇妙な印を書き残す老人が向う先には一軒の洋館。そこに捕らわれていたのは、手足を縛られた美少女だった。

展覧会場から、はたまた侯爵邸から、まんまと目当ての品物を盗み出す怪人が出没した。

何度つかまっても牢をぬけだす怪人二十面相。今度は名前を「四十面相」とあらため、どうどうと脱獄を宣言した。

魚津へ蜃気楼を観に行った帰りの汽車の中、二等車内には「私」ともう一人、古臭い紳士の格好をした60歳とも40歳ともつかぬ男しかいなかった。

珠玉の推理短編を年代順に集成し、一九六〇年初版で以来版を重ね現在に至る『世界短編傑作集』を全面リニューアル！　第四巻にはコッブ「信・望・愛」、ノックス「密室の行者」、バーク「オッターモール氏の手」、ハメット「スペードという男」、ダンセイニ「

築地に奇妙な西洋館が建っていた。正方形の敷地を対角線で半分に割り、建物も中央のエレベーターを境に分割されている。

遠く離れた2つの温泉地で硫化水素による死亡事故が起きた。

アルジェリアのオラン市で、ある朝、医師のリウーは鼠の死体をいくつか発見する。

十七歳の夏、親もとを出て「黄色い家」に集った少女たちは、生きていくためにカード犯罪の出し子というシノギに手を染める。

またしても、四十面相が送りつけてきた挑戦状。ねらわれたのはレンブラントの油絵。

珠玉の推理短編を年代順に集成し、1960年初版で以来版を重ね現在に至る『世界短編傑作集』を全面リニューアル! 第3巻にはフィルポッツ「三死人」、クリスティ「夜鶯荘」、ワイルド「堕天使の冒険」、ユーステス「茶の葉」、ウイン「キプロスの蜂」、ロバーツ「イギリス

夜の闇を切りさくかのように、屋根から屋根を走る金色の大きな影。

少年探偵団員からスリの疑いをかけられた玉村銀一君。身に覚えのないその悪事は、実は自分にそっくりの偽者が働いていた。

そのからだはがんじょうな鉄のうろこにおおわれ、ワニのようなかたいしっぽを持っていた…海底の暗闇に、二つの青い目をひからせる魔物は、まるで黒い人魚のような姿。

*収録作品 緑衣の鬼 幽霊塔 自作解説 解題 註釈 解説　　海外作品をもとにしながら手法の異なる二作／山前　譲 乱歩氏一流のお世辞／伊藤秀雄（黒岩涙香研究家） 「君は学校へ行っている頃、原稿を送ってきたことがあったね、あれは歳の割によくかけていたよ」などと

「君にみせたいものがあるんだ。」まちかどの老人に呼びとめられて、小林少年はカラクリ箱をのぞきこんだ。

はなやかな「グランド・サーカス」の公演中、とつぜんあがった恐ろしいひめい。見物客がいっせいにふりかえる。

検事を辞して弁護士に転身した佐方貞人のもとに殺人事件の弁護依頼が舞い込む。

欧米では、世界の短編推理小説の傑作集を編纂する試みが、しばしば行われている。