恋人と別れ、突然実家に帰ってきた娘、梓。歳下のシングルマザーに親身になる母、祥子。

世界に外も中もないのよ。

家族全員で出かけるはずだった日帰りのさくらんぼ狩りツアーに、ふとしたことから父と二人で行くことになった桐子。

認められたくて、必死だったあいつを、お前は笑えるの？　青山の占い師、80億円を動かすトレーダー、ロレックス・デイトナを巻く漫画家……。

「明日が怖いものではなく楽しみになったのは、あの日からだよ」 今でもふと思う。あの数年はなんだったのだろうかと。

不動産会社で空き家のメンテナンス業に携わる孝夫。

ファンを名乗る主婦から、亡くなった姉の伝記執筆を依頼された新人作家の律。その姉は生前の姿形が律と瓜二つだったという。

喫茶店で働く私の日課は、向かいの部屋の窓の中を覗くこと。そんな私はやがて夜の街を徘徊するようになり……。

他人のものばかり欲しがるあの子。いるはずのない住人の気配。

湖のほとりにある「お休み処・風弓亭」の三姉妹。

本格ミステリ大賞受賞の鬼才が仕掛ける、空前絶後の推理迷宮。 精神科医の象山は家族を愛している。

「ママは大人を卒業します！」シングルマザーで小説家の母親が突然の宣言。

社会人五年目で友人なし。恋人は三ヶ月前に出て行ったばかり。

炎暑のヴェニスを訪れた二組の夫婦。

貴志祐介が描くホラーミステリの極北 。あなたの罪が、あなたを殺す。

余計なことは喋らない。上司から疎まれる。

「春に翔ぶ」瀬戸内の島で出会った櫂と暁海。二人を支える教師・北原の秘められた過去。

低層の団地群を抱くその町は寂れていた。商店街にはシャッターが目立ち、若者は都会に去り、昔からある池には幽霊が出るという。

京都が生んだ、やさしい奇跡。

長男が結婚することになった若松家には、不穏な空気が流れている。

男たちの身勝手さを、一行で打ち砕く桐野文学の極北! 夫公認のもと、元恋人と自由な時間を過ごす妻を描いた表題作「もっと悪い妻」など、計六作の短編を収録。

「あなたは今日から議員です」 202×年、日本の政治システムは一変していた。

「犯人だって、好きで犯罪に走ろうとしているわけではありません。必ず迷いがあります。

殺人犯を見つけてはならない。それが、わたしたちに課された戒律だった。

「人が居つかない家、というものは存在する」恐怖が3度襲うホラーミステリ 第1話「あの子はついてない」 母と共に庭付きの一軒家へ引っ越してきた中学生の茜里。

5階建ての新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。

千葉県松戸市の結婚相談所でアドバイザーとして働くシングルマザーの平山亜紀は、仕事で顧客とトラブルを起こして以降、無言電話などの嫌がらせに苦しめられている。

緑地の平屋に住む姉妹・貴子と澄子が奏でるあまりにも純粋な愛憎（「風」）、ともに大手肌着メーカーに就職した十五年来の友人・実加と未紀が育んだ友情の果て（「二人の場合」）、身体の声に忠実に決して踊らない優子（「ダンス」）、そして旅行を終えて帰ってくると、わたし

駆け出しの造園設計士・高桑は大学の卒論で作庭師・溝延兵衛と、彼の代表作となったある庭を取り上げて以来、長年にわたり取り憑かれ続けていた。

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の七人が訪れた。

大学の同級生だった麻矢、璃子、友梨香。三人はよく飲みに集まっては夫の愚痴を口にし、日頃の鬱憤を晴らしていた。

娘が婚約者を連れてきた。 他人の分の寿司も遠慮なく口にする、だらしのない男。

中国のある町で起こった奇妙な出来事。真夜中、パソコンのディスプレイに「誰かたすけて」の文字が、いくつも表示された。

涙がおさえられない最後が待ち受ける 十五歳のわたしの家にやってきた三十七歳のレミちゃん。

いとや手芸用品店を営む木綿子は、35歳になった今も恋人がいたことがない。

東北地方の書店に勤めるものの、うまくいかず、仕事を辞めようかと思っていた樋口乙葉は、ＳＮＳで知った、東京の郊外にある「夜の図書館」で働くことになる。

『ガラパゴス』『震える牛』著者が放つ 警察小説の新たな金字塔！！ 「目で見る物語。 心の眼で捉える想い。

美容師の舞は、結婚して一年になる夫に対し暴力を振るう自分を止められずにいた。

終戦の年に生まれた“わたし”は九段の花街で育った。家は置屋から芸者を呼ぶ料亭「八重」。

ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。

１９９５年３月某日。渋谷駅で毒ガス散布事件が発生。

2010年10月。宮城県の港町に暮らす高校2年生の小羽は、統合失調症を患う母を介護し、家事や看病に忙殺されていた。

前代未聞「二児同時誘拐」の真相に至る「虚実」の迷宮！真実を追求する記者、現実を描写する画家。

1944年、ナチス体制下のドイツ。

世界が注目する新薬治験の現場で、得体の知れない事件の数々が被験者たちを襲う！治験が終わるまで島から出ることは許されない。

「あなたはなぜ、この取材を始めたのです?」 明海和(あけみ・かず)はストリートチルドレンの取材を続けるうち、謎の集団・プレデターに襲撃される――。

芥川賞作家にして最年少川端賞作家が描く奇蹟 美しかったり、謎めいていたりする、隣の人びと。

十七歳の夏、親もとを出て「黄色い家」に集った少女たちは、生きていくためにカード犯罪の出し子というシノギに手を染める。

東京の片隅、小さな二階建ての一軒家。

不思議な共同生活を送る彼女たちの目的とは。

警察の介入が一切なく、偽造パスポートでもグレネードランチャーでもルームサービスでお届け可能な犯罪者御用達ホテル。

「俺はここにいると言ってるんだ。いないことになんかできねえよ」。

新人警察官、未解決事件に挑む。 ただし、一日だけ、署長に憑依して。

共謀罪、始動。標的とされた若者達は公安と大企業を相手に闘うことを選ぶ。

――ほんの数回会った彼女が、人生の全部だった―― 古びた団地の片隅で、彼女と出会った。彼女と私は、なにもかもが違った。

殺し屋シリーズ最新作。世界で最も不運な殺し屋、ふたたび!! あの世界で一番不運な殺し屋が、また騒動に巻き込まれる――。