中堅保険会社に勤める5人のOL。条件のよい結婚に策略を巡らす美人のリサ。

太平洋に浮かぶ美しい島ミクロ・タタに、泉の守り神である愛くるしい両生類が棲んでいる。

大手ゼネコン勤務の加茂川一正は、インドネシアの小島で海底に聳え立つ仏塔を発見する。

以前から美都子が夫婦ぐるみで付き合ってきた、憧れの存在である友人・清花。

新聞社の永岡は、妻の櫛がヒマラヤの国パスキムの破壊された仏像の一部と気づく。

信者が三十人いれば、食っていける。

四国遍路を終えた帰路、冬の海に消えた父。企業戦士として家庭人として恵まれた人生、のはずだったが…。

異動先の編集部で、偶然目にした未発表の原稿『聖域』。なぜ途中で終わっているのか。

生きてきた人生の深みを彫刻として封じ込める。それが本場イタリアで学んだ肖像彫刻の原点――。

平凡な郊外の町に、災いは舞い降りた。熱に浮かされ、痙攣を起こしながら倒れる住民が続出、日本脳炎と診断された。

実家の農家を飛び出した女性 リタイヤした元企業戦士 夫に先立たれた介護士―― それぞれ秘めた思いを抱いて トラブル連発のロングドライブへ

社運を賭け、巨大ビジネスとなる高純度人工水晶開発に取り組む藤岡は、インドのある町から産出された高品質の種水晶を求め現地に向かう。

サラダ工場のパートタイマー、野菜生産者、学校給食の栄養士は何を見たのか? 会社の不祥事で故郷に逃げ帰ってきた元広告塔・栄実、 どん詰まりの地元農業に反旗を翻した野菜生産者・剛、 玉の輿結婚にやぶれ栄養士の仕事に情熱を傾ける聖子。

レーザーディスクのように輝く絹織物―。

豪農の鈴木はネパール女性と結婚し全財産を失う。失踪した妻を探し神の山へ。

夭逝した明治の日本画家・河野珠枝の「朱鷺飛来図」。

愛なのか、狂気なのか―。女性エッセイストが絶賛したことを機に、一躍脚光を浴びた知られざる天才画家。

さえないライター稼業の真一が射止めたのは、容姿端麗、頭脳明晰、3歳年上のスーパーエリート梨香子。

謎の死を遂げたパンチェンラマ十世が、突然蘇った。卑しい男の魂が転生してしまったのか、この活仏は意地汚くて女好き。

甘く切ない恋の至福のときは短くて、頂点を極めたあとには、ただ、執着と妄想に満ちた永い時間が続くだけ…。

温泉もない、名所があるわけでもない、嫁のきてもない。観光客の途絶えた過疎の町、駒木野。

ノンキャリ公務員の真央子、買い物依存症の祝子、不倫の恋に悩むOLありさの三人組は、バカンス先のバヤン・リゾートで、テオマバル国の内乱に巻き込まれる。

父が脳出血で倒れた。 折り合いの悪い父・時次郎と、この10年連絡すら取り合っていなかった42歳の篠崎明日美。

目を上げると鏡の中の見知らぬ女が、自分をみつめている―。美容整形で、彫刻的美貌を手に入れた麗子。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

母親は出稼ぎから帰ってきて自殺した。

市の福祉事務所に勤めるケースワーカーの仕事はひと筋縄ではいかない。

「金がないことがこんなに心細く、息苦しいとは思わなかった」。

聖母が死んだ。 薬物や性暴力によって心的外傷を負った女性たちのシェルター「新アグネス寮」で発生した火災。

男たちの身勝手さを、一行で打ち砕く桐野文学の極北! 夫公認のもと、元恋人と自由な時間を過ごす妻を描いた表題作「もっと悪い妻」など、計六作の短編を収録。

学生時代の恋人が自殺する瞬間迄弾いていたバッハのカノン。

毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。

彼の抱えた悲しみが、今、私の皮膚に伝わり、体の奥深くに染み込んできた―。

われわれは、日本に宣戦布告する!!そもそも「特A級市民」というエリート中のエリートだった私が、なぜ政府より、理不尽な転居命令を受け続けなければならないんだ!もうこうなったら…。

脳に障害をもつ由希が奏でる超人的チェロの調べ。指導を頼まれ、施設を訪れた東野はその才能に圧倒される。

問題を起こし家裁に送られてきた少年を一定期間預かる制度ーー補導委託の引受を突然申し出た父・孝雄。

人生はあっという間と言うけれど、走馬灯に映し出される色とりどりの絵のごとく、たくさんの喜怒哀楽があり、これまで生きてきた年月は、実は長いのだと、このエッセイは教えてくれる。

商社現地社員の美貴は、ギリシャで口にした蜂蜜にビジネスチャンスを見出し、通訳の綾子や偶然知り合った壁画修復士の吉園とともに産地の村を目指す。

第165回直木賞作家 異次元レベルの最新短編集 創造と破壊のエンタングルメント この面白さ、解除不能 「ミステリ×SF×怪物」が開くのは「世界」の扉 小説の最前線、ここから前人未到、読み逃し厳禁 きっとアナタも究中毒になる― 爆発物処理班の遭遇したス

外回り中の営業部長・山縣泰介に緊急の電話が入った。

過ぎてみれば、全部、どうってことなかった―― 日々老いを感じつつ山裾の町で暮らす絵本作家の雪代。

１９８６年春。二人の女が福岡の証券会社で出会った。

家族だけを最優先に生きてきた主婦・妙子。五十歳になった今は、愛犬・ゴールデンレトリバーのポポが頼りだ。

ちぎれそうな身体だって、おれの走りをするんだ。

芸大声楽科を卒業した美貌の人妻。理解ある夫、素敵な恋人、可愛い小供。

検事を辞して弁護士に転身した佐方貞人のもとに殺人事件の弁護依頼が舞い込む。

舞台はなんと女子刑務所! 「後悔病棟」「希望病棟」に続くシリーズ第三弾! 神田川病院の“金髪女医”太田香織と看護師・松坂マリ江は、ひょんなことから女子刑務所に派遣される。

テレビ制作会社に勤務する小野は、無名のヴィオラ奏者・柳原園子の過酷な半生を知り、番組を制作する。

ロイヤルダイヤモンドの広告塔としてコンサートを行う美貌のヴァイオリニスト・神野瑞恵。

誰もが容疑者。誰もが当事者。

「宮部みゆき流ハードボイルド」杉村三郎シリーズ第5弾。

第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作! 戦慄のノワールサスペンス 26歳の守は生活保護受給者のもとを回るケースワーカー。

「腕を一本、芋の根元に埋めてくれ」大教団幹部の伯父から託された奇妙な遺言。謎の答えは遠い異国の大自然に埋もれていた。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

貧困、基地、軍用地主……「沖縄の闇」に踏み込み、知られざる本当の沖縄の姿をフィクションによって抉り出す問題作! 入念な沖縄取材で明らかになった暗部が、白日の下にさらされる。

貧困と虐待の連鎖――。 母親という牢獄から脱け出した少年は、 女たちへの憎悪を加速させた。