江戸川乱歩の没後50年を記念する傑作選、湊かなえ編の本書では挑戦的なミステリ作家・乱歩に焦点を当てる。

日本における本格探偵小説を確立したばかりではなく、恐怖小説とでも呼ぶべき芸術小説をも創り出した乱歩の初期を代表する傑作9編を収める。

見るも無残に顔が潰れた死体、変転してゆく事件像(『石榴』)。

日本推理作家協会賞受賞!心に刺さる連作短篇集 島に生まれ育った人々の、島を愛し島を憎む複雑な心模様が生み出すさまざまな事件。

美しく妖しく、どこか懐かしくていとおしい―江戸川乱歩没後50年を記念する傑作選、辻村深月編の本書ではそんな乱歩の精髄を収める。

猫を飼うふりを続けていた男の謎。

女優の弓香の元に、かつての同級生・理穂から届いた故郷での同窓会の誘い。

大正末期、大震災直後の東京にひとりの異才が登場、卓抜な着想、緻密な構成、巧みな語り口で読者をひきこむ優れた短篇を次々と発表していった。

あなたに、いつか「恩返し」をしたかった──「二十歳の誕生日プレゼントには、指輪が欲しいな」わたしは恋人に人生初のおねだりをした。

密室状態での恋人の死に始まり、その調査を依頼した素人探偵まで、衆人環視のもとで殺された蓑浦は、彼に不思議な友情を捧げる親友諸戸とともに、事件の真相を追って南紀の孤島へ向かうことになった。

【第２９回　山本周五郎賞受賞作】 善意は、悪意より恐ろしい。

『その女アレックス』の刑事たちのデビュー作 連続殺人の捜査に駆り出されたヴェルーヴェン警部。

大正歌壇の寵児・苑田岳葉。二度の心中未遂事件で、二人の女を死に迫いやり、その情死行を歌に遺して自害した天才歌人。

M県のI湾に浮かぶ沖の島に突如として出現したものはなんであったか?富豪菰田源三郎と瓜二つの小説家人見広介は、源三郎が死んだのを幸いに源三郎になりすまし、菰田家の莫大な財産をもって、おのが空想した夢のパノラマ島をつくりあげた。

ミステリーに殉じた作家を敬愛する4人による驚嘆のアンソロジー。巧緻に練られた万華鏡のごとき謎、また謎。

ソフィーの目の前に転がる男児の無残な死体。ああ、私はついに人を殺してしまった。

東京の夜空に珍しく一羽の鶴が舞った夜、一人の落語家・伊呂八亭破鶴が殺された。

膨大な犠牲者を出して、大戦は終わった。 真面目な青年アルベールは、戦争で職も恋人も失ってしまう。

五歳のとき双子の妹・毬絵は死んだ。生き残ったのは姉の雪絵―。

売れないもの書きの廣介は、極貧生活ながら、独特の理想郷を夢想し続けていた。

新人編集者が目の当たりにした、常識破りのあの手この手を連発する伝説の編集者。

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。

実業家小山田六郎氏の夫人静子を脅迫する陰獣・大江春泥のナゾを追求するわたしのまえに展開していった驚嘆すべき真相は何であったか?昭和3年発表の傑作中編「陰獣」と、初期の名作3編を収めた乱歩傑作集!

その冷やかな微笑としなやかな身のこなしで世界的ファッションモデルとして活躍中の美織レイ子が自宅マンションで死体となって発見された。

村の名士アクロイド氏が短刀で刺殺されるという事件がもちあがった。そのまえにさる婦人が睡眠薬を飲みすぎて死んでいる。

ごく普通のありきたりな家庭。夫がいて娘がいて、いたって平凡な日常―のはずだった。

その孤島に招き寄せられたのは、たがいに面識もない、職業や年齢もさまざまな十人の男女だった。

若くして夫と死別したアンは、持てる愛情のすべてを注いで一人娘セアラを育ててきた。だが再婚問題を機に、二人の関係に亀裂が。

あらすじ 郷田三郎は引っ越したばかりの下宿で、偶然、屋根裏への入口を見つける。

時は明治末期。政府重鎮の妻君・但馬夕とその家の書生・御萩慎之介との情死事件は起きた。

NYに到着後、一弥の姉・瑠璃の家に身を寄せたヴィクトリカと一弥。

小学校一年生の時、結衣子の二歳上の姉・万佑子が失踪した。

幼い女子を次々と拐す「黒い魔物」が、団員・篠崎始の妹と小林少年を拉致。

18世紀英国。

悲劇なんかじゃない。これが私の人生。

悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。

シナリオ・ライター北村克彦は高利貸し股野重郎の妻あけみと通じ、股野を絞殺した。

「衝撃のたくらみ」加賀刑事執念の捜査。翻弄され尽くす快感と、くらくらするような結末。

深瀬和久は平凡なサラリーマン。唯一の趣味は、美味しいコーヒーを淹れる事だ。

蕗屋清一郎が下宿屋をいとなむ老婆を絞殺した。老婆がためていた大金をねらって…。

ローラは寂しい少女だった。

時子の夫は、奇跡的に命が助かった元軍人。

婚約中のロディーとエリノアの前に現われた薔薇のごときメアリイ。彼女の出現でロディーが心変わりをし、婚約は解消された。

神宮外苑に放置された盗難車両から、青年の変死体が…その婚約者が大量の血痕を残し謎の失踪…連続殺人?の容疑者には大阪駅にいたという鉄壁のアリバイが…。

社交界の花形で、腕に黒いトカゲの刺青をしたその女は、実は「黒トカゲ」と呼ばれる暗黒街の女王、恐るべき女賊であった。

外務省書記官夫人である佳子は、美しく才能豊かな女流作家としても知られていた。そんな佳子の元へある日長文の手紙が届く。

病の宣告、就職内定後の不安、子どもの反発…様々な悩みを抱え、彼らは北海道へひとり旅をする。

残忍な殺人は平穏な海辺の館で起こった。殺されたのは金持ちの老婦人。

元刑事で一人娘が失踪中のD県警広報官・三上義信。

美術商・稲垣平造が女事務員募集の広告を出した。その広告にひかれて稲垣のもとを訪れた里見芳枝は、その日から消息を絶った。

旧友の招きでスタイルズ荘を訪れたヘイスティングズは、到着早々事件に巻き込まれた。屋敷の女主人が毒殺されたのだ。

小さな会計事務所で働く鶴峯裕は同い年の妻・志保と共働き、四歳の長女・莉枝未ともうすぐ二歳になる長男・琉大を保育園に預け、バタバタの日々を過ごしている。

「あたしには幼い頃の思い出が全然ないの」。7年前に別れた恋人・沙也加の記憶を取り戻すため、私は彼女と「幻の家」を訪れた。

中学生の弟・拓を養うため、元大物政治家・大堂剛の事務所で事務員として働く佐倉聖は大学三年生。

大学生の望月良夫は愛車のデミオ運転中に、 偶然会った女優の翠を目的地へ送り届けることに。 だが翌日、翠は事故死する。