不条理な世を渡る武器は、気骨と果断。利に生きるか、義に死すか。

昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上とコンビを組むことに。

国内篇2001年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、編集者から海外旅行特集の協力を頼まれ、事前調査のためネパールに向かう。

どの藩の経済も傾いてきた寛延三年、藩札掛となった奥脇抄一郎は命を賭すにたる御勤めと確信。

娘の嫁ぎ先を攻め滅ぼすことも厭わず、下克上で成り上がる戦国大名・宇喜多直家。その真実の姿とは一体…。

あの晩、あの電話に出ていたら。同級生の殺人容疑で十四歳の息子・翼が逮捕された。

大坂の生國魂神社に笑いの神様がいる――。その名は米沢彦八。

一度罪を犯したら、人はやり直すことはできないのだろうかーー。罪とは何か、償いとは何かを問いかける究極の長編ミステリー。

仕事も恋愛も上手くいかない冴えないサラリーマンの貴生。

七人の敗者たちから描く、剣聖の真の姿。 かつてない宮本武蔵像が誕生した 剣聖と呼ばれた男の真の姿とは──。

7月1日東京・杉並。小学校の校門に男児の切断された頭部が置かれていた。

1935年、ドイツ。若く優秀な保安情報部員アルベルトは、党規に従い神を棄てた。

「この世で一番の兵を探している」捷足の達人・道鬼斎は、天下に静謐をもたらす男を探し諸国をめぐる。

時は大正。

神奈川県警が劇場型捜査を展開した「バッドマン事件」から半年。 巻島史彦警視は、誘拐事件の捜査を任された。

1944年6月6日、ノルマンディーが僕らの初陣だった。

中央アジアのアラルスタン。ソビエト時代の末期に建てられた沙漠の小国だ。

父・直家の跡を継ぎ豊臣政権の覇者となった秀家。関が原で壊滅し、八丈島で長い生涯を閉じるまでを描く傑作長編。

東京都の果ての美しい島。少女、椰々子は、死者を通し預言を聞く力を持ち、不吉だと疎まれている。

郊外の町で、幼稚園児の遺体が発見された。被害者は死後に性的暴行を加えられていた。

家事と育児に追われる高村文絵はある日、中学時代の同級生、加奈子に再会。

高さ四百五十メートルを誇る超高層タワーが銀座にオープンした。数万人が集まる営業初日、漏電による小火が発生。

新たな代表作の誕生! 20年ぶりの書き下ろし あたしは、月のように死んで、生まれ変わる──目の前にいる、この七歳の娘が、いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく。

生きた、愛した、戦った。女たちが命を懸けて守り抜いたものとは。

「しばらくの間でいい。

太平の世に行き場を失い、人生に惑う武家の男たち。身ひとつで生きる女ならば、答えを知っていようか―。

戦後の復興をかけた五輪開催を翌年に控え、変貌していく横浜で起きた女性連続殺人事件。

緻密な構図や大胆な題材、新たな手法で京画壇を席巻した天才・伊藤若冲は、なぜ奇妙な絵を生涯描き続けたのか――。

高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と呼ばれた。

鉄砲をどう運用すべきか。毛利水軍に勝てる船とは。

3年前に警察を辞め、家族も離れて暮らす真志に、娘を誘拐したと匿名電話がある。

「立派なお坊さんになるのですよ」 母の願いを受けて、安国寺で修行する幼い千菊丸だが、禅寺は腐敗しきっていた。

警察のあきれた怠慢のせいでストーカー被害者は殺された!? 警察不祥事のスクープ記事。

応仁の乱前夜。天涯孤独の少年、才蔵は骨皮道賢に見込まれる。

藤原氏が設立した施薬院の仕事に、嫌気が差していた若き官人・蜂田名代だったが、高熱が続いた後、突如熱が下がる不思議な病が次々と発生。

一九九八年、和歌山市内の夏祭りでカレーを食べた住民六十名以上が中毒症状を呈し、四名が死亡した。

深瀬和久は平凡なサラリーマン。唯一の趣味は、美味しいコーヒーを淹れる事だ。

何でも売っている不思議な市場「夜市」。幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。

【第２９回　山本周五郎賞受賞作】 善意は、悪意より恐ろしい。

夏の日の夕方、多摩川沿いを血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が逮捕された。

立て続けに発生した連続誘拐事件。解放された被害者たちは、皆「呪い」をかけられていた――。

大学生の遼一は、想いを寄せる先輩・杏子の夜道恐怖症を一緒に治そうとしていた。

法科大学院生の笠井修吾は同級生の館林景織子に、衝撃の過去を告白される。

離婚した杉村三郎は私立探偵事務所を設立。

「こんにちは、章子。私は20年後のあなた、30歳の章子です。

塚原卜伝に始まる鹿島新当流兵法、その奥義「一の太刀」の伝承者・松軒を父に持つ、雲林院弥四郎。

男たちの財産を奪い、殺害した容疑で逮捕された梶井真奈子。若くも美しくもない彼女がなぜ―。

織田信長は、幼少時から孤独と、満たされぬ怒りを抱えていた。

「娘の小学校受験が終わったら離婚する」。そう約束していた播磨和昌と薫子に突然の悲報が届く。

ベテランケースワーカーの山川が殺された。新人職員の牧野聡美は彼のあとを継ぎ、生活保護受給世帯を訪問し支援を行うことに。

にぎやかなキャラクター達の織りなす楽しさ、軽妙さに加え、恐ろしい妖の要素で背筋がぞくっともさせられる、「明治・妖モダン」シリーズ絶好調の第2弾! 明治21年の東京・銀座。

橋岡恒彦は「名簿屋」の高城に雇われていた。名簿屋とは電話詐欺の標的リストを作る裏稼業だ。

1943年6月、上海。

主家を乗っ取り、将軍を暗殺し、東大寺大仏殿を焼き払う。悪名高き武将・松永久秀は、織田信長に二度目の謀叛を起こしていた。

鉄道のシステムがダウン。都市銀行も同様の状況に陥る。

ニューヨーク、国連本部。イラク攻撃を宣言する米国務長官の背後から、「ゲルニカ」のタペストリーが消えた。