モトクロスに人生の全てを賭ける貞二は、思うような結果が出せず、また、若い天才の出現に焦りを覚える。

不自由な日常から、自由な世界へ。オートバイを愛し、野宿旅を続けている人気作家が、その思想と実践について語る。

川崎で起きた殺人事件の現場に遺されたDNAが指し示すのは、十八年前に代官山で起きたカフェ店員殺人事件の“冤罪”の可能性……。

1941年12月8日、日本海軍機動部隊は真珠湾を奇襲。

1937年7月、北京郊外で軍事衝突が発生。戦火はたちまち広がり、日中両国は全面的な戦争に突入した。

ドイツが入手した日本の最新鋭戦闘機のデータは、まさに驚愕に価した。ほどなく二人の札つきパイロットに極秘指令が下る。

イタリアは降伏、ベルリンも陥落した第二次大戦末期、孤立無援の日本では、米軍による本土空襲が激化し、戦局は絶望への道を辿る一方だった。

勤めていた会社を解雇され再就職もままならず、自分の保険金で妻子の生活費を捻出しようと、バイクの事故を装って自殺を図るために北海道にツーリングに出かける男(「旅の半ばで」)など、ヴィンテージ・バイクと、それらにかかわる無器用で、それでも必死に己の人生を生きる

新宿で10年間任された酒場を畳む夜、郷田克彦は血染めのシャツを着た少女を店内に匿った。

ロシア圏専門の旅行代理店を営む関口卓也は、美貌の女性タチアナ・クリヤカワ(ターニャ)をアテンドすることになる。

いまや国際都市になった新宿の片隅で20年近く続いたスナックが店を畳む事になった日に、その女はやって来た。

1970年12月。選挙に出馬、初当選を果たした社会党の寺久保は、党から秘書を押し付けられた。

十七歳の少年に妻を凌辱され殺された男、真鍋。警察官である夫の家庭内暴力に苦しみ、家を飛び出した女、祐子。

大手農機メーカー勤務の原田亮平は、暴力への衝動を身の内に秘めたタフな男。

サンディエゴで日本人男性が殺害され、妻子と友人たちが現場に向かう。だが警察の取調べに妻はなぜか口をつぐむ。

哀しき人、公園の池に沈めたのは…。娘を失った男、母に捨てられた少女。

十月下旬の北海道で、ほぼ同時期に三つの死体が発見された。函館で転落死体、釧路で溺死体、小樽で焼死体。

北海道の小さな町に移住した絵描きの守谷順一と妻の久美。

戊辰戦争もあと二日を残し、五稜郭で幕を閉じようとしていた。「降伏はせぬ。

市長選に出ろ。オフィスに現れた選挙コンサルタントは、いきなりそう告げた。

倶知安町郊外の古い廃工場の中、背中に強い衝撃を受けて関口啓子は倒れた。気がついたとき一人の男が…。

「山背」とは初夏の東北地方に吹く冷たい風のことをいう。その山背が渡る大地で様々な厳しい営みを続け、誇り高く生きる男たち。

1986年10月、ベルリン。欧亜交易現地駐在員の神崎は何者かに襲撃された。

シカゴ郊外の町パクストン。日本企業クラタが買収したオルネイ社工場は、従業員や市民との間に様々な軋轢を生みだしていた。

新緑まぶしい春。小学五年生の和也は県内の小さな町から憧れの仙台市に引っ越してきた。

十三年前に札幌で起きた殺人事件と、同じ手口で風俗嬢が殺害された。

追われる男と待ち続ける女!10年の空白を超えて、ひとつの情念が燃え上がる!那覇を舞台にかつて愛し合った二人の劇的な再会は、駆け抜ける台風のように激しく、そして…!甘い香りとダンディズム漂う、佐々木譲のハードボイルドサスペンス。

独り暮らしの初老男性が絞殺死体で発見された。捜査線上に浮上したのは家事代行業の地味な女性。

東京から南へ二百二十キロ。太平洋に浮かぶ厳倉島は、イルカの棲む島として知られている。

さっぽろ雪まつり開幕前日に北海道警察本部大通署管内で起こった、自動車窃盗事件、少女の家出、そして発砲事件。

「謝ってほしいんです。あのときの県警本部長に。

純喫茶「昭和堂」の店主・霧子は、美人なのに、ちょっとぐうたらな不思議系。

「今の日本への問題意識を示すために、この舞台を選んだ」 警察小説の旗手として不動の人気を誇る著者が、魂を込めて描いた、圧巻の歴史改変警察小説。

昭和二十三年、警察官として歩みはじめた安城清二は、やがて谷中の天王寺駐在所に配属される。人情味溢れる駐在だった。

赤道直下のポーレア共和国の支配権をめぐって企てられた国際的陰謀。大統領派と反大統領派が激しく対立。

恋愛や結婚、進路やキャリア、挫折や別れ、病気や大切な人の喪失…。

売れないアラサータレント「おかえり」こと丘えりか。唯一のレギュラー番組が、まさかの打ち切り…。

轢き逃げの通報を受け、臨場した北海道警察本部大通署機動捜査隊の津久井卓は、事故ではなく事件の可能性があることを知る。

まじむの事業計画は南東東島のサトウキビを使って、島の中でアグリコール・ラムを造るというものだ。

もし絵馬の言葉が本当なら、私をあなたのお嫁さんにしてください―。きっかけは絵馬に書いた願い事だった。

都会の片隅で生きる人々の切なく苦味に満ちた人生。

なぜ父は幼い自分を捨てて失踪し、死んでしまったのか―。

北海道警察本部に警察庁から特別監察が入った。監察官は警察庁のキャリアである藤川警視正。

1945年、鹿児島県・知覧特攻基地。死地に赴く若き特攻隊員の戦闘機に、ひたむきに向き合う整備兵がいた。

交通事故で妻を亡くし、自身も大けがを負った結果、音を聴くと香りを感じるという共感覚「嗅聴」を得た鳴瀬玲司は、ピアノの調律師を生業としている。

人生の岐路に立つ六人の女の運命を変えたのは、ひとりの女の“幸せ”だった。

勤務先の美術館に宅配便が届く。差出人はひと月前、孤独の内に他界した父。

六本木のコンプレックスビルで開催される国際映画祭。

札幌の刑事だった川久保篤は、道警不祥事を受けた大異動により、志茂別駐在所に単身赴任してきた。十勝平野に所在する農村。

警部に昇任し、組織犯罪対策部第一課の係長に抜擢された、安城和也。

急行する捜査車両、轟く銃声。過去の事件が次々と連鎖し、驚愕のクライマックスへ!比類なき疾走感で描く緊迫の40時間。

昭和9年春、函館の潜水夫・泊(とまり)敬介は、時化(しけ)る海と吹き荒れる風に妙な胸騒ぎを感じていた。

1937年の東京。隅田川で拾われた男が病院に運ばれてくる。

東京湾岸で男の射殺体が発見された。

秋田の貧しい小作農に生まれた富治は、伝統のマタギを生業とし、獣を狩る喜びを知るが、地主の一人娘と恋に落ち、村を追われる。

昭和十六年、シンガポールに在住する日本人に引き上げ命令が下りた。