妙な振る舞いをする女の子、噂の幽霊を実地検証した顛末、受付嬢に売り子に奮闘した学園祭、クリスマス・イブの大事件……文章修業を始めた駒子が近況報告のように綴る物語は、謎めいた雰囲気に満ちている。

表紙に惹かれて手にした『ななつのこ』にぞっこん惚れ込んだ駒子は、ファンレターを書こうと思い立つ。

ここ“エッグ・スタンド”はカクテルリストの充実した小粋な店。

親の夜逃げのため、ひとり「佐々良」という町を訪れた中学生の照代。

一般職OL兼名探偵・陶子さんの周りで起こる、不思議な“事件”の数々。月曜から日曜まで、丸の内の一週間は謎だらけ。

ご存じだろうか。“魔が差す”という瞬間は、たぶんどんな人にも一度や二度は訪れるものなのだ。

今、注目の女性作家が贈る、七人七色の青春模様。

事故で夫を失ったサヤは赤ん坊のユウ坊と佐佐良の街へ移住する。そこでは不思議な事件が次々に起こる。

編集者としてバリバリ仕事をこなす山田陽子。

小学生のぼくは、ねこの首輪に挟んだ手紙で「タカキ」と文通をする。

最後にもう一つ、呪いをかけるね。

中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。

和子が住む世界と、沙羅が住む世界。二つの異なる世界が交錯する時、何かが起こる──。

わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。

わたし、まだオッケーかな。ガールでいることを、そろそろやめたほうがいいのかな。

引っ越しのために部屋を片付けていた千波 は、読んだ覚えのない一冊の本を見つける。

記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。

息子の中学吹奏楽部の活動に巻き込まれたワーキングマザー・陽子だったが……。

17歳の女子高生、安藤麻衣子が通り魔に刺殺された。

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。

ちぎれそうな身体だって、おれの走りをするんだ。

大丈夫。昼間だって、見えないけれど星はそこにちゃんとあるから。

あの頃のわたしに伝えたい。明日を、未来をあきらめないでくれて、ありがとう。

衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

少年は、ひとりぼっちだった。名前はきよし。

あの日、あんなことをしなければ…。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。

生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。

村内先生は中学の臨時講師。言葉がつっかえて、うまくしゃべれない。

箱根駅伝を走りたい―そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。

『のぼうの城』から六年。

軽やかなエナメルの靴音がミステリの幕をあげる

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。

直木賞受賞、第一作 待望の書き下ろし長編 母と祖母の女三代で暮らす、伸びやかな少女、朱里。

火星に憧れる高校生だったぼくは、現在は新聞社の科学部担当記者。

ようこは自分の部屋に戻り、箱を見た。

少年リンツの住む国で富豪の家から金貨や宝石が盗まれる事件が多発。

遠い遠い未来でいい。 あの人に出会えるなら、 いつまでだって待っていられるーー。

中学校にはいろいろな生徒がいる。

中学3年になったさゆきは、高校受験をひかえ揺れていた。

庭・池・電燈付二階屋。汽車駅・銭湯近接。

さゆきは中学1年生。近所に住むいとこの真ちゃんが、小さい頃から大好きだった。

就活に挫折して以来ずっと、実家でオンラインゲーム三昧の日々を送る“俺”に転がり込んだ伯父さんの遺産は、離島に建てられた館を丸々一棟。

ハイソな奥様の輪に加わり、愛娘の「お受験」にはまるのぶ子。

月の森の蛇ガミをひたすら愛し、一生を森で送ったホウズキノヒメ。

昔、英国人一家の別荘だった、今では荒れ放題の洋館。高い塀で囲まれた洋館の庭は、近所の子供たちにとって絶好の遊び場だ。

津村沙世子―とある地方の高校にやってきた、美しく謎めいた転校生。

才能豊かなパティシエの気まぐれに奔走させられたり、犬のボランティアのために水商売のバイトをしたり、難民を保護し支援する国連機関で夫婦の愛のあり方に苦しんだり…。

小夜は12歳。人の心が聞こえる〈聞き耳〉の力を亡き母から受け継いだ。

佐和子の家族はちょっとヘン。父を辞めると宣言した父、家出中なのに料理を届けに来る母、元天才児の兄。

江戸、四代将軍家綱の御代。ある「プロジェクト」が立ちあがった。

僕は捨て子だ。その証拠に母さんは僕にへその緒を見せてくれない。

思い描いていた未来をあきらめて赴任した高校で、驚いたことに“私”は文芸部の顧問になった。

僕たちは「その日」に向かって生きてきた―。昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。

亡き友の家を守る物書き、綿貫征四郎。

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。