昌枝は自分でも説明がつかなった。相思相愛、理想の結婚を実現した7年後、突然、夫の慎治が嫌いになってしまった。

多種多様な人間が去来集散する巨大駅。その周辺では、絶えず事件が発生している。

文壇の寵児ともてはやされる若きベストセラー作家の浅沼は、出版社から請われて新人文学賞の選考委員となった。

鳴かず飛ばずの新人作家津村は、ホテル殺人に遭遇した体験を描いた『捜査線上のアリア』で、突然売れっ子になった。

山頂から愛の信号を送ると約束し、恋人を山麓に残してひとり山頂をめざした影山だが、送られてきたのは遭難信号だった。

大手ホテルの課長が客の女性と同衾中、刺殺された。女性の夫が現行犯とし逮捕されたものの不可解な事実が浮かび上がった。

平汎は、総合商社唯物商事株式会社に入社し、社内で最も冷飯を喰わされている食品事業部即席ラーメン課に配属された。

一九八二年九月、著者は戦後三十七年にして初めて“悪魔の部隊”の痕跡を辿った…。

父親を殺された子供が描く異様な絵から事件の真相に迫る刑事がドンデン返しにあうサイコミステリー(表題作)、「裏窓遊び」と名づけた覗き行為に耽るOLが破滅に向かって歩みだす『残酷な視界』、三代にわたって家族を蝕もうとする叔父への殺意の高まりを描いた『肉食の食客

「あ、あなたは…」千秋は凍りついた。本州の最北、青森で新婚生活に浸る千秋を訪れた男は、秘した彼女の過去から来た。

「母さん、僕のあの帽子、どうしたでせうね?」。西条八十の詩集を持った黒人が、ナイフで胸を刺されて殺害された。

戦後第七三一部隊の研究成果は米陸軍細菌戦研究所に受け継がれ、朝鮮戦争にまで影響を与えた。

今、人気上昇中の女優、小月さゆりが殺された。そのニュースは村岡智子に衝撃を与えた。

その不動産会社は、立川が入社した際から怪しかった。東北限定、買占め一本槍という奇妙な社である。

平凡なOL貴浦志鶴子には幼児期の記憶に空白がある。

霧の中、公園でデート中のカップルが、暴漢に襲われた。二人を助けようとした警察官は、逆にナイフで刺殺されてしまう。

都心の一戸建てに住む津田正吾の許に、深夜、痴漢に襲われたという若い女が飛び込んできた。

「刑事は必ず正義の上で死ぬんだ」。ミステリー界の巨匠、珠玉の短編集。

失業し失意の底にあった北沢勝平は顔見知りの赤松に誘われ、石山という男と強盗殺人に加担してしまう。

混雑の激しい通勤電車の中で、初老のサラリーマンが殺された。

博多発東京行のひかり116号で、不動産ブローカーが刺殺された。

新入社員のふとした言葉に課長は青ざめた。この青年はもしや俺を追ってきたのでは?青年の出身地で彼は昔、女を殺した。

北アルプス上空で、原子力科学者雨村の搭乗した旅客機が航空自衛隊機と衝突し、墜落した。

東京の巨大ホテルの社長が堅牢な密室で刺殺された。

山村で起こった大量殺人事件の三日後、集落唯一の生存者の少女が発見された。

日本最大の暴力団の組長が襲われ重傷を負った―この狙撃事件は、たまたま犯人に個人的恨みを抱く、3人の男たちの運命をも狂わせて行く…。

アベックが集まるので有名な沼のほとりで、若い男女の死体が発見された。

金色のネックチェーンをつけた女が、新宿中央公園で殺された。被害者は、かつて歌手として一世を風靡した蓼科由里―。

財閥・紀尾井グループ会長の令嬢姉妹が搭乗していた小型飛行機が、北アルプス後立山で消息を絶った。

美貌と一枚の名刺だけを頼りに上京した若い女性。ツテも実力も無く、甘い野望を背負って来た若者たち。

あの男はどうしても殺さなければならない。あの男が私の家族を殺したのだ―胡桃沢英介は国本社長の殺害を決心した。

始まりは新宿発、松本方面行きの最終列車、急行「アルプス号」だった。

巨匠が紡ぐ、珠玉のロマンティック・ミステリーの数々。 50年の作家人生の集大成。

それは不思議な力を持った凶器であった。それを手にした者に自信を与え、内攻した積年の怨念をはらす勇気を与える―。

深夜の寝台車で起きた人気タレント刺殺事件。犯人はいつ乗車し、どこへ消えたのか。

OLの細川澄枝は社員のボーナス二千万円をタクシーの中に置き忘れる。

復讐してやる―旗本良介は怒りの中から立ち上がった。

庵志津子が銀座の一隅に開いたクラブ「庵」は、政財界のVIPが毎夜集うサロンになっていた。

棟居刑事は出張先の四国霊場・遍路宿で元区役所吏員の野田と相部屋になる。

警視庁捜査一課の横渡刑事は帰宅途中、暴漢に襲われた女性を助けようとして男と格闘し無念にも刃物で刺殺された。

遅いデビューながら人気作家となった宮越には、胸に畳んだ青春の思い出があった。

図らずも三十二万石山羽藩の後嗣となった鹿之介は、隣藩の婿・立石家良に家臣を殺された。

OLの松葉絵里子は別れた恋人を忘れるため、街で声をかけてきた鮫島の誘いにのり一夜を共にした。

新宿で助けた藤村雅子と、金沢高一はホテルで一夜を過ごしてしまう。

長野県高瀬湖畔の工事現場から、人間の白骨と犬の骨が発見された。

三十数年前、謎めいた女性を誤殺して北アルプスに埋めた過去を持つ北尾俊也は、離婚と退職を機に贖罪の旅に出た。

新任教師の佐倉弥生が不良グループのリーダー・後藤龍雄に犯された。少年と級友にとって、弥生は憧れの女神だった。

元エリート自衛官・羽月数也は、法に縛られず“人の命を守りたい”という信念のもと、ボディガードとなった。

ニュースを見ていた笹村慎介は息が止まるほどの衝撃を受けた。

アパートの一室で若い女性の絞殺死体が発見された。一方、新興宗教の元本部跡にも同様の手口で殺害された女性の死体が…。

森村家に迷い込んできた猫が、いつの間にか居間でテレビを見ている。

赤坂の高級クラブ「エル・ドラド」で日本最大の組織暴力団三矢組の組長が狙撃された。

タクシードライバーの蛭間正は深夜、新宿で若い女を乗せた。

わが国最大の兵器メーカー国武重工業の本工場にある豪華接待館。接待嬢の麻利は、その“幸せの間”で消されたのか。

OLが旅先で拾った恋が地獄の入口とは。