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本好き! さんのレビュー一覧
本好き!さんのページへレビュー数342件
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南部鉄器の工房に補導委託で送られてきた少年と工房を営む親子と職人たち。彼らを通じて感じたのは親子、家族のあり方。工房の親子もそうだし、少年の両親とも、親子とは?家族とは?を著者はうまく感動的に描いてくれました。
これまで重厚なミステリを読ませてくれてきた著者だが、異なる形で胸に残る感動作を与えてくれた。その力量には恐れ入ります。今後もこのような感動への期待度がまたアップしました。 |
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三島由紀夫「豊饒の海」4部作を読んだ者は本作も読むべし!
戦闘機パイロットとして一生を捧げた、三島作品に出てくる人物と同じ名を持つ主人公。彼の性格的には感情移入はしにくいが、一貫して戦闘機に入れ込んだ彼の一生と、彼を取り巻く様々な変人(?)たち。 専門用語などはよくわからなかったが、そんなことはお構いなく没頭して読めたことに筆者の三島に対する思いをズシリと感じる。 |
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帯にある心臓の弱い方はご注意を...は決して大げさではない、まさに長江流どんでん返しの応酬!
どれも結末は予想外だが、特に「イップスの殺し屋」が最も好み。 単なるどんでん返しならよくあるストーリーだが、長江流はそこに一味も二味も付け加えてホラー色も濃くなっている。 こういった短編だと、読みやすくストーリーが入ってきやすい。 今後の期待をさらに大きくする作品。 |
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プロ野球コーチの苦悩や裏方の目立たないけど大事な働きが詳細に語られていくのは、著者ならでは。
監督やコーチ仲間、選手と必ずしもソリが合わないのに優勝できるのか?殺人事件に巻き込まれているのに試合に集中できるのか?などツッコミどころは多いが、野球ファンなら充分楽しめる作品であった。二見コーチの苦悩や監督・他のコーチ・選手との軋轢だけでも一つの作品になりうるが、そこに殺人事件を絡めて、やはり本城氏の野球小説は面白い。 ところで、タイトル「二律背反」は何とも堅苦しい。文庫化される時に改題となるか? |
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著者の作品は初読み。アートミステリーとして読むと、個人的には原田マハ作品の方が好み。強奪計画の場面は迫力あるし、絵画を巡ってあらゆる人物の描かれ方が実に巧み。ただ終盤は登場人物や場面がころころ変わって、ややこしかった。
それでも、個性豊かな作品を多く出されているし、アートミステリーであれば他の作品も読んでみて原田作品と違った面白さを発見したい。 |
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正直なところ、著者の作品にエロティックなノワールは似合わないと思う。特に前半の4作ほどはそんなシーンはなくても…と思わせられたし、明るめのアートミステリーがしっくりくるのではないか。まぁ、ある意味こういう作品群もたまにはありかな、とも思わせる。
でも、後半3作「キアーラ」「オフィーリア」「向日葵奇譚」はそんな気持ちを取り払うような快作であった。(ややエロな部分はあったけど) 「キアーラ」のような修復師を取り上げた長編を読んでみたいし、「オフィーリア」のようなとある名作を下敷きにした作品は面白いのでまた創作してほしいし、「向日葵奇譚」のような作品も、長編で読んでみたい。 |
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競馬を愛する者たちのラブコメディを描いたらこうなった、といったような実に楽しい作品。どちらかといえばライトな競馬ファン向けだが、著者らしい場面も出てくるし、おもしろくも感動的な作品でした。著者はメジロマックイーン信者か?(笑)
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シルバー川柳をテーマに、面白おかしくも身につまされるお話が7篇。明日は我が身なエピソードが笑いと涙で彩られる。どれも老後に間違いなく味わいそうなことばかりで、人ごととは決して思えない。でも約100歳のおばあちゃんが活躍する最後の「上にサバ」はなかなか感動的。
「これ読めば 老後の自分が 見えてくる」 お粗末っ!!m(_ _)m |
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大田道灌といえば、江戸築城で有名だが、応仁の乱を凌ぐ「享徳の乱」をはじめとする大乱に関わっていたことはあまり知られていない。(複雑すぎて取り上げにくいか?)そこに目をつけた著者が複雑混迷の大乱を、道灌を通じて大作を作り上げた。あまりの複雑混迷さでわかりにくいことこの上なく(一人の人間が2つも3つも名前を変える)エンタテインメント性に欠け、読了まで時間がかかってしまったが、こういった物語を完成させる、何かとこだわりをもつ著者の力量にはただただ脱帽。
歴史小説にも実績を作ってきた著者、次は誰を取り上げるか? (最後に登場する人物が意味深) |
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これまで読んだ数あるエッセイ集の中でもここまで著者の思い、強いメッセージが届くものはなかなかないのでは。想像を絶する震災の体験を通じてこれからも強く生きていこうという意志。人生のバイブル(と言っても過言ではないだろう)として、落ち込んだ時に手に取れるよう、ずっとそばにおいておこう。
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クラシック音楽の中でも最も好きな「ラプソディー・イン・ブルー」がどのように関わってくるか。楽しみに読んだが、音楽と黒人差別問題、大統領暗殺計画をむりやりくっつけた感は否めない。でも、さすがに演奏シーンは珠玉。岬のキャラも際立って神格化の領域か。最後のシーンも七里さんならではの結び方で終わってみれば全てよし。
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いつもながら著者の史実とフィクションを織り交ぜたアートミステリーはお見事。オスカー・ワイルドとオーブリー、メイベルのビアズリー姉弟の愛憎劇は読み手をワクワクさせてくれる。実際これに近い史実があったのではと思うくらいリアリティがあり、彼らを取り巻く人たちとその時代が至るところから目に見えるように描かれている。
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本題から少しずれるかもしれないが、映画好きだった私が映画から離れてしまったのは、最近はCGを使用した作品が当たり前になってきた事によるところが大きい。マチルダのような造形師たちが苦労して作成した手作り感あふれる作品に比べて、CGを用いた作品はコンピュータのボタンひとつで作れてしまう(本作にもそんな表現があったかに思うが)、もちろんそんな簡単な話ではないがそんなイメージはつきまとう。どうもその辺のイメージにつられてしまったところにその理由がある。
今後も恐らく昔のように映画を見に行く機会はほとんどないのかもしれない。本作を読んで、そんな勝手な感想を持ってしまった。 でも、物語としては最後には救われる。マチルダもヴィヴもそんな気分だっただろう。モノづくり、殊に映画の制作現場の真剣な取り組みが充分に伝わる読み応えある作品でした。 |
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実在した人物を主人公に、史実を織り交ぜながらぐっと引き込まれるミステリを創り上げてくれた。自分好みで乱歩賞の中でもトップクラスの読後感。これまで知らなかった田中古代子・千鳥親子の活躍と行末。作中、二人の存在感が素晴らしいだけに、最後は涙なしでは読めなかった。
それでも、この二人の功績を知ることができたのは大きな収穫。親子揃って夭折したのは残念至極だが、母親の古代子はもちろん、7歳というあまりにも短い人生において、子供とは思えないほどの作品を遺した娘・千鳥の功績はこれからも語り継いで言ってほしいものである。 |
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著者は史実とフィクションを巧みに織り交ぜた作品創りが実にうまい。架空の人物である加納重吉が実在していたかのように存在感を示している。
また、テオとフィンセントの兄弟愛も読み応えがある。 ただし、特に前半部分では登場人物たちに感情移入出来なかったのが残念。キャラクターが独りよがりすぎたか。後半になってようやく感動を覚えるようになった。 |
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惜しくも今年(2023年)亡くなった著者の作品を久しぶりに手に取った。限界集落を題材に生命とは?を考えさせてくれる良質のミステリー。
セリフの部分が多く、それによってストーリーを進めていくイメージが少し気になったが、徐々に真相がわかってくるにつれ、どこか現実に起きていても不思議はない気持ちにさせてくれたし、早く続きが読みたい!とわくわくさせてくれもした。事実。著者の作品はともすると(テーマ的に)地味な印象があるが、それはそれで著者の持ち味であると思う。 今後新作が読めないのは残念ではあるが、生命の重さを実感させてくれる作者に巡り合えたのは貴重な経験である。 |
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「本陣殺人事件」と並び称される本作であるが、個性的な金田一耕助と比して、由利麟太郎はその知名度といい、どうしても地味な印象が残る。でも、本作はあらゆるトリックやミステリの要素を取り入れ、鮮やかであった。コントラバスに詰められた死体というシチュエーションもとある作品からのヒントを得ているとのことで、あの時代にこれだけの作品が創れるのはさすがその名を知らぬ者はいない横溝。
しかし、横溝作品を読んだの何年ぶりだろう。読んだことのある横溝作品はいずれも金田一耕助ものであったことに今気づいた。由利麟太郎も忘れずに! |
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11編の趣の異なる短編たち。
「海」で不思議な感覚を覚え、「髪を編む」で笑わせてもらい、 「耳に残るは」で背筋を冷やしてもらった。 「御倉館に収蔵された12のマイクロノベル」で唸らせていただき、 「この本を盗む者は」のスピンオフ「本泥棒を呪う者」は最も感動をくれた編。もう一度「この本を盗む者は」を読んでみようか。 そして「緑の子どもたち」で爽やかさを感じるうちに本作を閉じた。 改めて著者のバラエティ溢れる作品群に没頭できる数日間だった。 |
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原作者・村上氏によると、実際にあった事件がモチーフになっているらしい。犬好きなら感動的な作品ではあるが、後味はあまりいいとは言えない。亡くなった当人たちの本心も分からずに第三者がきっと幸せだったろう、と考えるのはどうも…
そういったことを美化したような印象も残る。現実的なことを考えると、そんな美しい話ではなさそうだし。 |
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原田マハ版「風神雷神 Jupiter,Aeolus」との読み比べでわかる謎の絵師・俵屋宗達の作家ならではの宗達論。原田版は歴史青春小説なのに対し、柳版は本格的歴史小説といえるか。
評論的な部分もあって、史実に近いのかとも思える。それもあってかところどころに横文字が出てくるのがやや気になった。 でも、ラストに向けてドラマチックになるのはこちらが上か。 本阿弥光悦、出雲阿国、烏丸光広らとの出会い・絡みは面白かった。 |
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