■スポンサードリンク
本好き! さんのレビュー一覧
本好き!さんのページへレビュー数145件
閲覧する時は、『このレビューを表示する場合はここをクリック』を押してください。
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
数あるモキュメンタリー作品の中でも、上位にくるくらいのめりこむ感がハンパなかった。
「出版禁止」シリーズの中でもトップクラスだろう。取材者の手記形式がモキュメンタリーの面白さをさらに高めているし、長江氏の手腕が花を添えてもいる。 ほどよくオカルト的要素が盛り込まれ、期待を裏切らない読後感であった。 次回の「出版禁止」、楽しみがまた増えました。 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
馬主や調教師と騎手の間を取り持つエージェントの仕事とその苦労がよくわかる。騎手同士の駆け引きやお互いに抱いているもの、そんな人間模様がうまく出ていたと思う。勉強になったし、競馬に関わる人たちの苦労と勝ったときの喜び、敗れたときの悔しさなどがよく伝わってきた。
|
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
震災を経験している著者だけに、震災の被害を受けた登場人物や状況の描写はピカイチ。被災者の恐怖感、絶望感がよく出ていたのは著者ならでは。今までの著作からも期待どおり。
ただそれ以外の部分はよくあるミステリのストーリーになっていた感があったのは少々残念。 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
さすが鬼才と呼ばれるだけあり、最後まで惹き込まれた。高校での銃乱射事件を題材に、主人公は?彼の唯一の友人は?と次の展開が予想できないほど。後を絶たない銃乱射事件に警鐘を鳴らす作品ともいえるか。これまでも他の作家にはない独特の世界を楽しませてくれた著者。今回も打ちのめされた。次回作はどれだけ鬼才ぶりを見せてくれるか?
|
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
ノンフィクションとフィクションを巧みに織り交ぜて、競馬史の勉強ができる、競馬ミステリーとも競馬歴史小説ともいえる作品。終盤は競馬の面白さ・奥深さを感動的に伝えてくれる。
実際にこんなローテーションで走る馬がいたら見てみたいけど、現実には不可能でしょう。フィクションとしては面白く読めた。文庫版の細江純子さんの解説が花を添えてくれている。今後の競馬がどのように発展していくか、楽しみをもたらしてくれた一作。 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
「名前」というものに大変興味があり、私自身とある人気アーティストと同姓同名ということもあって、犯罪者と同姓同名な人たちがどんな思いをもっているのか?と、面白く読ませてもらった。ともすれば複雑でややこしくなるものをわかりやすく描いているいるのも好感が持てた。
また、少年法や容疑者への対応などの問題点も取り上げられ、日ごろ疑問をもっていることも考えさせられたのは共感。 短編「もうひとりの同姓同名」も短編ならではの内容でGood! |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
大御所作家2名によって厳選された珠玉の短編集。
特に考古学を題材にした作品は、清張氏の真骨頂ともいえるのでは。どの作品も読みやすく、情景が浮かびやすく、まさしく清張作品入門編としても読みやすいと思います。 掉尾を飾る有名な「天城越え」(アンチ伊豆の踊子ともいわれているようだが)は、それにふさわしい作品でした。 当短編集を選択されたお二人に感謝を伝えたいと思います(なんて大げさかな?) |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
カミーユ・ヴェルーン警部シリーズ3部作の最終章。
前2作に比べると、ややソフトではあったが、期待を裏切らない展開で、訳者のうまさも相まって3作読み切って満足感に浸された。 当シリーズは完結とのことだが、何らかの形でまたヴェルーヴェンに会いたいものである。 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
テーマ的に地味で固いところはあるが、著者の巧妙さで政治家の裏の部分が見えかくれさせてくれる。田舎町のダム建設に係る選挙戦と政治家秘書の監禁事件がどう関わってくるか、読み進むに従って真相が徐々に分かってくるが、そうきたか!と納得の結末。リアリティあふれるストーリーだけに、読後はきっと政治家がさらに信用できなくなること間違いないだろう。
|
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
記憶に新しい安倍晋三元首相銃撃事件がモデル。実在の個人名や団体名が出てきて、事件の経緯も実際に合わせているところもあるが、作品自体はフィクション。真相に近いと思われるところはあるけれども。終盤は全くのフィクション(だろうけど)で、却って安心した。これが全てフィクションだったらよかったのにという読後感。
当事件は、首相と宗教団体との癒着を明らかにすべく、容疑者がその風穴を開けるべく事件を起こした、そして政府が慌てだした、という点ではざまあみろ感さえ覚えたが(もちろんこんな事件など起こしてはならないが)、現実のところ、政府は国民のために、というのは建前で自分たちのことしか考えていないことが改めて明らかになったと感じた事案だった。 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
P.ルメートルのデビュー作、カミーユ・ヴェルーヴェンシリーズの1作目であり、「その女アレックス」より遡る作品であるが、「その女〜」より後でも違和感なく読める。
現実に出版されているミステリ小説の犯罪をそのまま実行するという設定がいいし、デビュー作にしてこの展開はまさに脱帽!引用されている現実に出版されている小説は、かなり古めの作品のようだが、できればそちらも読んでみたい。 そして「傷だらけのカミーユ」も大いに期待できる。 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
上賀茂神社近くに移転した鴨川食堂、懐かしい地名が随所に出てきて、はからずも東本願寺と上賀茂神社周辺には縁がある自分にとっても惹き込まれるエピソードばかり。特に「牡蠣フライ」は自分の過去を思い出させ、優しい気分になる一編でした。
|
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
乱歩と横溝を中心にノンフィクションとフィクションを織り交ぜ、二人の作品の特徴を活かしたようなミステリ作品。2人が現実に起きたかのような事件に巻き込まれるスリリングなストーリー。本作のトリックはまさに両者の作品を足して2で割ったような、1冊で2度美味しい趣向か凝らされたようなものになったような気がした。また、終章は2人の半生と作品の歴史を復習するような内容にもなっており、最後まで楽しめた。
|
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
著者のデビュー作にして、みごとな野球小説とミステリの融合。本作が著者の野球ミステリの原点、さすが元記者だけあり、野球をここまで掘り下げた作品はそうはお目にかかれないだろう。野球小説かと思えばあらぬ方向へ物語が進み、殺伐とした場面が現れ、かと思えば野球の真髄ともいえるセリフが登場、謎の「ジャスティン・キング」なるスター選手の正体を探る記者の動向などサスペンスフルなストーリー。
これが著者の野球小説の原点か、と唸らされた。 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
音楽業界のお仕事小説ともいえる、これまた著者の新境地。新人バンドの売り込みに駆け回る主人公。かつては人気を誇ったアーティストの人気を再び呼び戻す仕事と並行して情熱を燃やすのは頭が下がる思い。音楽に興味深い者にとっても感慨深い作品だろう。全体を通して残る謎がわかると、感動せずにはいられなくなるかも。
でも、音楽に興味があってもそれを仕事にしたいとは思わなかったのも事実。 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
予想を覆される究極のサスペンス。前半は背筋が寒くなるほど残虐な描写が続き(カミーユのキャラがそれを和らげてくれるが)、後半の取調べシーンはもう目を離すことができないほど物語に没頭してしまった。数々の賞を獲っただけのことはある。このシリーズはコンプリートしてみたくなること必至。
|
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
三島由紀夫「豊饒の海」4部作を読んだ者は本作も読むべし!
戦闘機パイロットとして一生を捧げた、三島作品に出てくる人物と同じ名を持つ主人公。彼の性格的には感情移入はしにくいが、一貫して戦闘機に入れ込んだ彼の一生と、彼を取り巻く様々な変人(?)たち。 専門用語などはよくわからなかったが、そんなことはお構いなく没頭して読めたことに筆者の三島に対する思いをズシリと感じる。 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
帯にある心臓の弱い方はご注意を...は決して大げさではない、まさに長江流どんでん返しの応酬!
どれも結末は予想外だが、特に「イップスの殺し屋」が最も好み。 単なるどんでん返しならよくあるストーリーだが、長江流はそこに一味も二味も付け加えてホラー色も濃くなっている。 こういった短編だと、読みやすくストーリーが入ってきやすい。 今後の期待をさらに大きくする作品。 |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
プロ野球コーチの苦悩や裏方の目立たないけど大事な働きが詳細に語られていくのは、著者ならでは。
監督やコーチ仲間、選手と必ずしもソリが合わないのに優勝できるのか?殺人事件に巻き込まれているのに試合に集中できるのか?などツッコミどころは多いが、野球ファンなら充分楽しめる作品であった。二見コーチの苦悩や監督・他のコーチ・選手との軋轢だけでも一つの作品になりうるが、そこに殺人事件を絡めて、やはり本城氏の野球小説は面白い。 ところで、タイトル「二律背反」は何とも堅苦しい。文庫化される時に改題となるか? |
||||
|
||||
|
|
||||
|
||||
---|---|---|---|---|
競馬を愛する者たちのラブコメディを描いたらこうなった、といったような実に楽しい作品。どちらかといえばライトな競馬ファン向けだが、著者らしい場面も出てくるし、おもしろくも感動的な作品でした。著者はメジロマックイーン信者か?(笑)
|
||||
|
||||
|