逃亡者は北へ向かう

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初版刊行(参考)
種別
長編
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3,237回
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あらすじ

2025年02月27日 逃亡者は北へ向かう

震災さえなければ、この人生は違ったのだろうか? 大震災直後に殺人を犯し、死刑を覚悟しながらもある人物を探すため姿を消した青年。自らの家族も被災した一人の刑事が、執念の捜査で容疑者に迫る。壊れた道、選べなかった人生ーー混沌とした被災地で繰り広げられる逃亡劇! 『孤狼の血』『盤上の向日葵』の著者が地元・東北を舞台に描く震災クライムサスペンス。(「BOOK」データベースより)

評判

逃亡者は北へ向かうの評価:

8.50/10点 レビュー 2件。 B ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点8.50pt

逃亡者は北へ向かうの総合評価:

7.48/10点 レビュー 40件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全2件 1〜2 1/1ページ
No.2
(8pt)

震災は想定外だが、人生は選択の積み重ね。想定外はない。

2023〜24年に週刊誌連載された長編小説。東日本大震災に見舞われた東北を舞台に、自然災害と殺人事件を重ねて人生とは何かを問うヒューマン・サスペンスである。
大震災から2週間後、岩手県の小学校体育館に立てこもった22歳の真柴は一般人と警官、2名を殺害し逃亡中だった。真柴は体育館に避難していた被災者たちと、それとは別に男児を人質にとっており、未曾有の災害による混乱に殺人犯の逃亡という不安が重なることを嫌った警察上層部は警視庁SATを派遣し、事件の早期解決を決断した。
真柴が殺人犯として逃亡することになった経緯を中心に、地元署の警部補・陣内をはじめとする被災者のそれぞれのドラマを絡め、濃厚な人間ドラマが展開されるストーリーは力強く、ページを捲る手が止まらない。なぜこんなことが起きたのか、あの時、別の選択をしていたらどうなったのか、大災害の前では人間は無力なのか。災害を生き延びた者、親族を亡くした者、様々な人物像に感情移入してしまう吸引力がある作品である。
震災の被害の有無に関わらず何かしら心に響く傑作であり、多くの方にオススメしたい。

iisan
927253Y1
No.1
(9pt)

逃亡者は北へ向かうの感想

震災を経験している著者だけに、震災の被害を受けた登場人物や状況の描写はピカイチ。被災者の恐怖感、絶望感がよく出ていたのは著者ならでは。今までの著作からも期待どおり。
ただそれ以外の部分はよくあるミステリのストーリーになっていた感があったのは少々残念。

本好き!
ZQI5NTBU

Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.38
(5pt)

読み応えあり

直木賞候補作を全て読んだが、本作が最もよかった。これにあげてもよかったのでは?
逃亡者は北へ向かう Amazon書評・レビュー: 逃亡者は北へ向かうより
4103561319
No.37
(4pt)

子供はなぜ懐いたのか。

柚月裕子さん、今回の作品は大丈夫かどうか。直木賞候補作ということで。多分、期待できるはず。東日本大震災の裏で起こった殺人事件をめぐり、逃げる加害者と追う刑事。加害者が運が悪く人を殺めて、同情の余地はあるが、それは読み手しか分からない。複雑な気分になった良作でした。
逃亡者は北へ向かう Amazon書評・レビュー: 逃亡者は北へ向かうより
4103561319
No.36
(4pt)

救いのない人生

どうして自分には幸せがやってこないのか
胸が詰まるような話でした
逃亡者は北へ向かう Amazon書評・レビュー: 逃亡者は北へ向かうより
4103561319
No.35
(4pt)

展開が面白い

面白い
逃亡者は北へ向かう Amazon書評・レビュー: 逃亡者は北へ向かうより
4103561319
No.34
(4pt)

誰のせいでもない。その時々で道を選んだのは自分だ。

子供の頃の生い立ちが、殺人の要因になるのか?というテーマが多いなぁ。
 福島の大震災に絡めての物語。ちょっと、あざとい感じもする。
 主人公は真柴亮。22歳は、3月11日東日本大震災の3日後、福島県さつき市で殺人事件を起こした。相手は、半グレの男で、逆恨みされ、揉み合ってナイフが相手に刺さったのだ。その現場を真柴は逃亡する。その翌日、逃亡先の会津市で警官に職務質問されたことで、またしても揉み合い、警官の持っていた銃が警官にあたってしまい死亡させる。2件とも、真柴には殺意はなかった。しかし、二人も殺人したことは、凶悪犯として指名手配される。その場で、人を殺したにもかかわらず自首せず、北に逃亡する。なぜ、真柴は北に向かったのか?

 真柴亮の生い立ちは、まさに親ガチャだった。真柴亮はおじいさんの惣一に育てられた。母親は、亮を産んで離婚し、惣一の家で育てていたが、子供の頃に亡くなった。おじいさんの惣一は、孫の亮を育て、亮に、「お前の親父は酒を飲んで、スピード違反をして、人を撥ねて殺した。お前の父親は人殺しだ」と言い続けた。父親の話はおじいさんからしか聞けなかった。亮は、ひどい父親だと刷り込まれた。その交通事故には、理由があった。でも、飲酒運転は許されない。
  
 中学生の亮は、図書館で、『飲酒運転ひき逃げ女性死亡』と言う記事で、父親の名前を見つけ、おじいさんの話は、本当だったと知った。そして、おじいさんが「お前は酒を飲むな」と言われたことを守り、酒を飲まない決意をした。おじいさんもなくなり、児童養護施設に預けられた。18歳の就職するときに、身元保証人を父親を探した。父親は生きているらしいことはわかった。しかし、父親はもういないと決め、保証人は施設長にお願いした。

 亮は、社会人になり、職場の先輩に人付き合いが悪いと言われ、飲み屋にしかたがなくついて行って、半グレに絡まれ、喧嘩となる。それがもとで仕事を辞めさせられた。その上、地震で半グレの男が亡くなったことで、逆恨みされ、弾みで刺してしまった。逃走中に、職務尋問の警察官を誤って銃殺した。とにかく、北に逃げるのだ。

 生い立ちが、悪かったので、殺人者になる。父親が殺人者なので、殺人者になるというテーマだ。
一方、真柴亮を追いかける刑事の陣内は、震災で子供が行方不明になっていた。妻からは、娘を一緒に探すように言われるが、凶悪犯を追いかけることで精一杯だった。妻からは、娘と仕事のどちらが大切なのか?と問われた。まったく、妻から言われていることは、難しい選択だ。陣内は、真柴を追うことに専念する。娘が夢にまで現れる。お父さんは私を助けにこなかった。

 真柴は、とある空き家に入り込むと、一人の子供を見つける。直人という無口な5歳くらいの男の子だ。直人は、真柴寮に懐く。その場に置いておこうとするが、離れずついてくる。そんな直人に心を通わせ、逃げ終わったら、直人と一緒に生活できたらいいなとさえ思う。真柴は、ひき逃げした父親の手紙から、父親のいる病院に向かうのだった。しかし、その病院は津波にあって、父親は行方不明になっていた。

 亮は、「俺は誰かに愛されたのか。誰かに求められ、必要とされたのか。俺はこの世に生まれてよかった人間なのか。それがわからないまま死ぬのはいやだ」と心の中で叫ぶ。

 真柴は、追い詰められ、直人と一緒に避難所に立てこもる。そこで、何が起こったのか?
 真柴は、父親がなぜ交通事故を起こしたのか?その日は、真柴の誕生した日だった。そして、なぜ離婚したのか?亮のためを思っていたのだ。亮は、父親に会うことができたのか?亮は、父親の手紙を読んだ。

 亮は、「誰のせいでもない。その時々で道を選んだのは自分だ。これは、なるべきしてなった結果だ。俺は、とてもひどいことをしたんだ。その罪を償わなければならない」と自分を受け入れる。
逃亡者は北へ向かう Amazon書評・レビュー: 逃亡者は北へ向かうより
4103561319

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