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本好き! さんのレビュー一覧
本好き!さんのページへレビュー数342件
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この文体から、おそらく乱歩賞史上まれにみる「奇書」に挙げられるのでは?と読み進めていくと、なるほど幻想的でリアリティからは一線を画すストーリーで、好き嫌い・賛否両論別れそうな内容ではありますが、全体的にはきちんと折りたたまれていて読みやすかった。
確かにリアリティはなく、劇画的ではあるが、描き方は非常に丁寧。この類の作品にありがちな難解さは全くないと感じた。 乱歩賞作品の中ではやや異質かもしれないが、それでもやはり乱歩賞なんですね。 次回作が期待できます。 |
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関西人にとって「グリコ・森永事件」は昭和の未解決事件の中でも最も衝撃的で記憶に残り続けるものだと思いますが、それをモデルに極力史実に基づいて書かれた本作、かなり読みごたえがあるし、どこまでが史実でどこまでがフィクションか、見極めながら読むのも面白いでしょう。結構真相に近づいてたりして。
塩田さんの作品はデビュー作「盤上のアルファ」などに比べると、はるかにシリアス度が増していて(ところどころには笑いを誘うフレーズも出ては来るけど)今後の方向性が楽しみです。 描写としては少しセリフによる説明が冗長だったかな。 ps.「ギンガ・萬堂」のネーミングはともかくとして、道頓堀名物「ギンガの看板」には正直笑えました。 |
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第2次大戦中のドイツ軍といえば、ともすれば悪者扱いされてしまうでしょうが、あえて主人公にもってきて
時の首相・チャーチルの誘拐計画を企てるという痛快冒険小説です。 特にシュタイナ中佐やデヴリン、ジョウアナ・グレイといった魅力的な登場人物が物語を際立たせてくれている。 戦争モノが苦手な人でも、彼らの人物像に酔いしれながら読むのもオツなものでしょう。 冒頭と最後の章で著者であるヒギンズが彼らの墓所を取材する設定もそうだし、結末そのものも(ドイツ軍のことだからどいなるか予想はつくが)格好イイ形で迎えます。 「完全版」では、登場人物の詳細が追加されており、初めて読むならコチラをオススメします。 |
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移動デリがこの小説の象徴となっていて、終盤の意外な展開に驚くことに。全体的に異様に軽い内容なのには少々辟易ぎみで(キャラ設定など)重厚な作品が好みの私めにはツライものがありました。でも最終盤においては、グッとくるところもあったのでまぁよろしいかと。
それにしても、イマドキの中学生ってここまで大人びているものなの!?(・◇・)アヤヤー |
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岬洋介の高校時代のいわゆるエピソード0。
ピアノの演奏シーンはまさしく珠玉の演奏を聴いているようで、このシリーズのひとつの見せ場・読みどころで、曲を聴きながら読むことをオススメします。 しかし、肝心要のミステリの部分は音楽とは全く関係ないところにあるのが残念(´-`) なんだか音楽ミステリでなくても、1作の物語が出来そうで、それこそ'どこかにベートーヴェン'が挿入されているような印象。 次回作に「もう一度ベートーヴェン(仮題)」があるそうで、そちらを期待しましょう。 |
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前半は遊園地で働くパルたちのいわばお仕事小説となっているが、後半はその遊園地に起こる何やらきな臭い事件が展開していき、登場人物に関わる謎が提起されていきます。夢の世界である遊園地に起こる事件、そして彼らに隠された謎とは?
パニックに陥りながらも、事件に正面から立ち向かうパルたちの勇敢さに力をもらえます。 結末としては、注文をつけたい部分もあるが特に後半は一気読みだったし、分かりやすかったのでよしとします(^-^) |
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”少女”にまつわる作品を集めた短編集。著者の作品は、その文体から欧州を舞台にした翻訳調の小説がよく似合っていると思う。
とくに表題作は格調高い文体ではあるが、おどろおどろしいホラー小説のような要素を含んだ、短編ながら読み応えあるものとなっている。中には表題作に比べるとややトーンダウンの感があったりするが、それぞれに趣向が凝らされており、著者の腕の確かさを感じます。収録作品の中で表題作以外ではやや長めの「氷の皇国」は、著者の特徴がよく出ていると思います。 |
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科学ジャーナリストである著者が、科学的側面から「歴史」を検証した前2作(アンティキテラ、ツタンカーメン)とは打って変わって、医学的見地から「心の医療」を検証。
偽薬やらスピリチュアルやら催眠術やら...で病気や怪我がどこまで癒されるのか? そういったもので治癒が見込めるのなら、医者はいらないのでは? 本書から思い出した言葉・・・医者や薬が病気や怪我を治すのではなく、治す手助けをするもので、 治癒に至るかどうかは患者しだい。改めてその言葉の意味をかみしめた。 |
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’会議’をテーマにした連作短編の体裁をとりながら、その奥底に大きな本題が練り込まれている。池井戸作品ならではの巧みさが見事です。
一番はリアリティ度。丁度同時期に現実に隠蔽が明るみになった事件があっただけに、仮に本当にあった話といわれても違和感がないだけに、ある意味恐ろしさをも感じてしまいました。どこを取っても揺ぎのない世界がここにはあります。 |
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家族のあり方について考えさせてくれるハートフル・ミステリ。改めて著者の立ち位置が確認できる。
主人公の女子大生に親身になって調査を進める元刑事や彼女の母親は存在感充分。 表紙の金魚鉢や、作品中頻繁に出てくる食べ物の描写も重要な意味をもっています。 文庫版巻末の医学博士・本多京子氏の解説に感動★ |
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パブロ・ピカソの名画を巡り、戦争・テロをテーマに、フィクション・ノンフィクションを交えたストーリーがむしろ心地よく展開されます。実在の人物・架空の人物のバランスもGood!
ピカソの人間性がよく出ているし、1940年前後の章と21世紀パートの章の両方に出てくる人物(架空の人物ですが)のキャラもいいですね。 絵心のない私ではありますが、表紙にもなっている「ゲルニカ」を、これまではピカソの代表作程度の認識しかなかったのが、作品の裏に刻まれた彼の思いが十分伝わってきました。 原田氏のアートミステリーはお手のものですね。(某TV番組での解説も堂にいってるし。) 第3作目もあるのでしょうか、期待です。 |
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あの名作へのオマージュとして、哀しくも美しい作品にめぐりあいました。
まだ小学生の身でありながら、身寄りをなくし、どこか大人びていて、でも周りを明るくしてくれる少女のセリフが泣かせます。そして... 不幸にも事件の当事者になってしまったアンナをめぐって駆けずり回る友人たちの優しさ。 この友情あふれる行動にも胸を打たれます。 全体的に地味な展開ではあっても、どこからか光がさしてやさしく包んでくれている、そんな作品です。 それにしても女性の登場人物の多さよ。 |
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食品偽装やBSE問題とミステリ(警察小説)を巧みに絡めた快作。
田川刑事はじめ、人物のキャラ設定もうまくいってます。 現実社会で起きても不思議でない、いや実際起きているこういう事件がいつになっても収まらない事実にただただ驚愕。 著者の切実なメッセージも伝わってきます。 今後も起きてしまうであろう、こういった食に絡む事件。 なんとかフィクションの世界だけにとどめてほしいものですが、起こしてしまうんですねェ、これが。 |
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警察小説の教科書のような感想を持ちました。本宮と優子のコンビも可もなく不可もなくといったところか。
著者の作品といえば、「盤上のアルファ」や「女神のタクト」などのコミカルである目標に向かって突き進む青春小説のイメージがあり、そちらの路線の方が合っているのではと思うのですが、いかがなものでしょう。 本作はこれはこれでストーリーもしっかりしているし悪くはないですが、このレベルなら他の作者で楽しめるし... |
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戦場における若い兵士たちのイキイキした様子が大変好ましく感じました。
逆に、文章の平易さやセリフの軽さが影響しているのか、戦争の悲惨さがイマイチ伝わってこなかった のも事実。戦死した兵士たちの目を覆いたくなる状況が描かれている部分もあるにもかかわらず。 でも、女性にして戦争をテーマにした小説でここまで描けるのはさすがのひとこと。 今後の活躍が期待されます。 |
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父親に警察官をもつ同士の幼なじみが全く正反対の人生を歩む。前半はそんな二人の半生を、後半は13年の月日を経て起きる事件解決までの経緯をオーソドックスに語られていく。
最後はどんでん返しも待っていますが、典型的な警察小説といったところでしょうか。 著者特有のハートウォーミングさもあり、京都を舞台にしていることで(警察の闇の部分を見せつけられはするものの)、どこかホツとさせてくれるほっこりなミステリです。 太秦の映画村でのシーンは興味深いものがあります。 |
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荒唐無稽な設定ながら(少なくとも現代においては。。。)、なかなかに読ませるものがあり、さすがはクライトン(&プレストン)。
ミステリに不可欠な謎・起承転結・どんでん返しが用意されているし、訳の酒井さんとのコラボも(これが最後になるわけだが)読みやすさ満点です。 そりゃ、クライトン未完の作品をプレストンが引き継いだということで、クライトンならどう書いたか、という議論は出てくるでしょうが これはこれでひとつの作品として納得のいく内容であったと思います。 マイクロワールドにおける昆虫や植物の描写は結構エグイながらもすばらしい描写! |
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個人的には、警察やヤクザが前面に出てくる小説はニガテなのですが、その考えを覆してくれるほどの内容でした。
ヤクザとの癒着疑惑のある大上刑事やその下で働く日岡刑事もそうですが、ヤクザ側の面々、居酒屋「志乃」の女将も 魅力的です。 そして何よりも、柚月作品の代名詞ともなっている”骨太”が感じられる反面、所々にあぁ、女性作家だな~と思わせる 丁寧な描写も見受けられ、この手の小説では初めてと言っていいくらい感動しました。 もちろん、どんでん返しも忘れてませんしね。 ますます次回作以降が楽しみです。 |
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ドラマ版はストーリーはともかく、キャスティングがメチャクチャ。
その点、原作は思ったとおりのイメージで読み進められるし、ストーリー・人物描写がしっかりしている。 池井戸作品の面白さは、リアリティが十分なのと、ワクワクさせてくれる確かなストーリー展開。 ”ロケット編”も十分楽しめたが、”ガウディ編”もそれに負けず劣らず、今年読んだ作品の代表作といえるほど 文句のつけようがない作品です。 |
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東京に棲みつく地霊というキャラクターを借りて、東京における近現代史をひもといていく、
架空の人物・物事も出てくるが、ちょっとした東京史といった風情ですが、 全体に流れているテーマはもっと奥深いものがある。 帯にあるような一気読みとまでは行かなかったが、なかなか読ませる内容でした。 現代に起きたサリン事件や秋葉原通り魔事件まで地霊が関っているなんて、これが本当なら東京はまさに破滅の一途にある!?と背筋が寒くなったが、さまざまな悲惨な事件が地霊のせいなら、これはもう末期的症状なんでしょう。 6人の人物は例外なくイヤなやつらでしたが、そもそも地霊はこういう輩を選んで乗り移っていったんでしょうね!? |
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