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たこやき さんのレビュー一覧

たこやきさんのページへ

レビュー数159

全159件 121~140 7/8ページ

※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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No.39: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

転迷 隠蔽捜査4の感想

順番に読んできましたが、痛快と言うか、ロマンと言うか・・・・。
実際には竜崎さんのような人はいないだろうし、こんな人が本当にいたら世の中もう少しましになっているのではと思うのですが、実際にはこの話にも書かれていたように『役人は責任という言葉は嫌いだが、過去の事例と言う言葉は大好きだ・・・』とあったように、現実はそんなお役人ばかりなのでちょっと御伽噺のようになっていますが、他ではあまりみられないキャリアで警察署長が主人公と言う珍しい設定を、とても巧みに表現されてると思います。
とにかくサクサク読めます。
現実離れしてますが、読んでいてとても楽しいのでまた続きが出れば読みたいですね。
転迷: 隠蔽捜査4 (新潮文庫)
今野敏転迷 隠蔽捜査4 についてのレビュー
No.38: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

贄の夜会の感想

物語の構成とか人物描写とか、とにかく非常に面白かったです。
比べるのは申し訳ないのですが、これの前に読んでいた逢坂剛さんの『百舌シリーズ』もやはり同じように公安がからむ警察小説なのですが、サスペンスとしてもハードボイルドとしてもこちらに軍配が上がりました。日本では欧米ほど多くないサイコ系のエンターテイメントですが、犯人の背景や実際にあった事件なんかを巧みに盛り込みながら、被害者の遺族の気持ちを問いかけるような内容も秀逸です。
結末がなんとなく想像できてしまったのでマイナス1ですが、読後感は良かったです。
贄の夜会〈上〉 (文春文庫)
香納諒一贄の夜会 についてのレビュー
No.37: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

よみがえる百舌の感想

百舌シリーズの4作目。読み出すとやめられないです。
ただ、これだけ読んでも状況がわかりずらいので、1作目から順番に読まないと面白さも半減してしまいます。
それにしても設定は相当極端ですね。小説だから面白いと思って読めますが、津城警視正の人柄がちょっとありえなさすぎで(これは2作目以降特に感じますが)つっこみを入れたくなります。
ちょっと人を殺しすぎな気がします。まあ美季さんの百舌対抗策もちょっとありえませんが。
警察の腐敗を書いた小説はけっこうありますが、純然たるエンターテイメントとしてならとても面白いと思います。
よみがえる百舌 (集英社文庫)
逢坂剛よみがえる百舌 についてのレビュー
No.36: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

カディスの赤い星の感想

ヨーロッパの歴史はあまり詳しくないので、歴史的な背景も含めて非常に良かったです。
ぐんぐんと引き込まれていきましたが、サントスが関係してきた登場人物についてはなんとなく予想がついてしまいました。かなり劇的すぎるきらいはありますが、それでもさすがに賞をとるだけのことはあるなあと思いました。政治的なことに対する日本人の感覚とヨーロッパ人の感覚の違いは秀逸で読み応えがありました。

▼以下、ネタバレ感想
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新装版  カディスの赤い星(上) (講談社文庫)
逢坂剛カディスの赤い星 についてのレビュー
No.35:
(7pt)

テスタメントの感想

ブラジルのパンタナル湿原の描写はすごくよかったです。
写真で見ましたが、実際物語のよう方法でしか行けないんだろうなあと思いました。
しかしフェランの6人の相続人達と、レイチェルの対比はあまりにも極端すぎると言うか、話の中にもありましたが、そもそも父親であるトロイ・フェランと言う人が一番最低な気がします。
ネイトの再生についてはなかなか好感がもてましたが、宣教師として未開の部族にキリスト教を広めると言うのも、なんだか西洋的な押し付けに思えてしまいます。
彼らからすれば、何もしないでほっといて欲しいのでは?
非常にアメリカ的な小説でしたね。
テスタメント〈下〉 (新潮文庫)
ジョン・グリシャムテスタメント についてのレビュー
No.34: 5人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

ハサミ男の感想

最初タイトルがこれなんで、どんな話??と思っていたのですが、殺人犯の一人称と言う非常に斬新な語り口で、あっという間に読んでしまいました。
事件の内容のわりには凄惨な描写もなかったし、犯人の意外性に、途中で疑問に感じたところもすんなり納得できました。






▼以下、ネタバレ感想
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ハサミ男 (講談社文庫)
殊能将之ハサミ男 についてのレビュー
No.33:
(8pt)

氷結の森の感想

マタギの話かと思っていたら、ちょっと違いました。
どちらかと言えばハードボイルドなのでは?と思います。
先住民族としてはアイヌだけかと思っていたのですが、いわゆる北方領土にはそれぞれの先住民族が生活していたのだと始めて知りました。
主人公の矢一郎があまりにも完全無欠のヒーローのごとく、ストイック過ぎるのはどうかとも思うのですが、歴史的背景や戦争の現実はかなりリアリティーがあって、歴史を知ると言う意味でも読み応えがありました。
それにしてもロシアと日本でいつまでも解決しない北方領土の問題ですが、これを読んでいるとそのどちらにもそんな厚かましいこと言えないんじゃないかと思ってしまいます。
氷結の森 (集英社文庫)
熊谷達也氷結の森 についてのレビュー
No.32:
(9pt)

路上の弁護士の感想

これの前に原告側弁護人を読みました。こちらは正義感あふれる新人弁護士が大手法律事務所を訴える話だったのですが、こちらは新人弁護士の活躍と言うより運に助けられて(と言うか判事が活躍しただけ?)と思えるような話でいまいちだったのですが、『路上の弁護士』はなかなかよかったです。ミステリーではありませんが、主人公のマイケルがある事件をきっかけに、ホームレスの人達のための無償の弁護士として人生をやりなおす物語ですが、変化していく過程とその人物描写が非常によかったです。
アメリカのホームレスって日本の比じゃないんだなあと改めて思いました。
モーディカイと言う黒人の弁護士さんの言葉がすばらしいですね。物欲、金銭欲にいつもどこかで支配されているのは日本も同じで、多くのことを考えさせられました。
最後に大手法律事務所の最高責任者のアーサーが、マイケルのもとを訪れてくるエピソートでこの物語が終るのがすごくよかったです。
路上の弁護士〈下〉 (新潮文庫)
ジョン・グリシャム路上の弁護士 についてのレビュー
No.31:
(7pt)

パートナーの感想

アメリカの訴訟制度?って日本とはかなり違いますね。
実際にはこんなに上手くいくわけではないでしょうが、アメリカでは有りうるのかも・・・と思わせるものがありました。
けど、最後がやっぱりなんとなく納得できないと言うか、解説にも賛否両論とありましたから同じことを思っている読者の方はたくさんいるんでしょうけど、全編を通して描かれたエヴァの人物描写と結末が、どこかずれている気がしてなりません。まああれはあれで有りなのかもしれませんが。
パートナー〈上〉 (新潮文庫)
ジョン・グリシャムパートナー についてのレビュー
No.30:
(7pt)

相剋の森の感想

『邂逅の森』の3,4世代後の物語として書かれています。
圧倒的な自然に対峙する迫力は『邂逅の森』には及びませんが、今の状況がよくわかります。
また、生きること=食べることとはどう言うことなのかを深く考えさせられます。
小説ですからもちろんフィクションですが、マタギがマタギとして生きていけなくなっている状況は、寂しいものを感じてしまいます。

相剋の森 (集英社文庫)
熊谷達也相剋の森 についてのレビュー
No.29: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

邂逅の森の感想

ミステリーではありませんが、すばらしかったです。
過酷な自然の中で生きる人たちの力強さ、自然に対する謙虚さや真摯な行いには、本当に感動します。
全てではないでしょうけど、東北に生きる人はみな我慢強く、働き者なんではと思ってしまいました。
頭領の善次郎さんが、マタギをやめて富治と再会して語った言葉に、作者の思いがこめられているのかなと感じました。
それにしても山の描写がすばらしいです。
東北の温泉に行きたくなりました。
邂逅の森 (文春文庫)
熊谷達也邂逅の森 についてのレビュー
No.28: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

カラスの親指―by rule of CROW's thumbの感想

他の方も書かれているように、すごく爽やかな読後感です。
テツさんのキャラクターがいいですね(イルカみたいな顔ってのがどんなのか微妙に想像しにくいですが)
最後のどんでん返しには驚きました。


カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫)
道尾秀介カラスの親指 by rule of CROW's thumb についてのレビュー
No.27:
(5pt)

川は静かに流れの感想

淡々と描かれる、崩壊していく家族の物語ですかね。
一応謎はあって、ラストに向かって本当の犯人がわかるのですが、なんだか救いのない話です。
スッキリ感がないです。
過去の事件のことがあまりにも省略されすぎてるし、アダムがどう言った経緯で無罪になったのかとかも全然わからないし・・・まあアメリカは高額弁護士雇えば勝てるようなとこありますけど・・・それならそれでその時点でもっと真犯人を追及できてたはずだし、中途半端さが残ります。
ミステリーとしても家族の物語としても、どっちつかずの感が否めないです。
なんにしても父親は最低です。
川は静かに流れ (ハヤカワ・ミステリ文庫)
ジョン・ハート川は静かに流れ についてのレビュー
No.26:
(9pt)

漂泊の牙の感想

東北の風景描写が秀逸で目に浮かぶようでした。ロマンですね~~!
主人公の生い立ちはかなり悲惨で、奥さんも気の毒としか思えないような話ですが、その奥にある物語がフィクションでなく実話であればいいのにと思ってしまいました。
ミステリーとしても申し分なく面白かったです。
ただ恭子さんが(スキーはできるのかもしれないけど)大した経験者でもないのに雪山へ1人で入って地図だけで目的地にたどり着くと言うのは、ちょっとできすぎかと思ったのでマイナス1です。

▼以下、ネタバレ感想
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漂泊の牙 (集英社文庫)
熊谷達也漂泊の牙 についてのレビュー
No.25:
(5pt)

クリスマスのフロストの感想

主人公のフロストは人間臭くて、なかなか個性豊かな人物で、ストーリーの展開はそれなりに面白いのですが、事件の解決に向けては直感ばかりがたよりで、あまりにも都合よくできすぎてる感じがします。
論理的な部分がほとんど無いと言うか、悪い人ではないんだけどちょっと共感しずらいです。
いいところもあって、有能なのかもしれないけど逸話にしろジョークにしろちょっとうんざりするところがあります。
まあ小説なんだから何でもありかもしれませんが、背景や解決に至る過程が勘ばかりで解決してしまわれると、キャラの設定がユニークなだけに面白さも半減してしまいます。
クリスマスのフロスト (創元推理文庫)
No.24: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

ねじれた文字、ねじれた路の感想

ミステリーを好んで読む方には、前半は退屈かもしれません。
ミステリーと言うよりも、2人の男性の青春?小説のような気がします。
最後はなかなかグっとくる良作ですが、謎解きとかスリリングな展開とかはありません。
でも、アメリカの南部のほうの田舎の情景は手に取るようにわかります。

差別や偏見、銃に象徴されるどこかゆがんだ男性優位社会。
そんな中で淡々と、誰も恨まず憎まず孤独に生きる主人公のラリー・オットには、じんわりと感動させられます。
ねじれた文字、ねじれた路
No.23:
(5pt)

夜にその名を呼べばの感想

ちょっと残念・・・。
ココム違反と言う題材と、それにからむ企業の陰謀と言う設定は非常に面白かったのですが、結末が微妙な気がします。
前半けっこう盛り上がって、小樽でどうやって決着をつけるのかとすごい期待したのですが。

▼以下、ネタバレ感想
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夜にその名を呼べば (ハヤカワ文庫JA)
佐々木譲夜にその名を呼べば についてのレビュー
No.22:
(8pt)

塗仏の宴 宴の始末の感想

京極堂シリーズは順番に読んできましたが、それにしても妖怪の薀蓄とページ数がすごい!
はまる人ははまると思いますが、読むのはかなり大変です。
主役級のキャラが皆すごく個性的で、いつも貧乏くじをひかされる関口はとっても可哀想ですが・・・。
中善寺(京極堂)の過去が少しだけ明らかになりますね。
憑き物落しという形で、真相が解明されていくのが非常に斬新です。
ただ、『塗仏の宴』以降の作品は、ちょっとトーンダウンしてきたような気がしますが。


▼以下、ネタバレ感想
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文庫版 塗仏の宴―宴の支度 (講談社文庫)
京極夏彦塗仏の宴 宴の支度/宴の始末 についてのレビュー
No.21: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

孤宿の人の感想

宮部みゆきさんの作品は現代物ばかり読んでいたのですが、何を書いても本当にはずれのないすごい作家さんだなあと思います。
最後はホントに泣けました。
権力に翻弄される中でけなげに生きる人々が、とてもいとおしく感じられます。
でもちょっと人が死にすぎ?


▼以下、ネタバレ感想
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孤宿の人〈下〉 (新潮文庫)
宮部みゆき孤宿の人 についてのレビュー
No.20: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

イン・ザ・プールの感想

伊良部さん、すごいです。
伊良部さんが唯我独尊で、こんな強烈なキャラがいたらたまらないだろうなあと思いつつ、患者さんはなんだかんだ言いながら、癒されてしまうのが不思議なところで。
実際にありそうな話で、笑えそうな話なのに患者さんにとっては深刻なことこの上なくて。
いい加減に生きていく能力って、とっても大切なんじゃないかと思ってしまいました。

イン・ザ・プール (文春文庫)
奥田英朗イン・ザ・プール についてのレビュー