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たこやき さんのレビュー一覧

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レビュー数9

全9件 1~9 1/1ページ

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No.9:
(5pt)

報復、それからの感想

どんな結末になるのかと期待していたのですが、どうも釈然としない結末となりました。
これはまだ続きがあると言うことなんでしょうか?

キューピットの事件からは約10年後、メインの登場人物が変っています。前2作でも登場していたマイアミ市警察のマニーと若き検察官ダリア。
常に何かに怯え暗いC・Jと違い、明るく前向きなダリア。ちょっと屈折した親子関係と母親との確執なんかもあるのですが、新たに起こった猟奇殺人の捜査にあたるのですがこのデコボココンビがなかなか良くてC・Jのマイナス思考ばかりめだった前2作より読みやすく、また途中からは主役のC・Jも登場して非常に面白い展開となっていきます。

なのにあの結末はないんじゃないの・・・と思ってしまいました。

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報復、それから (ヴィレッジブックス)
ジリアン・ホフマン報復、それから についてのレビュー
No.8:
(5pt)

アイアン・ハウスの感想

殺し屋のマイケルが恋人の妊娠を機に組織を抜けようとするが、余命わずかのボスには許可をもらっているもののボスの実の息子や組織の人間はそれを認めず、抜けるなら恋人共々殺すと脅されてつけ狙われるところから始まるのですが、物語の構成なんかは抜群で、最後まで真相もわからず複雑に絡んだ糸が最後にはやっとほぐれるのですが、それよりも暴力のえげつなさと、兄弟やそれ以外の人間も含めた子ども時代の悲惨さが酷すぎてかなり辟易します。

解決の方法もひたすら暴力のみ・・・という感じで、サスペンスとしては優れているのかもしれませんが、壊れた家庭?家族?を描くにもあまりにも酷すぎる気がします。
エンターテイメントとしてアクション映画には向くかもしれませんが、読後感は非常に悪かったです。
アイアン・ハウス (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
ジョン・ハートアイアン・ハウス についてのレビュー
No.7:
(5pt)

アイ・コレクターの感想

訳者あとがきを読むと続きがある・・・と言うことだったのでいくらか納得できましたが、この話だけだと非常に後味の悪い作品です。
最後の序章の為だけに章だてを結末から順番にさかのぼっていく形にしたのでしょうが、あまり意味があるとは思えませんでした。

盲目の女性がサイコメトラーと言う役割でその設定は非常に面白いし、設定その他はやはり非常に巧みで作者の筆力を感じますが、私は途中で犯人がわかってしまいました。
物語の内容からすると犯人がわかっても面白さが半減するわけではないと思いますが、やっぱりあの終わり方はいただけない。
主人公のトラウマもわからなくはないのですが、いまいち共感できない暗さでスッキリ感は全くありません。
ただ、続編がいつ頃でるのかわかりませんが、物語がこの続きをちゃんと完結できれば評価は変ると思います。
アイ・コレクター (ハヤカワ・ミステリ 1858)
No.6: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

氷の闇を越えての感想

『解錠師』がとてもよかったので、この私立探偵のシリーズも手にとってみたのですが、こちらの方はちょっとしっくりこない終わり方でした。
アメリカ北部、スペリオル湖沿岸の自然豊かな小さな町の話で、元警官の私立探偵アレックスが事件を解決するのですが、事件の真相があまりにもひねられすぎていて納得がいきません。

警察官が主役でないので、こういう終わり方もありなのかもしれませんが、先日読んだ『凍りつく心臓』とは場所的にも元警官(保安官)と言うところ、年齢やトラウマなど設定も似ているものの、圧倒的に前者の方が読み応えがあります。シルヴィアとの関係も始まりが一切描写がないので、どの登場人物にも非常に共感しにくいものがありました。
警察官時代に撃たれたと言う恐怖のトラウマだけが強調されすぎていて、周りの人間との関係の描写が少なすぎて、よけいにしっくりこなかったのかもしれません。
氷の闇を越えて〔新版〕 ハヤカワ・ミステリ文庫
スティーヴ・ハミルトン氷の闇を越えて についてのレビュー
No.5:
(5pt)

川は静かに流れの感想

淡々と描かれる、崩壊していく家族の物語ですかね。
一応謎はあって、ラストに向かって本当の犯人がわかるのですが、なんだか救いのない話です。
スッキリ感がないです。
過去の事件のことがあまりにも省略されすぎてるし、アダムがどう言った経緯で無罪になったのかとかも全然わからないし・・・まあアメリカは高額弁護士雇えば勝てるようなとこありますけど・・・それならそれでその時点でもっと真犯人を追及できてたはずだし、中途半端さが残ります。
ミステリーとしても家族の物語としても、どっちつかずの感が否めないです。
なんにしても父親は最低です。
川は静かに流れ (ハヤカワ・ミステリ文庫)
ジョン・ハート川は静かに流れ についてのレビュー
No.4:
(5pt)

クリスマスのフロストの感想

主人公のフロストは人間臭くて、なかなか個性豊かな人物で、ストーリーの展開はそれなりに面白いのですが、事件の解決に向けては直感ばかりがたよりで、あまりにも都合よくできすぎてる感じがします。
論理的な部分がほとんど無いと言うか、悪い人ではないんだけどちょっと共感しずらいです。
いいところもあって、有能なのかもしれないけど逸話にしろジョークにしろちょっとうんざりするところがあります。
まあ小説なんだから何でもありかもしれませんが、背景や解決に至る過程が勘ばかりで解決してしまわれると、キャラの設定がユニークなだけに面白さも半減してしまいます。
クリスマスのフロスト (創元推理文庫)
No.3:
(5pt)

夜にその名を呼べばの感想

ちょっと残念・・・。
ココム違反と言う題材と、それにからむ企業の陰謀と言う設定は非常に面白かったのですが、結末が微妙な気がします。
前半けっこう盛り上がって、小樽でどうやって決着をつけるのかとすごい期待したのですが。

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夜にその名を呼べば (ハヤカワ文庫JA)
佐々木譲夜にその名を呼べば についてのレビュー
No.2: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

折れた竜骨の感想

中世のヨーロッパの雰囲気が良く出ていて悪くはないですが、結末が見えてしまったと言うか、最後があっけないというか、しょぼいと言うか・・・・。
走狗を特定する推理と言う意味ではそれなりに説得力がありましたが、なんだか納得いかない終り方でした。魔術や呪いを出すならもっとファンタジー色が濃くてもよかったんじゃないかなあと思います。リアルさを出しすぎたためにワクワク感がなく、中途半端な気がしました。

折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)
米澤穂信折れた竜骨 についてのレビュー
No.1: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

ソウル・コレクターの感想

1作目から読んできましたが、ここに至ってちょっとネタ切れ感がしなくもないかなあと。
ストーリーの構成とか緊迫感はそれなりに面白いのですが、ちょっと現実からかけ離れすぎている気がします。
今回は得意の物的証拠があまり活躍してなかった気がするし、アメリカではどうなのかわかりませんが、日本では高額の不動産の売買がオンラインだけで済ませられるなんて、ちょっとありえない気がします。
まあ、だんだんそんな世の中になっていくのかもしれませんが・・・。
次回作がまだ和訳されていませんが、あの人が復活するようなので期待したいなあと。


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ソウル・コレクター