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(短編集)
モザイク事件帳(大きな森の小さな密室)
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モザイク事件帳(大きな森の小さな密室)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.72pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全29件 21~29 2/2ページ
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ミステリの定番テーマに基づいて書かれた七つの短編 を、モザイク(寄木細工)をイメージして構成した連作集。 前日譚に当たる他作品(特に『密室・殺人』)を読んでおけば、一層楽しめます。 ■「路上に放置されたパン屑の研究」――日常の謎 記憶に欠落があり、自分自身が何者であるかすら把握できていない田村二吉 の家に、“徳さん”という老人が突然やって来た。徳さんが言うには田村二吉は 高名な探偵らしいのだが、田村自身には、まったく身に覚えがない。困惑する 田村をよそに、徳さんは自らが遭遇した謎について推理するよう強要してきた。 なんでも、路上のいくつかの場所で、二、三日に 一度、必ずパン屑が放置されているというのだが……。 “記憶障害の探偵役”というキャラ設定から、勘のいい読者は真相に 気づくかもしれませんが、本作の主眼はそこにはありません。真綿で 首を締めるようなある人物のねちっこい悪意こそ読みどころなのです。 ※この他の短編については、「コメント」のリンクを、ご参照ください。 | ||||
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それぞれ異なるテーマで書かれている短編集で、モザイクというよりビックリ箱です。 単体として見ても中々面白いですが、メインとなっているのは別の作品群で脇役だったキャラクター達が主役になって再登場するという所でしょう。 したがってファンは大喜び。買いです。「彼ら」にまた会えますよ! | ||||
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小林泰三は改めてユーモアがあるなぁと。 玩具修理者の頃は、まさかこんな引き出しがあるなんて夢にも思いませんでした。 さて本作は、一篇ごとにテーマが示された後に、本編がスタートする趣向ですが、 意外とこれが面白い。ことごとくど真ん中直球でないところが小林泰三らしく、 ファンにはこたえられないところです。 ホラー・SF・ミステリーなど多才な作家さんですが、いつもブレない「らしさ」 があるところが魅力ですね。 この世間に迎合しないあたり、非専業作家であるゆえの特性でしょうか。 私にとって特別な作家さんのひとりですが、まだ裏切られたことはありません。 | ||||
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専門のミステリ作家でない人が書いた作品ならではの、少し離れたところからこそ見えるミステリの楽しさがあふれかえった1冊。 文章が明晰で、実にきびきびと読みやすい。ホラーを書くときとガラリ筆法を変えている。SF作家らしい論理展開も見事で、一部作品ではこれを過剰に披露し、またはわざと脱線させてパロディ的な笑いをとる、そう、ユーモアの冴えも大きな特徴で、「キャラクター・ドラマとしての名探偵物」のツボをわしづかみにしているのがうれしい。他の小林作品から何人かのキャラクターを援用して交代で探偵役をつとめさているが、中でもとぼけた関西弁で師匠・丸鋸博士をさしおいて「正直者の逆説」の謎を解く女助手は最高。なぜか名前が伏せられ(名乗りをさえぎられる)、途中までは性別すらわからない彼女だが、怪奇掌編「肉」の白井郁美助手ですね。 | ||||
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小林泰三の書く小説はSFものが多いですが、今回は推理ものとなっています。 残念ながら、完成度はあまり高くなく楽しめるものはあまりないです。 | ||||
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本当にこんなに笑ったミステリは初めてです(他の方もおっしゃってましたが)。 登場人物同士のたあいのない会話ですら、何度声を上げて笑ったことかw。 面白い話は好きだけど、ミステリみたいなシリアスなのはどうも...という方でもまず読んでみて。 マンガ本感覚で読めると思いますよ(笑)。 しかしこの短編集で一番面白いのは、同じ登場人物が他の話にも出てくることでしょう。 これらの人物たちは著者の別の作品にも登場しており、知っている人ならばつい、キター!と心の中で叫んでしまうでしょうw。 良い意味で「世界は狭いな〜」と感じ、まるで連作短編集を読んでいる様な気になります。 SF短編集「海を見る人」とはまた違った意味で、短編同士の世界観のつながりを感じます。 あと、これは過去の著者の作品を読んだ人限定になるのですが 最後の方に登場人物の紹介がありますが、自分はここに載っている人以外にもう1人 別の作品に出てきた登場人物らしき人を見つけました。 あまり言うとネタバレなんで、イニシャルだけいうとI.Sです。 皆さんは見つけられました? | ||||
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一篇ごとにミステリとしての「お題」が示され、それぞれの話で 探偵役を変えていくという趣向が採られたミステリ連作集。 「お題」は 〈犯人当て〉〈倒叙ミステリ〉〈安楽椅子探偵〉〈バカミス〉 〈??ミステリ〉〈SFミステリ〉〈日常の謎〉の七つです。 どの話も、決して「お題」からは逸脱しない着地を見せるものの、 ブラックで奇抜なアイディアが、一筋縄ではいかない、ひねくれた アプローチで展開されることで読者の読みを絶えず脱臼させていきます。 そうした微妙かつ絶妙なズレ具合こそが本作の読み所といえそうです。 本作は実験的な作風ではありますが、ミステリというジャンル 自体を茶化したり、パロディにしようとする意図は希薄です。 単純にコードを破壊し、それを笑うことが目的なのではなく、 あくまで本格ミステリという「素材」と戯れつつ、その可能性を 思考実験することが著者の狙いだったのではないでしょうか。 | ||||
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理論vs感性 しかし、氏はやはり理系なのでやや 狽フ勝ちか(笑) | ||||
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小林泰三氏のミステリー短編集です。 ミステリーと言っても彼が書くミステリーは 普通のミステリーとは一味も二味も違うものとなっています。 用意された七つの「お題」を解くのは マッドサイエンティストに記憶障害の探偵、超天才殺人者etc・・・ そして随所に散りばめられたユーモア。 こんなに笑ったミステリーは無かった(笑) また、作品中に小林泰三氏の他の作品に登場するキャラクターが たびたび登場し、ファンを楽しませてくれます。 私もその後が気になっていた「彼」が 苦労しながらもなんとかやっていけてるのを見て安心できましたw | ||||
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